『音声を教える』の刊行のお祝い

2009年8月6日(木)

『音声を教える』の刊行のお祝い

ひつじ書房は、国際交流基金の日本語教授法シリーズを刊行しています。この春には『音声を教える』を刊行しました。音声を教えるというテーマでは、今手に入れられる書籍の中ではもっともよい書籍になっていると思います。本書は、充実したCDも付いていて、音声を教えることに自信のない日本語教師の方でも、自信を持って教えられるようになるといってもいいのではないでしょうか。

この巻を執筆された磯村先生と刊行のお祝いをしました。刊行したのが2月ですから、刊行からずいぶん間が空いてしまいました。国際交流基金の日本語国際センターは南浦和にあり、磯村先生のお住まいもこのエリアに近いとのことでしたので、お祝いをするのであれば、これは赤羽だろうと。そこで日本でも有数のディープな飲み屋街である赤羽でお祝いをすることにしました。

赤羽も、ありきたりの居酒屋ではなく、まるます屋でお祝いをしました。赤羽のまるます屋というは、知る人ぞ知るとてもディープな居酒屋です。『孤独のグルメ』(原作・久住昌之、作画・谷口ジロー)にも出てくる居酒屋で、数々の居酒屋ガイドの本には必ず取り上げられている居酒屋の名店です。

イカあげ。肝焼き。蒲焼き。食べ物はどれも庶民的かつ、おいしい。酒屋ガイドブックなどでもこの店の紹介というと必ず女性たちのきっぷのいい注文さばきを紹介しているので、楽しみに訪問しました。1階は席が2つのエリアに分かれていて、それぞれのエリアに担当する女性たちがいます。彼女たちの仕事のやり方は実に手際がいい。しかも、注文は覚えきれる分だけ注文を受けるというみごとな手法で注文を受けてくれます。注文を受けるとわれわれに背を向けて直ぐに厨房に伝えに行ってしまうので、注文のタイミングをとるのがかなり難しい。

磯村先生からは、『エリン』の製作秘話をお聞きしました。この秋から朝ドラで主演となる女優さんの熊本弁の話しなど。お話しから、たいへんではあったのでしょうが、楽しんで作っていらっしゃったようすが伺えました。自然に聞こえる日本語にするためにされた工夫など。俳優さんたちには、だいぶ勉強になったのではないかと思います。

この日本語教授法シリーズの刊行は、やっと半分が過ぎたところですが、磯村先生のご自身の担当の巻が終わったと言うことで晴れ晴れしていらっしゃるご様子。『音声を教える』は、評判も良く、初版5000部ですが、2月に刊行しまして8月現在で、2500部を切っています。つまり、もう半分在庫がありません。書店さんの店頭にまだ在庫されている分もありますが、そんなに多くはないと思いますので、たぶん読者の手にほぼその数が届けられたということでしょう。とてもよい成績です。

話したときに磯村先生は、『音声を教える』について読者からの感想を聞く機会がなかなかないとおっしゃっていました。この機会に感想を募集したいと思います。こういうところが良かった、こういうところはこうして欲しかったといったことがありましたら、お教えいただけましたら幸いです。かつては読者カードというものを書籍に挟んでおいたこともありますが、若い方からはほとんど来ないということがあって、止めてしまったのですが、それまでとは違う方法などで感想を積極的に集める工夫をしましょう。

メールだと差出人が分かってしまって書きにくいと言うことであれば、葉書に感想を書いて下さって、無記名で送るなどをしていただくことができたら、幸いです。褒めて下さるのであれば、amazonなどに書いて下さるのも大歓迎です。これまであまり意図的には声を集めるといったことはしてこなかったのですが、できるだけ、感想とか声を集めたいと思います。感想を集めたい、送って下さることを呼びかけたいと思います。どうぞ何でも結構ですので、感想を送って下さいますと幸いです。

toiawase@hituzi.co.jp
までお願いします。


執筆要綱・執筆要項こちらをご覧下さい。



「本の出し方」「学術書の刊行の仕方」「研究書」スタッフ募集について日誌の目次

日誌の目次へ
ホームページに戻る

ご意見、ご感想をお寄せ下さい。
房主
i-matumoto@hituzi.co.jp