A, B, and Cという書き方とA, B and Cという書き方がある。調べてみると奥が深い。A, B, and Cが正しいという方がいたが、それはアメリカ式であった。andの前のコンマのことをserial commaというということをネットで発見して、それでまた調べてみるとserial commaについてwikipedeiaに書かれていた。
それによるとアメリカではserial commaを使い、イギリスではあまり使わず、ドイツとかフランスなどの欧州では、serial commaを使わないらしい。
アメリカ式と欧州方式には符号の使い方でも、本の体裁のルールでもいろいろと差があるようだ。コーテションマークとコンマの関係も違う。目次をcontentsといい、table of contentsとは言わないとOxford Style Manualには書いてあったが、ドイツのmouton社の本ではtable of contentsが使われていた。
アメリカ式→ .’
イギリス式→ ’.
囲みにつかうダーシの使い方も違っている。
アメリカ式→―(emダーシ)
イギリス式→ - (スペース付きenダーシ)
よくもまあ、細かいところでいろいろと違っているもんだ。いちいち驚かされている。混乱の渦の中に投げ出された!という気持ち。
そんなこんなで、社内でOxford Style Manualを読み、毎週担当部分を決めて、Butcher’.s Copy Editingを輪読し、いろいろと英文の学術書の書式の本を揃えて、分からないことがあるとそのたびに調べている。1人きりではキツイが少しずつみんなでやることで、気がつかないところにお互い気付いたりして、かなり進展してきたといえる。学術書のフォーマットを極めるのは簡単ではないということを実感しつつある。それでも、きちんとした学術書の出版を目指して進んでいこうとの意気込みで進んでいる。半年もすれば、ある程度自信を持って、「そのやり方はchicagoの特殊なやり方ね。」とか「Oxford Style Manualには違うことが書いてあったから、どちらかに統一されていればいいんじゃない」などとほざけるようになると思う。たぶん、そこまで分かっている学術出版社は他にはないというところに達することができるだろう。
河口は、先週editorスクールの卒業生のchicagoマニュアルの勉強会に参加した。ひつじでのButcherの勉強会は続く。2月の学振の嵐が過ぎ去ったら、再開する。もし、参加されたい方はメール下さい。Butcherの本(紀伊國屋書店で品切れになってしまっています。アマゾンへ急げ!)
執筆要綱・執筆要項こちらをご覧下さい。
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