2013年7月8日(月) 現在、求人中である。新しい人を採用しつつあるところである。こちらとしては、今現在、もう既に既卒で編集をしている方であってもよいと考えているが、なかなか難しい。出版経験者の応募はほとんどなかった。と言っていい。ゼロではなかったが、こちらがこの経験と能力なら、来て仕事をしてもらいたいという人に出会わなかったということだ。 研究書というジャンルが、他のジャンルと上手く行き来がしにくいということがあるのか、どうなのだろうか。学術出版は、商品と非商品のあいだのような、ユニークな位置をしめているものであり、一本の道というよりは、様々な方法を組み合わせて、出版していくということがある。そういう特殊なジャンルだから、他の仕事や他の出版社での経験が生かしにくいということになるのか、どうだろうか。 私は、知識が高度化していく現代社会、メディアの構図が複雑化している社会、個人メディアから、印刷メディア、ツイートのようなネットワークのメディアなど、より複雑な情報社会の中で、出版、編集という社会的な機能は、重要性を増しこそすれ、存在が軽くなってしまう、ということはないと信じている。その中で、学術書を世に出すということは、むしろ重要性は増している。ただ、昔のように本が好きです、というそのことは大事であり、大切であるにしろ、それだけで終わりでは、どうしようもないだろう。この時代に本を送り出していくということに関心を持つことができることが必要になる。 だれでも他者に向けて発信が出来、ネットワークのサービスが、まるで自動的に編集できてしまうかのように、ページ構成を作ってしまう時代に、出版のプロであるということはどういうことなのか。それについては私は私なりの考えはあるが、応募する人も、その人なりの仮説を持っていないといけないだろう。どんな仮説でもよいというわけではないが、自分なりの仮説は必要だ。 それを言って、他人と議論できること、できれば、それなり以上の水準で。情報やことばを丁寧に的確に受け止めた上で発することができること。自分で自分のことばを作り出せること。 ははは。とても曖昧に書いています。 執筆要綱・執筆要項こちらをご覧下さい。 「本の出し方」・「学術書の刊行の仕方」・「研究書」・スタッフ募集について・日誌の目次 日誌の目次へ
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