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4月

2020.4.21(火)

ウチにいよう、本を読もう


新型コロナウィルスでたいへんな毎日をお過ごしのことと思います。
ひつじ書房も4月上旬から順次在宅勤務が中心となっており、家族以外の人とのコミュニケーションに飢えてきた、そんな日々であります。
友人や知り合いと取り交わす、何気ないLINEやメッセージが、いつもより心に沁みる、そんな日々でもあります。
晴耕雨読。街に出られず、悶々と、ウチで本を読むしかないわけです。

明日のことも、1週間後のことさえ見通しがたたないことの不安が、こんなにも大きなストレスになるということはこれまであまり体感したことがなかったように思います。
一方であまりストレスに感じないという方もいるようで、それぞれの置かれた立場によっても感じ方が違うのかもしれません。
私自身は、情報を取り込みすぎるのにも少し疲れてしまいました。

緊急事態宣言のあと、ビルや百貨店・ショッピングセンターに店舗を置く多くの書店が臨時休業を余儀なくされました。出版社にとってパートナーというべき存在が、とても厳しい状況に追い込まれています。
本は生活必需品ではないかもしれません。無くても生きていけると言えばもちろんそうです。体をつくる食べ物とは違います。

でも、それでも授業のため、講義のため、研究のため、必要としてくださる方がいる。本が必要だ、という方にはなんとか本を届けたいと思います。
ただ、そのとき私たちは書店の存在を忘れてはいけないと思っています。電子書籍ではない紙の書籍は、書店で本を買ってもらうことで出版社は存在していけるからです。

一部の大学生協や書店ではオンラインで学生から受注をとり、配送で対応する、そんな取り組みをしているところもあると聞いています。
大学も、大学生協もいつもより少ない人数で、様々な制約を受けながらできることをやってくださっているのだと思うと、本当にありがたく思います。

ひつじ書房は事務所近隣に住んでいる社長以下スタッフの支えがあり、
平日は通常運転とはいきませんが、動いています。
いつまで続くのかわかりませんが、みなさんと力を合わせてコロナ禍を乗り切りたい、そう思っています。






2020.4.7(火)

「大変な時期だ」とみんな言うけれど


はじめてスタッフ日誌を書かせていただきます。新入社員の長野です。どうぞよろしくお願いします。大学院時代は日本近現代史のゼミでメディア史やジェンダー史を研究していました。趣味は音楽を聴くことで、最近は日本のヒップホップの歌詞を社会言語学的な観点から読み解けたらおもしろそうだな、などと考えています。

さて、入社してからコロナウィルスについてのニュースを聞かない日はなく、とても大変な時期に新社会人になったな、と日々感じています。新社会人になったから、というよりコロナ対策で生活が一変したという気がします。今日にも政府は東京等の地域に非常事態宣言を発表するそうです。
社内もリモートワークに向けて、皆慌ただしくしております。新人の自分も、例年であれば社外の社会人研修に参加するそうなのですが、今年は中止になってしまい早くも影響を受けています。ただでさえ入社したばかりで分からないことばかりですが、このご時世ではこれからの見通しも立たないことばかりで、この先どうなってしまうのかと考えることも多々あります。

しかし、自分自身の気持ちはそこまで沈鬱としていません。むしろ自分はこの大変な時期に入社させていただいたことについて、とてもよい機会だったのではないかと考えています。先行きの見通せない今だからこそ、様々なことを学んでいき、変わりゆく時代の中で人文知の意義、そしてそれを根底で支える学術書を出版することの意義について考える、絶好の機会なのではないかと、思っています。

入社直前、自分より先に社会人生活を営んでいる友人が「大変な時期に社会人になったな」と自分に声をかけてきました。その場では自分は曖昧に笑っていましたが、今言われたら「大変な時期だからこそやりがいがある」、そう返答すると思います。






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