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2020.9.30(水)

表記ゆれ



今月は担当している書籍の初校の校正をする機会が多かったのですが、初校の校正をする際に、毎回私が一番悩むのが「表記ゆれ」です。
表記ゆれの中でも「漢数字を算用数字に統一する」といったようなものであれば、悩むようなことはありませんが、たとえば「見る/みる」の場合は、「テレビを見る」のように「物理的に目で見る」場合は「見る」、「傾向がみえる」のように「傾向や影響が現れている状態(物理的に見えない)」のときは「みる」とするなど、文中の意味によって表記を使い分けている語もあります。
こういった語は、機械的に表記を統一するのではなく、文章の内容を理解したうえで表記を統一するかどうかを決めるので注意しています。著者の方が意図的に使い分けているのか、それとも誤って違う表記を使ってしまったのか、そういったことも検討しながら、丁寧に表記ゆれをチェックするように心がけています。





2020.9.25(金)

書影



今月もひつじ書房は新刊を刊行していますが、新刊が刊行されたときには自社のホームページやAmazonのページに載せる書影を作成しています。
新刊の見本が出来上がってきたら、新刊の表紙をスキャンして画像にし、それをPhotoshopというアプリケーションを用いて画像を加工して作成しています。

書影を作成するときは「いかに本をきれいに見せるか」ということを気をつけています。ホームページ上で書影を見てくださった方が、書店で実物を手に取りたくなるように、表紙のデザインの良さが伝わるように、ということを意識しています。
そのためにいくつか注意していることがあります。例えばスキャンをする前に本に触りすぎないことです。指紋が表紙に付くことをなるべく避けるためです。普段だったら本に付いた指紋もあまり気になりにくいですが、画像になったときは意外と目立ちます。またスキャンする際に小さなゴミが挟まらないようにも注意しています。
またPhotoshopの機能を使って画像の明るさやコントラストの微調整なども行っています。少しでも魅力的な書影を作成して、皆様に新刊の表紙の魅力が伝わればと思います。





2020.9.18(金)

短い言葉で魅力を伝える



先日、教育関係の図書目録に情報を掲載するため、自分が編集を担当している本の紹介文を書く機会がありました。
つい最近まで原稿の素読みをしていたので、簡単に書けるだろうと思っていました。 しかし、意外な落とし穴がありました。
字数指定が「44字以内」だったのです。

こんなに少ない文字数で本の紹介をする経験は初めてでした。紹介文というよりキャッチコピーという方が近い気がします。
最初に書いたとき、短めにまとめたつもりだったのに、気づいたら100字を越えてしまいました。そのあと、言葉を言い換えたり、本当に伝えたい情報は何かを精査したりすることで、何とか44字以内に収めることが出来ました。

今回の経験で、「短い言葉で魅力を伝える」ことの難しさを実感しました。自分は好きな本の魅力を伝えるとき、今まで「長々と熱く語る」ことで伝えようとしてきていました。そうすることで単純に情報量が増えるので、魅力が伝わりやすくなるのだと思います。しかし編集者なら、その本の特徴を的確に捉え、情報を整理し、聞き手が何を聞きたがっているかを察知し、魅力を一言で伝えられるようにならなきゃいけないのではないか、と考えさせられました。
これからは短い言葉で魅力を伝えられるように、情報を伝える際は要点を絞って簡潔に話すなど、日ごろの自分の会話や文章から意識していこうと思います。





2020.9.11(金)

初校ゲラチェック



ここ最近の自分の仕事として、初校チェックを行うことが立て続けにありました。初校チェックでは以下の点をまずチェックします。

・組体裁
・参考文献(引用されている文献が参考文献リストにあるか、書誌情報に間違いがないか)
・注(注番号に間違いや抜けがないか)
・見出し(節や項の番号が間違っていないか、見出しのサイズは適切か)
・図表(図表の番号が間違っていないか、表内の数字やグラフが間違っていないか)
・表記ゆれ

これらをチェックした後に素読みをして内容の確認をし、誤字脱字や文法上のミスなどがないか確認をします。
細かい点まで見逃さないようにしなければならないので、とても集中力が必要とされます。私は「ここでミスを見逃したら、出版まで気づかれないかもしれない」と自分に言い聞かせながらチェックしています。責任感を意識することで集中力を持続させようとしているのです。
集中力を切らさないようにするのは少し大変ですが、先生方の著作を誰よりも先に読めるという「特権」があるので、大変ながらも楽しみながら初校チェックをしています。





2020.9.9(水)

日本認知言語学会大会2020オンライン



先週末は、オンラインで開催された日本認知言語学会にZoomで出店させていただきました。

学会の大会ページから、ひつじ書房Zoomの招待URLで入ってもらう形でした。Zoomで出店という形ははじめてのものでしたが、トラブルもなく無事終えることができました。お世話をしていただいた日本認知言語学会事務局の先生方と、当日お越しいただいた先生方のおかげです。まことにありがとうございました。

Zoomに入ってくるのは、やはり敷居が高いと思います。学会出店でも、出店場所の教室がガラーンとしてるとちょっと入りにくいなと思うことはありますよね。入るまで様子が分からないのは入りづらいと思います。出店している側としては、とにかく本を売りつけようなんてことは考えて無くて、ただ本を見てもらうだけでも、ちょっと雑談して行ってもらうだけでも、全然良いので気楽にと考えているのですが、難しいと思います。

何か新刊出てるー?みたいな軽い気持ちで来てもらえればと考えています。ちょっとこんな企画を考えてるんだけど…というような話でも、ブレイクアウトルームに移動して、ということもできます。今後も同じような形で出店をすることがあると思いますので、見かけた際にはぜひお気軽にお越しいただけましたら幸いです。





2020.9.4(金)

はじめてのオンライン学会参加



9月5日(土)に行われる日本認知言語学会のオンライン全国大会にひつじ書房も参加します。

私にとっては、この認知言語学会の大会がひつじ書房に入社して初めての学会参加となります。本来であれば5月ごろにある春の学会シーズンに初の学会出店を経験するはずでしたが、今年の春はコロナの影響でほとんどの学会が中止となってしまい、この初の学会出店もオンラインでの参加になったのです。
大学時代は言語学系の学会は参加したことがなく、言語学系の学会の雰囲気がどのようなものかとても気になっています。それに加えてオンラインの学会とはどのようなものなのか、未知のことばかりで少し緊張しています。その一方で学生時代から学会や研究会、シンポジウムなどに参加するのは好きだったので、どんな体験になるかという好奇心も心の中にあります。

学会出店も初めて。言語学系の学会も初めて。オンライン学会も初めて。初めて尽くしなので、至らぬ点もあるかもしれませんが、オンライン出店ブースでは精いっぱいご対応させていただきます。皆様とお会いできることを楽しみにしております。





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