An Introduction to Publishing outside of Japan 2006年7月26日(水)
2006年7月26日(水)

An Introduction to Publishing outside of Japan

Issueは、作り出さなければならないのだろう。日本書籍出版協会が『An Introduction to Publishing in Japan』という日本での出版についてのガイドブックを出した。海外の出版社が日本で本を出すためのガイドブックだ。毎年作られていて、それが届いた。

いつも思うのだが、これはいったい誰が必要としているのだろうか、ということ。日本の出版事情について概説的な知識が必要な人というのは誰なのだろうか。むしろ、これからの日本の出版社にとって、あるいはひつじ書房にとって必要なのは『An Introduction to Publishing outside of Japan』ではないだろうか。海外に出版していくためのガイドブック。しかし、これは誰かが作ってくれるのを待つのではなく、それは作らないといけないものだろう。こういういい方は、ちょっとできれば誰かに作ってほしいというニュアンスが含まれているかもしない。(そりゃそうだ、ひつじ書房のような小さい出版社ではなく大きな出版社にやってほしい。)でも、いよいよ誰もやってくれないとなると自分でやるしかないということになる。ある人が言ったことだが、ひつじ書房は、肺呼吸を初めてした魚類のようなものだ。両性類になる手前の生き物。水中では何かが足りなくて、陸に上がろうとしてしまった生き物。水中の王者であれば、そんなよけいなことは必要がない。我々が、臨界にいるということだ。水際にいる。水際といっても、水面下の水際。陸際といった方がいいか?

日本の本を世界に届けるという点では、日本出版貿易という会社もあるが、現時点では単なるパイプ以上のものではない。「これはパイプでしかない。」パイプを作ろう。Issueは自分で作るしかないということになる。


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