本が次々とできています。この春は、ひつじ書房として今までで一番本を作っているといえるかもしれません。ひつじだけでなく、全出版物の中で言語学のジャンルでは出版は質量ともに間違いなく一位でしょう。
ひつじ書房は、非常に動いています。変形期、普請中、あるいは進化形、進行形と呼んでもいいのかもしれません。あるいは覚醒しつつあるのかも。「幼年期の終わり」。本がどんどんできているだけではなく、組織自体も作っています。たとえば、ひつじは27日に事務所の席替えをしました。私は、社長として新聞社のデスクのような位置に座ることにしました。今までは、社員といっしょの並行的な場所に座っていました。つまり、これまでプレイングマネージャーとして位置でしたが、プレイングの方は抑えて、マネージャーの方の比重を重くしていくことになります。今担当している本を4月あたまに本にしたら、おおむねマネージャーとしての仕事が中心になります。ひつじの組織も、これまで平屋、フラットを志向していましたが、2階建てくらいにはなると思います。私は社長ですから、スタッフの仕事を見たり、助言したりする仕事を増やします。スタッフを育てて、彼らの力を底上げしていくのが、私の最大の使命となります。
昨日と今日、個別面談を行いました。言語教育におけるポートフォリオ評価のようなものでしょうか。発音が弱いと思うのなら、こういうふうにしてみようか。この点をみておいてあげるからね、などと。もちろん、発音について面談したわけではなく、それぞれの担当者の仕事について相談したわけです。この点で、人を育てることは言語教育ににているし、言語教育で言われる「Can-Do-Statements」は人材を育てていくのにとても役に立つように感じました。言語教育が社員教育にも役に立つというのは、言語教育学の有用性を証明しているといえるのではないでしょうか。「私は桜の下で席取りをすることができる」、「明るく挨拶をすることができる」、「私は、書店からの注文を受けることができる」、「私は返品をチェックできる」、「私は、企画をたてることができる」などなど。
言語教育学に惚れてきたので、日本語教育関係にももう1歩2歩と進んでいきます。秋に青山が入って、彼女がメインに担当していくれている国際交流基金日本語教授法シリーズが5月にスタートします。このシリーズは日本語教育のジャンルでとても重要なシリーズになると思います。このシリーズを作っていくだけでなく、さらに踏み込んでいこうと思っています。もう少しいろいろと調べたりする必要もあるはずですので、人材をさらにもう1人求めるべきか、この間、河口が入ったばかりですので、悩みますが、やっぱり、もう1人必要だという確信は高まっています。日本語教育関係で編集の仕事をされた人がいいのですが…
青山がひつじ書房で最初に作った本ができました。3月末日までに間に合わせて作らなければいけないものであったのですが、スムーズにほとんど問題はなくできたのは、たいしたものです。もともと本を編集していたわけですので、ベテランというわけですが、どんなベテランでも会社における最初の1冊というのはあるものなので、まずは1冊目ができたことをこころから喜びたいと思います。おめでとう。これから次々と編集し、本を作ってくれることと思います。全社的にいうと2・3月の忙しく、厳しい時期を乗り切って、本を作ってくれた社員にお礼をいいたいと思います。ありがとう。
執筆要綱・執筆要項こちらをご覧下さい。
「本の出し方」・「学術書の刊行の仕方」・「研究書」・スタッフ募集について・日誌の目次