HOMEへ過去の日誌8月の日誌スタッフ紹介



2024.9.18(水)

談話標識研究の交通整理


とても楽しい装丁の本ができましたのでご紹介します。

『談話標識へのアプローチ 研究分野・方法論・分析例』(小野寺典子著)

本日印刷所から見本が届いた、出来たてほやほやの本です。
ぜひ書影を見てみてください。見覚えのある、でも少し違う交通標識がたくさんあしらわれています。

この本は、「談話標識(ディスコースマーカー)」についての研究をまとめ、紹介するものです。
談話標識を、この本では以下のように定義しています。

-------
DMsとは、接続機能(textual function)または表出機能(expressive function)を持つ語用論的要素である。談話の流れを作ること・構成に貢献したり、また、話し手がそのDMの後続部分でどんなアクション(行為)をしようとしているか、何をしようとしているか(例「でも」・butの後のトピック移行や、well の後のためらい・配慮など)を聞き手に知らせるもの。
-------

つまり、これが表紙の「交通標識」とつながります。
交通標識は、「次に坂道が来るよ」「通行止めがあるよ」「蛇行注意!」というように、「次に来るもの」を表しています。談話標識も同様に、談話の流れの中で、次にくるのが何なのかを知らせている、ということです。

加えて、もう一つ、この交通標識というモチーフには意味があります。
談話標識あるいは語用論標識というように複数の名称が使われていることからもわかるように、談話標識は複数の分野で研究されてきました。言語学的談話分析、会話分析、意味論、関連性理論といったものです。
それぞれの分野のアプローチや用語を整理し、研究の交通整理を試みる、というのがこの本のコンセプトで、この「交通整理」がつまりは「交通標識」のモチーフに繋がっています。

研究史を踏まえた記述になっていますので、新たに談話標識研究をしてみたいという方には必見の書籍になっていると思います。ぜひご覧ください。







2024.9.4(水)

パワポに苦戦


日本認知言語学会の大会で、特別講演や総会、シンポジウムの前に大会出展社のCMをパワーポイントのスライド ショー形式で流すということをここ数年してくださっています。来場の方に情報をお知らせできる大変ありがた い機会だと考えています。

今日が締め切りなのでコツコツ作業をしているのですが、普段パワーポイントを触り慣れていないので、なかな か苦戦しています。
普段発表などで使われている先生方の方がよほどサクサク作業できるなと思いながら作業しています。ちょっと アニメーションなどをつけようとしても、思い通りの挙動になるまでに相当な時間が…。

そして怖いのが次回、またパワーポイントで広告を作成するときには、今回の記憶がすべて消えてしまっている ことです。データはありますが自分の記憶がです。データを見ても自分が何をどうやって設定したのかが分から ない…。ということになるので、今回は、やり方のメモを残しながらすすめました。

何かすごい設定をしているように書きましたが、超最低限のことしかしていません(結果的にできませんでした )。
どのようなものになったかは、会場でぜひご覧ください…。






HOMEへ

過去の日誌

8月の日誌

スタッフ紹介