2003年6月23日の日誌 恐怖心とおそれを打破する

2003年6月24日(火)

恐怖心とおそれを打破する

仕事ができる人というのは、自分の仕事のスキルを持っていて、自分で判断ができる人ということだ。判断はいつも正しいとは限らないし、状況が変わってしまう時もある。だから、重要なのは周りの状況と行動とのずれを察知できる観察力だ。つまり、判断ややり方に問題があれば、すぐに軌道修正できるかということ。

軌道修正という点では、これは経営の初歩としてはPDCAと呼ばれるもので、plan→do→check→actionと呼ばれてもいるものだろう。計画し、実行し、確認し、修正して行動する、ということである。これは何のことであっても共通の原則だろう。

ただ、これのためにはセンスと頭脳が明晰であることが必要になる。状況が変わったということを察知するセンス、これは感覚的なことと論理的な要素がある。このやり方はあわないだろうと言う直感的なものとこのようなことがあってはいいのだろうかという論理的な課題とのずれについてである。さらに、そのような感性を実行する実行力が必要であり、方向を変える勇気がなければ、現状を肯定したり、人のせいにしたりすることになる。この課程で自分自身のこれまでの習慣ややり方、成功した経験をも見直し、極端な場合には、捨てないとならないことになることさえある。自分自身を見つめる勇気と変えることをおそれない勇気の二つが必要だ。たいていの場合は、自分がかわいいから、問題があっても見ないで、問題が通り過ぎるのを待って、やり過ごせばいいと思ってしまったりもする。いつも問題をやり過ごしているとそれが癖になってしまう。言ってみればループ状態。そこから、抜け出るにはかなり大変だ。いつも逃げてきたところから、逃げ出さないようにしなければならない。ループにいること自体を気が付いていないこともある。そうなるとやはりセンスが重要であるという地点に戻ってしまうことになる。

そのためには、恐怖心とおそれを打破する、心理的な自己暗示が必要かもしれない。逃げ出しされしなければ、自分は変われるはずだと思う自分を信じる気持ちだ。寝る前に、プラスの自己暗示をかけよう。変わっても大丈夫と信じること。自己暗示のかけ方は、そんなに難しくない。寝る前に深呼吸をしながら、自分は変わることができて、変わった自分の姿を前向きにイメージして寝ること。前向きなイメージを抱きながら、眠りにつくこと。このことを1週間続ければだいぶ変わってくるだろう。これは、私もたまにやって、状況に必要以上に心配になり、気持ちが切迫してしまった時などは、特に有効であったから、体験からもおすすめできることである。

そうした上で、自分とは違う発想の人の考えにふれるようにすること。いつもと違った本を読んでみるというのもひとつの方法だろう。また、そのような変われると信じながら、違うパターンのことをしてみること。苦手だと思ってことをしてみるとか、試してみるとよい。

ある意味では自己改造という要素がある。自分を失う必要はないが、自分のそれまでのパターンを見直してみること。この点で、素直で性格のよい人は、変わることができるだろう。自己改造セミナーのような宗教的なモノ、マインドコントロールのようなものは危険であるが、それでも変わらなくてもよいと言うことではない。どのようになりたいか、自分に商売のセンスがなくて、それが必要であるのなら、変わる必要はある。宗教ぽくならないためには、これまでの自分のパターンを洗い出し、理性のもとに徹底的に洗い出してみること。どのように変わりたいかをまず徹底的に書き出してみて、そのかわるべき姿が納得できるのであれば、納得した上で手段を問わないことが必要だ。

ただ、このようなことを一人でやりきることができるだろうか。現在、非常にもてはやされているコーチィングのような、誰かにコーチになってもらって、支えてもらうようなことも必要であるかもしれない。

現代は、中高年の技能の問い直し、棚卸しが行われている。給料が高くなってきた段階で、給料と利益を生み出す仕事との採算性が問われている。個人の技能をつねに向上させていないと、普通の仕事では、若いスタッフに勝つことはできないだろう。組織に命じられる前に、自身で棚卸しと自己改造ができるかどうかという点が、なかなか難しいところのようだ。命令されてやったのでは、無理だろうし・・・。

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