くらしとことば
滋賀に越してきてそろそろ1年が経ちます。
以前大阪に住んでいたこともあって、慣れているつもりでしたが、やはり関西弁はむずかしい。
近所の人やお店の人とちょっと話す時の、敬意と親しみがこもったあの感じが真似できないのが悩みです。お裾分けをもらって、「ありがとうございます」は何だかよそよそしく響くし、「ありがとう」は砕けすぎている気がするし、「おおきに」と自然にさらっと言えたら良いのだろうけれど、自分の言葉ではないなあと思ってしまうのです。
伊豆から東京の大学へ進学した時も、言葉のギャップを感じることがありました。
方言なんて大丈夫だろう、と思っていたわたしが恥ずかしい思いをした言葉を2つ。
●いっこっつ(〜っつ)
わたし「このお菓子いっこっつ食べていいよ」
(このお菓子一個ずつ食べていいよ)
友達 「え? 遺骨?」
●かじる
わたし「蚊に刺されたところかじっちゃったの」
(蚊に刺されたところ引っ掻いちゃったの)
友達 「(そんなところを歯で…?)」
「かじる」に掻くという意味はないんですね。知らなかった。
東京から大阪に移った時も、いろいろありました。
図書館で働いていた時に、電話で利用者に案内をすることがあったのですが、地名などは特に関西風に言わないと伝わらない。地域に寄り添う図書館の一員であらねばと、先輩方の言い方を真似て話していました。
その後ひつじ書房の入社試験の時に、言葉のアクセントが変わってると言われたのは忘れられませんし、結構ショックでした。ある意味「さすが」なのですが。
ことばの迷子は続きます。
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