山括弧の代用としての不等号
今日は私の願いです。世界中に届け、という思いで書きます。
今、認知言語学関係の論集を作っています。
認知言語学系の論文には、概念などを表す<山括弧>が使われることが多いです。この<山括弧>ですが、言語学の中では認知言語学系に顕著に多いように感じます。文学研究も〈山括弧〉を使うことは多いですね。
さて、上で山括弧の記号を三回使いましたが、はじめの二回は、分類上は山括弧ではありません。
不等号です。
しかし、論文の中で使われているのは、圧倒的に不等号の方です。
不等号が山括弧の代用として使われています。
確かに、不等号でくくった方が山括弧よりは目立ちます。ただ、目立たせる必要があるか?とも思います。やりたいのならボールドにすれば良いのだし。
不等号を山括弧の代わりに使おうと初めに言い出したのは誰なのかしら。
認知言語学といえばということで、日本認知言語学会の論文執筆要領を確認してみましたが、山括弧の使い方についての指示はありませんでした。
山括弧の代用として不等号は使われていましたが。
想像するに、キーボード上で「、」「。」のキーに「<」「>」が表示されているので、特に気にならず山括弧と思って使ってしまうのかなと思います。
キーボード上「8」「9」をシフトを押しながら入力すると、( )丸括弧が入力され、そこから変換をすると山括弧にたどり着けます。
なぜこういうことを言っているかというと、論文中に山括弧の代用として不等号が使われている場合、手作業で修正をする必要があるからです。一括変換をすると、本当に不等号として使っている場合に置き換わってしまいます。また、矢印的に使われている場合もあります。
なので手作業でゲラに指示を入れていく、そしてそれを作業者がデータで直していく、手間がかかります。
やめません?ということです。
誰も困らないし、むしろみんな使っているから、不等号で良いのでは、という考えは、それはそれでありと思います。
強制はできません。でも、本の中で混在していると統一しないといけませんし、なにしろ目立つので目に付くのですよね…。
あと同様に記号の使い方で気になっているのが「ゼロ記号」ですが、それはまたいずれ。
●不等号と山括弧の図
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