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4月



2015.4.24(金)

トーハン桶川SCMセンター見学


4月17日にトーハン桶川SCMセンターの見学に参加しました。13日に参加した出版流通の基礎知識セミナーの参加者の内、希望者を対象に行われたもので、実際に物流のための施設を見学させていただくというものでした。
トーハン桶川SCMセンターは新刊書籍や客注品の出荷、書店から返された返本を出版社に運ぶまでの間保管しておくなどの機能を持っています。施設内の見学は、取次の物流施設に行ったことのなかったわたしにはとても新鮮でした。

トーハン桶川SCMセンターを見学させていただき、何より印象に残っているのは返本を保管しておく自動倉庫の大きさです。
センターの自動倉庫には書籍を入れたコンテナ(折り畳みコンテナの略で、通称オリコンと言います)の数にしておよそ10万個を収納することができるそうです。倉庫内では全てが自動化され、高さ10メートル以上ある倉庫内の棚の間を忙しなく機械が動き、コンテナがそれぞれの棚に格納されていく様子を見ることができました。
施設を案内してくださったトーハンスタッフの方の話によると、返品制度はこの格納倉庫によって支えられているということでした。というのも、書店からセンターには毎日約60万冊の返本が運ばれてきますが、一週間の内出版社ごとに戻すことのできる曜日が決められており、一時返本を保管しておく倉庫が必要となるからです。

その他にも、ソーターという仕分け機械によって書店別・書籍別に本が出荷されていく様子や、書店に出荷するための在庫をストックしておくための在庫センターなども見学させていただきました。
センターで一日に出荷される本の数は80万冊から90万冊に上るそうです。その膨大な数の書籍を実際に目にすると思わず圧倒されてしまいましたが、施設見学を通して出版流通の一端を見ることが出来たように思います。




2015.4.21(火)

本の並べ方


ひつじ書房の社内には、これまでの刊行物を並べた本棚があります。初版はもちろん、重版した場合も各刷を1冊ずつ、確保しています。社内ではこの本を「編集原本」と呼んでいます。
これらの本は、編集をしているときに参考にしたり、打ち合わせのときに活躍したりします。重版の際には修正点を記入しますので、記録という機能もあります。

最近悩ましいのは、この編集原本の並べ方です。
シリーズものはまとめやすいのですが、シリーズでない書籍はどのように並べるのがわかりやすいのでしょうか。いまのところジャンル別になっていますが、複数のジャンルにまたがるもの、どこにも属さないものもあります。「なんとなく似た感じ」の本でまとまるようにしていますが、やや主観が入ります。そうすると、並べた当人以外には(時には当人にも……)探せなくなってしまいます。
いっそ著者名五十音順ならばピンポイントの探し物は見つかりやすくなりますが、今度は「社会言語学に関係がある本」のような探し物だと不便です。

これは個人の自宅の本棚でも同じですね。少量なら記憶でなんとかなりますが、大量になってくると探す手がかり、並べる基準がほしいところです。以前に知り合いに聞いたところ、「内容別」で並べているという人のほかは、「判型別で並べている」という人が多いようでした(あるいはその混合)。
驚いたのは、「背表紙の色順にしている」という人がいたことです。見た目はとてもきれいになると思いますが、物質としての「本」の記憶と、内容の記憶が結びついていなければできない並べ方でしょう。

万人にわかりやすい並べ方は難しいものです。これは本棚に限らず、例えばちらしを作るときの情報の出し方、エクセルで何かの一覧を作るときなども同じです。
と、ここまで考えて、これも「編集能力」が試されることのひとつなのかということに気が付きました。出版社の名に恥じない棚にしておきたいと思います。

ただし、まずは物理的に足りなくなってきた本棚の場所を確保することからですが!




2015.4.17(金)

出版人・社会人としての基礎


月曜日と火曜日にトーハンが開催している2つのセミナーに参加しました。1つは出版流通の基礎知識セミナー、もう1つはビジネスマナーのセミナーです。

出版流通の基礎知識セミナーでは、本が作られ、読者の方の手元に届くまでの仕組みを教わりました。
内容は出版社、取次会社、書店が本の流通の中でそれぞれどのような役割を果たしているのかというものでした。セミナーの講師によると、書店にとって売上のベースとなるのは「ロングセラー」と呼ばれるような書籍であり、新刊を売るのはリスクが高いということ、新刊委託の制度はそうした売上の面でリスクの高い新刊を書店に置いていただくためにあるということでした。書店員として働いたことのなかった私にはためになるものだったと感じています。

またビジネスマナーのセミナーでは出版業界に限らず一社会人としてどのような言葉遣いで話し、振るまうべきかなど日常的な動作や心構えについて指導していただきました。
セミナーに参加して良かったと思ったことは、様々な状況の中に置かれた時、どのような言葉遣いや振る舞い方をすれば相手の方に失礼に当たらないかという1つの指標を知ることが出来たと言うことです。例えばエレベーターやタクシーの中ではどこが上座に当たるかなど、礼儀にまつわる細かな知識を身につけることができました。

もちろん大事なのは、自分が相手の方に対して敬意を持って接しているかどうかです。しかし例え尊敬の気持ちを持っていたとしても、振るまい方や言葉遣いによって相手の方に届かなければ意味がありません。
敬語やマナーは、スムーズにお仕事をこなす上での前提であるのだとセミナーを通して改めて感じました。




2015.4.15(水)

一日校正講座


先週末から今週にかけて、私はいくつかのセミナーに参加しています。
12日日曜日はエディタースクールで開講された一日校正講座に参加しました。この講座は、4時間という限られた時間ではありましたが、貴重な機会でした。

講座では、校正記号にはどのようなものがあるのかという基礎的なことを学ぶ時間はもちろん、記号をどのように書き込めば見やすく分かりやすいかという実践的なことを学ぶ時間もあり、まだ校正の仕事を覚え始めたばかりの私には大変ためになるものでした。
例えばゲラに「トル」と書き込んだとき、それが文字を削除するための指示なのかトルという文字に置き換えるのか、誤解を招きやすい場合は「トル」の文字の大きさで区別できるようにするなど、極力間違えのないように工夫することが必要だということを学びました。

また、素読み校正をどのように行うのか、ということを学ぶ時間もありました。
その時間の中で私も実際に素読み校正を行ってみたのですが、本文中の数の計算が間違っているなど疑問点として提示すべきところを見逃してしまった部分が多く、いかに素読み校正を行う際の自分の見方が甘かったか痛感しました。

1日の講座で学べたことは僅かですが、どのように校正を行っていくかという手順を自分で実践しながら学ぶことが出来たのは大きな収穫でした。
今後の校正という仕事の第一歩になればと思います。




2015.4.10(金)

初めての学会を経験して


1ヶ月ほど前になりますが、私は初めて本を販売するために学会に参加しました。
出版社としてはもちろんのこと、学生時代にも学会に行ったことのなかった私は新鮮な気持ちで臨みました。

学会に参加し、販売のためのブースを設営して初めに感じたのは本は重いということです。箱いっぱいに詰めると、段ボール一箱分でも私一人では持ち上げるのがやっとです。搬入した本は、お客様にブースに立ち寄って見ていただけるように並べます。 特に出たばかりの新刊は、お客様に見ていただきやすい前側に平積みにして並べました。搬入した本を並べるのには少し時間がかかりますが、全て並べ終えたときには壮観です。

この日は並べる順番を先輩に決めていただき、私は並べるお手伝いをさせていただくだけでしたが、今後は私が自分で並べ方を決められるようにならなければいけません。5月から6月にかけては特に学会が多くなります。これから多くの学会に参加させていただき、特に売るべき本、見ていただきたい本を把握してきれいに並べられるようになっていこうと思います。

学会でひつじ書房のブースを見かけられた際には、是非お立ち寄りいただければと思います。




2015.4.8(水)

「NIPPONの47人 2015 GRAPHIC DESIGN」に大崎善治さん

渋谷駅東口に2012年にできた商業施設、渋谷ヒカリエ8Fにある、d47 MUSEUMにて4月3日から開催されている展覧会、「NIPPONの47人 2015 GRAPHIC DESIGN」に、埼玉県のデザイナーとして大崎善治さんが選ばれました。

大崎さんはこれまで何度もひつじ書房の本を手がけていただいているデザイナーさんです。例えば……

ベーシック日本語教育
コミュニケーション、どうする?どうなる?

この展覧会が開催されている、d47とはウェブサイトの記載を見ますと、「dは「design」のd。47は「都道府県」の数。そしてこのMUSEUMには47の展示台が常設されています。」「日本で唯一年間を通して、私達の国「日本」を、俯瞰で眺められる場所です。」ということで、面白いコンセプトで展示をしているようです。食堂やショップもあり、選り抜きの各都道府県のグルメやグッズを楽しむことができます。

展覧会にあたって、選ばれた本は大崎さんがひつじ書房で手がけられた本ばかり。その縁で、4月3日のレセプションに参加させていただきました。

ひつじ書房のホームページでご紹介するからと、会場の写真撮影の許可をいただいたので、雰囲気をお伝えするために何枚か掲載します。ご興味のある方は、お近くにお越しの際にでもお寄りください。

NIPPONの47人 2015 GRAPHIC DESIGN



以下写真です。

入り口


ミュージアムショップで本の販売もしていただいています。


会場の様子


大崎さんの紹介


ひつじの本がたくさん




2015.4.8(水)

一歩ずつ前進したいと思います


現在私は書籍の出荷手配や電話対応をさせていただいています。

電話を取り始めた当初は緊張して上手く話すことが出来なかったり、お話ししている相手のお名前を伺うのを忘れてしまったりしていました。
最近ではようやく少し緊張しなくなりましたが、電話での対応は相手のお顔を拝見することが出来ない分、丁寧に分かりやすくお伝えすることが大事であり、難しいと感じます。
特にわたしは書店で働いた経験もなく、出版や流通の仕組みを覚えながらのお仕事ですので、なんとか間違えのないよう対応させていただくので精一杯です。

すぐさま全てを理解することは難しいですが、社長や専務、先輩方にご指導いただきながらひとつずつ覚えていくことができればと思います。

4月中は、新人としていくつかの研修に参加させていただきます。
和文・英文の校正講座や取次のトーハンが行っている出版業界の基礎知識セミナー、ビジネスマナーのセミナー、物流施設の見学などです。
出版業界で働く者としての基礎知識を身につけたり、本がお客様の手元に届くまでの流れを直に目にしたりすることのできる貴重な機会です。

このありがたい機会に身につけるべきものを十分に身につけ、必ず今後の糧にしたいと思っています。




2015.4.3(金)

一人前の出版人を目指して


はじめまして。
4月からひつじ書房に入社いたしました、鈴木と申します。
本日よりスタッフ日誌を書かせていただきます。

一昨日、4月1日は入社式がありました。
社長や専務、先輩方一人一人からお言葉をいただき、拙いながら私も入社するに当たっての初心をお話しさせていただきました。
とても緊張しましたが、同時に、これから皆さんにたくさんのことを教わりながら働いていくのだという実感がこみ上げました。
感動したのは、入社式を行ったイタリアンのお店で新人のためのスペシャルメニューをいただいたことでした。
一品は目玉焼きの乗ったパスタ、もう一品はヒナ鶏のローストです。ヒナ鶏のローストはお店からのサプライズでした。
これから成長していくようにとの皆さんのお気もちを強く感じ、忘れられない入社式となりました。

また、この日はもう一つ大きな催しがありました。
ひつじ書房が毎年行っているお花見です。
直接お目にかかったことのなかった外注の方々や、社外の方々とお会いすることができました。
本の製作にはこれだけ多くの、様々な方が関わっているのだと、出版業界の広さ、奥の深さを感じました。

ひつじ書房は今年で創業25周年目を迎えます。
私がこの節目の年に入社させていただいたのも、ひとつのご縁と思っています。
たくさんの方々に支えられながら働き始めたばかりですが、いずれは自分からも他の人を支えられる出版人になりたいと心から思います。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


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