日本学術振興会の研究成果公開促進費の採択率が、41パーセントから24.7パーセントに―学術出版コンソーシアム(仮)を作ろう2 2007年5月15日(火)
2007年5月15日(火)

【学術・出版】日本学術振興会の研究成果公開促進費の採択率が、41パーセントから24.7パーセントに―学術出版コンソーシアム(仮)を作ろう2

日本学術振興会の研究成果公開促進費の採択率が、41パーセントから24.7パーセントになった。次の図をご覧下さい。画像はそれぞれのHPからの転載。もとの画像がpdfであることと、サイトが更新された時にデータが見つからなくなってしまう危険性があるので、切り取って貼り付けたものである。




公開促進費は減少したが、全体として科学研究費は減ったのではなく、増加している。次の配分についてをご覧下さい。


平成19年度科学研究費補助金の配分について(速報値)−文部科学省

研究成果公開促進費について特に減らされたということである。次の財務省の資料を参照下さい。


なにゆえ、研究成果公開促進費が削除されたのであろうか。推測は述べないことにする。科研費の中で公開促進費を特に減額しているという事実について、注目してほしい。

文科系の研究者は、これを問題にするべきではないだろうか。半減ということは、本を出すことがいっそう困難になるということになる。文科系の学術研究は、読まれることで世の中に存在することができると思う。文字・活字文化振興法を通した出版関係の団体は、そのような法律が立法化されたにもかかわらず学術図書についてこのような逆風が吹いていることをどのように考えるのだろうか。このような流れに対して私自身は異論がある。書籍というものによって、研究成果が公開されるということには大きな意味があると考えるからだ。少なくとも、補助金を減額されなければならない理由はないはずである。わざわざ、減額するということはこれまで信託されてきた学術書の評価に対して否定的な評価を与えたということになる。

文字・活字文化振興法
(平成十七年七月二十九日法律第九十一号)
「(学術的出版物の普及)
第十条  国は、学術的出版物の普及が一般に困難であることにかんがみ、学術研究の成果についての出版の支援その他の必要な施策を講ずるものとする。 」
文字・活字文化振興法

学術出版政策について議論が必要なのではないだろうか?学術書の出版を助成するということはどのような意味があるのだろう。今まで見えていなかった意味を見えるようにする必要がある。


執筆要綱・執筆要項こちらをご覧下さい。



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