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4月

2017.4.20(水)

『発話のはじめと終わり』刊行!



2月〜4月の新刊ラッシュが一段落しました。本日は担当した書籍から、『発話のはじめと終わり―語用論的調節のなされる場所』(小野寺典子編)をご紹介したいと思います。

「はじめと終わり」と聞いてなんのことやら、と思われる方もいるかもしれませんが、「周辺部」という呼び方なら馴染みがあるかもしれません(「周辺部」ってなに・・・・・・? という方は、「第1章 周辺部研究の基礎知識」を是非お読みください)。
本書は、青山学院大学総合研究所の「英日語の「周辺部」とその機能に関する総合的対照研究」というプロジェクトの研究成果を書籍としてまとめたものです。刊行したのは3月中旬、社会言語学会の研究大会に間に合わせるように刊行しました。学会の書籍展示場所でも販売しましたが、そこでご覧になった方に驚かれたのは、英語論文とその日本語訳が両方載っている、ということです。

・第2章 A constructional exploration into “clausal periphery”and the pragmatic markers that occur there(Elizabeth Closs Traugott)

 第2章(日本語訳) 「節周辺」と同領域に生起する語用論標識の構文的考察(エリザベス・クロス・トラウゴット/柴崎礼士郎 訳)

・第6章 Sort/kind of at the peripheries Metapragmatic play and complex interactional / textual effects in scripted dialog(Joseph V. Dias)

 第6章(日本語訳) 周辺部のsort/kind of―台本の対話に見られるメタ語用論的遊びと複雑な相互作用/テクスト的効果(ジョセフ・V・ディアス/岩井恵利奈 訳)

この2本の論文については英語論文と、日本語訳を両方とも掲載しています。

聞くところによると、日本で刊行された本であっても、たとえば留学生であれば英語のほうが読みやすいこともあるとのこと。学会で手に取って下さった方も、留学生だったようです。またそうでなくても、翻訳論文の元が読みたいという人もいるはずとのことで、今回は両方を掲載することになりました。

ぜひお読みいただければ幸いです。

『発話のはじめと終わり― 語用論的調節のなされる場所』






2017.4.5(水)

『ベーシック応用言語学』刊行



この春も新刊がたくさん出来てきています。先日は『ベーシック応用言語学』を刊行しました。その分野のベーシックな知識を得ることができる入門書として好評をいただいている「ベーシックシリーズ」も本書で7冊目となりました。

「応用言語学」は大変広い領域を含みこんだ分野で、これまでなかなかコンパクトにまとまった入門書というものがなかったので、今回の書籍の刊行は画期的なことだと思います。

本書の中にもありますが、応用言語学の定義自体も広いものから狭いものまでたくさんあって、何せ「応用」言語学なのでなんでも含まれてしまいそうですが、一般的には言語教育を対象とした分野であると理解されていると思います(本書での定義については、ぜひ読んでいただければと思います)。

以前より「応用」ということばがひっかかっていて、なぜ言語教育に限定されるのかと思っていましたが、本書の中で応用言語学の射程について明解に整理されているので、それはまだ最初の部分ですが、そこだけでもとてもためになると思います。

また、応用言語学がどのようにおこって、広まっていったかという歴史的な部分もあり、英語に限らず日本語教育も視野に入れつつ普遍的に書かれていますので、応用言語学の全貌を見渡せる一冊となっています。

どうぞご覧いただけますと幸いです。
また、授業でのご採用もよろしくお願いいたします。

『ベーシック応用言語学 -- L2の習得・処理・学習・教授・評価』





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