2007年6月28日(木) 【出版】言語編の解体ひつじ書房の屋台骨は「ひつじ研究叢書(言語編)」である。だから、言語編の解体というとかなり物騒だが、「ひつじ研究叢書(言語編)」はストイックな学術書というイメージを守りたい、あるいはこのイメージを梃子にして、学術書を再構築したいという思いを込めていた。このことは間違っていないけれども、ストイックすぎたのではないかという思いがある。 言語編を中止するということではなくて、ストイックな学術書のスタイルがふさわしいものと違うスタイルの方がよさそうなものを分けて、スタイルを複線化した方がいいのではないだろうか、と検討しているのである。 内容をもう少し手に取ってくれた人に分かりやすいように伝えるような装幀というものがあったほうがよいのではないか。手にとってもらって、それから内容との関係について考えるようなきっかけを作るのがカバーであるなら、そういうことを禁欲していることに意味があるのだろうか、とふと思ったということだ。 分かりやすいかという点では、まだクエスチョンマークが付くけれども、インパクトという点では少しは改善したいと思う。最終的に購買可能な研究書の読者が500人いると仮定して、コアな読者はたとえば100人と考えたとき、関連はしている読者が200人で、関心はあるが、直接的には関わらないような、いわば周辺的な200人を購買可能な読者としてきちんと巻き込みたいと思うのである。周辺的な方が、表紙を見て、「あ、読みたい」と思ってもらえるような表紙がほしい。問題はコストである。また、あまりコストが掛かりすぎると学術書のように経済規模の小さいモノでは採算割れしてしまう。手間が掛かりすぎると担当者が、パンクしてしまう。 ためしに私が作ってみたもの。Lingusitics Cognitiveというシリーズが現在あるというわけではありません。装幀をデザイナーさんとも相談して決めていきたいのでアイディア段階のものです。著者の先生にもこれから相談する。また、絵画の著作権を持っているアーティストの方とも相談していない。アルファ版の段階の試作品のようなものであるが、イメージが掴みやすいと思って載せた。2ヶ月くらいで、以下の画像は取り下げる予定である。 やはり、重要なのはイラストだと思うので、イラストレーターの募集をします。 イラストレーターの募集本の表紙の中心部分にイラストを入れたいと思っています。内容を的確にかつ興味深く感じることができるように伝えられるものであることが希望です。謝礼は、多くは出せないと思いますが、一定期間、ひつじ書房の学術書の表紙のイラストを依頼することになると思います。 どうぞご応募下さい。イラストではなく写真ではという方が万が一いらっしゃったら、どうぞご提案下さい。 執筆要綱・執筆要項こちらをご覧下さい。 「本の出し方」・「学術書の刊行の仕方」・「研究書」・スタッフ募集について・日誌の目次 日誌の目次へ
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