2008年5月26日(月) 日本語教育学会2008年春日本語教育学会が、首都大学で開催されました。首都大学は、京王線の南大沢にある。南大沢の駅前のショッピングモールの人工さが、正直なところ苦手な私は、少し重い気持ちで会場に向かいました。 私は、三井、森脇の二人に任せて、午前中は土曜日の打ち合わせのための資料を読んでからの参加だったので、会場の設営はベテラン二人と新人二人がセッティングしてくれたあとに出向いた。三井、森脇がちゃんと新人を教えてくれているので、遅れての参加ができた。初日は、大会場の近くで、定延先生と酒井先生の講演があって、その直ぐ出口のそばでベストロケーション。2日目は凡人社さんのコーナーから離れて、1社のみの場所でしたが、窓を背にしての明るい場所で、調度発表を聞きに行く人が通る分岐点のようなところで、お客さんも沢山来られたと思う。 650人くらいの参加者とのことで、かなり多かったのではないでしょうか。参加者が多くても、店には来てくれないということも少なくないのですが、今回は多くの方に来ていただいたと思います。また、販売の結果もとてもよいものでした。みなさまありがとうございます。気前がよくなって、募金箱にカンパもいたしました。 新人のBDとHMが、三井さんの指導のもと、一生懸命に「未発」を配ってくれたことが大きいでしょう。私は、未発をちゃんと配れるようになったら、今まで一人前だとよく言っているのですが、その点はクリアできたのではないでしょうか。二人ほどは配れなかったということがこれまでは多かったように思います。ひたむきに配ってくれたことが受け取ってもらえた理由のように思います。最初のシーズンで、それができるということは、出発地点が高いということだと思います。もちろん、受け取ってくれた方に感謝です。また、大会を運営された首都大学の先生方が、発表会場のそばにわたしたちを置いてくださったことも大きなことだと思います。深く感謝します。 今回、感じたことは、今まで日本語教育学会では、研究書を並べているとどうしても値段が高いというリアクションを感じることが多かったのですが、あまりそのようなリアクションを感じませんでした。「ひつじ書房は学術書を出している出版社である」とのことが多くの方に思っていただくことができつつあるということかもしれないと思いました。私費と言うよりも、本人というより指導している先生に買ってもらうというようなシーンも見られました。場所柄もあるかもしれませんが、石黒圭先生の近著がかなり売れていました。前日に間に合わせた『日本語教育スタンダード試案 語彙』は、ほぼ40冊が売れました。おことわりしておきますが、あくまで試案で、山内先生たちの試案です。日本語教育スタンダードのようなものが、21世紀の言語政策として必要だという国際交流基金の考えに賛同して、賑やかし(というと山内先生たちに失礼かも知れませんが)という意味もあり、議論が活発化することを少しでも後押しできたらと思って刊行しました。したがって、国際交流基金がオーソライズしたものではもちろんありません。国際交流基金の日本語教授法シリーズの第14巻『教材開発』も前日にできたばかりで、たくさんの方がお求め下さいました。浦和の先生方とお目にかかることができたのも私にとってはありがたいことでした。 言語教育の学術書というあり方が認知されてきていることを実感しました。このジャンルで学術書を出そうということをテーマにしている出版社はたぶんひつじ書房ですので、くたびれず継続的に続けていきたいと思っています。日本語教育担当が、不在の中ですが、少しづつ力を寄せ集めて取り組んでいくことになるかと思います。 日本語学会にて執筆要綱・執筆要項こちらをご覧下さい。 「本の出し方」・「学術書の刊行の仕方」・「研究書」・スタッフ募集について・日誌の目次 日誌の目次へ
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