2003年4月4日(金)

お花見決行、無線LANの教えてくれるもの

お花見を決行しました。やろうとは言ったものの、直前まで、どうしたものかと思っていましたが、お花見をやれてよかったと思います。今回は、やることができたことを喜びましょう。

無線LAN基地を播磨坂沿いに設置することはかないませんでしたが、高木さんにせっかくアンテナを送っていただきましたので、せめて実験だけでもしようと思って、ひとまず行いました。われらが台車にアンテナをつけて、通りに出して、方向をかえたりしてみました。事務所から、千川通りまでは問題なく届きました。アンテナがないと久堅公園まででしたので、かなり距離が伸びました。マンションの後ろ側にむけて、そのスキマから播磨坂の方へ電波が届くかなと思い、播磨坂方向に歩いてみましたが、隙間からはちょっと無理なようでした。


2時には北村に場所取りに行ってもらい、別に番をしてなくてもいいみたいですとのことで、彼女が帰ってきたので、みんなで4時過ぎに買い出しにいきました。

夕方、高木さんがきてくださって、事務所でつなげているところ。何人かの方がきてくれて、無線の接続を試しました。足立のiBookも、つながりました。つながること自体、当然のことです。とはいえ、つながるということは、いつもそれなりの感動があります。パソコン通信につながった時も、6年前、事務所のLANがつながった時も、やはり感動がありました。つながるということそのものが感動なんです。

播磨坂で無線をつなげるということ自体は、残念ながらできませんでしたが、当初の目的の花見をするという、もっとも重要なテーマを果たすべく、6時過ぎに、花見の場所へ向かいました。近所のFさんや、これもご近所の大学の助手のKさん、何人もの方が来てくれて、盛り上がりました。桜の時期は、冷え込むので、けっこう寒かったので、来年はコート姿で参加してくださいと告知するときには、注意をうながしましょう。それと段ボールは、必需品で、地べたが冷たいので、シートだけでは身体が冷えてしまうんですね。ホカロンもたくさん用意すべきでした。反省はまだまだありますが、反省ばかりしても疲れるので次回までに考えることにしましょう。

桜はお客さんを呼ぶのか、高木さんのお誘いでしょうが、無線LANを作っているrootの真野さんまで来ていただいて、つながっていなくて申し訳なく思いました。つなげるための作戦を考えていますが、播磨坂沿いのイタリアンレストランのオーナーの方に理解してもらうというのがいちばんいいと思うのですが、オーナーの方、オーナーの方をご存じの方はお教え下さいませんか。

あと、名刺サイズのデジカメは、フラッシュが弱いのか、桜がきれいに撮れませんでした。夜にこんな宴会をしばしばやるのであれば、フラッシュのパワーのあるデジカメを用意する必要があるかもしれません。また、社員のみんなが動いてくれていたのに、集合写真を撮らなかったのは失敗でしたね。酒が入ると気が回らなくなるので、(そうでなくてもそうなんですが)気をつけなければいけません。ホスト役をできること、これが今年度の急務でしょう。

今回、無線の実験は希望した場所ではできませんでしたが、思ったことは、数字は調べた方がいいですが、衛星放送の受信用のパラボラアンテナを自宅のベランダに付けている人はすくなくありません。家庭の何割かの人は衛星放送の番組を受信しているでしょう。でも、衛星放送をしている人は、全くいないでしょう。無限大の差があります。でも、無線は、電波は受信するだけのものなんでしょうか。これは不均衡だと思います。ラジオはもともと、機械としては、受信するだけではなく、発信もできる機能を持っているそうです。ところが、受信機としてしか使われていません。

受信はするけれども、発信はしない、このことは構造的に固定されています。無線LANはその関係性を変えるきっかけを提供してくれるように思いました。受信者ではなく、発信者になる。さらに、発信したり、受信したりする人の仲立ちをするということです。自分のもっている自前の家庭や企業のLAN環境をその近くにいる人にまで貸してあげる。高木さんのことばであると「もてなしの精神」ということになり、私は「軒を貸す」ということだと思います。受信と発信の一方向性を変え、さらにもてなしの関係を作り出すこと、その関係性が無線LANの提供してくれるものなのでしょう。

関係性という点では、情報と人との関係というものをもとらえ返すことになるはずです。今回、簡単な短冊を作って、陣取りした敷布の上においておきましたが、もちろん、これでは不十分というよりも、単に全然やっていないよりもましという程度です。来年は、陣地を取る時に、桜の木を真ん中にして、宣言を貼るとか、ちらしも、手に取りやすいものにするとか、工夫はしようがあるでしょう。図書館という情報の<基地>と人とのつながりを考えていきます。


播磨坂(共同印刷の桜並木)で、花見・無線LAN実験を

<声明>

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決行時間、4日6時半から〜 決行場所 播磨坂(通称、共同印刷の桜並木)
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■■出発点 高木さんの声明■■
http://www.miako.net/

公衆無線インターネットプロジェクト
みあこネット(Mobile Internet Access in KyotO)
やってみませんか。miakoでつなげる「ひと」と「こと」

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京都市民自らが費用を負担して街中に公衆無線インターネットの環境を整備  最近のパソコンには「無線LAN」を内蔵したものが増えています。オフィスや家庭に数万円のアクセスポイントという機器を設置すれば、電話線などのケーブルをパソコンにつなぐことなく、電波でインターネットに接続できるようになります。しかし、アクセスポイントの電波が届く範囲は数十メートルと狭く、アクセスポイントのごく近くでしか使えないのが難点です。
 「公衆無線インターネット」とは、このアクセスポイントを街中の多くの場所に設置し、どこからでも無線LANでインターネットにつながる環境を作ろうというものです。そして、「みあこネット」は市民自らの手で京都市内に公衆無線インターネットの仕組みを作り上げ、京都を情報自由都市にしようというプロジェクトです。
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○文京情報自由都市をつくる!

www.miako.netの高木さんの趣旨に賛同し、あるいは踊らされまして、東京の文京区播磨坂でも無線LANの実験をやってみたいと思います。

もくろみは複数あります。

【街頭を情報自由空間へ】

○街頭で、公園で、桜の花の下で、情報に自由にアクセスできる空間を作ることによって、情報と街路との連携を作り出したい。事務所か住まいか、遊び場かではなく、どこででも、情報にアクセスできる空間を作りたい

【情報の関係性を変革する】

○どこででも情報にアクセスできる、動画をみることができ、音楽を聞くことができ、取った画像を送ることができ、リアルなライブを発信することができる空間を作りたい(作り手と受け手の区別を破壊しよう!)

【地場産業の振興】

○文京区はぶんのまちなどといいながら、地場産業である!出版・印刷が生み出す知的な生産、あるいは知識産業に対する視線がない、知識産業の可能性を情報リッチな社会を作ろうという気持ちと連動させたい。

【文京中央情報図書館を作る】

○出版社として、図書館支援者として、文京区の情報施設はあまりにもおそまつである!文京区には、はっきり言ってまともな図書館はない。中央館がない分館ばかりである。ここで、 21世紀型の情報図書館を作れないだろうか。そのためには、新しい情報のニーズと新しい図書館像が必要。それが、無線LANを背後に持った中央情報館である。中央情報館を作ろう!

具体的にやること

1 ベランダに無線LANの基地局を設置する(上手くいくでしょうか?)
2 インターネットにつながっているethernetの線を接続し、電源を入れ、アンテナを播磨坂に向けて設置する
(http://www.miako.net/can/antenna.html#outdoor1)
3 桜の下に陣を取り、無線カードを持っているパソコンでつなげる
4 iTuneで音楽をならす。取ったデジカメを公開する
5 のぞき込む人にチラシ(「文京区に図書館を!」)を渡す。

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