7月になりました
6月末、帰宅途中に会社の裏にある神社にいって、茅の輪くぐりをしてきました。今年も残るところ、半年ですね。元気に過ごせるとうれしいです。
先日ひつじ書房では秋の学会担当者決めを行いました。オンライン開催の学会もありますが、ほとんどの学会が対面で開催され、また、地方の開催も多いようですね。わたしはまず、9月に北星学園大学で開催される音声学会に出展予定です。音声学会も北海道も数年ぶり。楽しみです。
現在は、『日本語と近隣言語における文法化』(ナロック ハイコ・青木博史編)の編集作業の終盤をむかえております。
目次はこちらです。
日本語と近隣言語における文法化 ナロック ハイコ・青木博史
係り結びの発生と構造 諸仮説検証 ナロック ハイコ
訓点語の文法化 漢字・漢語による模倣借用との関連から ジスク マシュー
「ならで」「ならでは」の一語化と機能変化 宮地朝子
接続詞と文法化 「なので」の成立 青木博史
言語接触と文法化について 近現代日本語の「より」構文を事例として 柴﨑礼士郎
漢語「正直」の機能・用法の拡張 東泉裕子・髙橋圭子
琉球諸語における双数形 類型と歴史 下地理則
中国語東北官話における被害者の表示 李カリョウ
一から多への言語変化 類推と群化 小柳智一
意味変化の方向性と統語変化の連関 北﨑勇帆
ナロック先生と青木先生の「日本語と近隣言語における文法化」から始まり、日本語では、係り結びと文法化、漢文訓読からの文法化、接続詞の文法化、理論面では、「二段の一段化」の仕組みを理論的に考察した小柳先生の論文、(間)主観化とその例外の整理に基づき、意味変化と統語変化の関係性について検討した北﨑先生の論文など多様な側面から文法化現象をとりあげています。近隣言語、今回は琉球諸語と中国語ですが、その文法化の様相はどのようなものになっているのでしょうか。ぜひ本書全体を通して読んでいただきたいです。興味深い共通点も発見されています。
来月初めには刊行予定です。
よろしくお願い申しあげます。
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