アマゾンドットコムを見て、驚いた。amazon.comトップページが、単なる電子オンラインストアになってしまっている。書籍もまったく強調されていないし、CDやソフトなどのコンテンツ系の商品も埋もれてしまっている。
本の役割は終わったということだろうか。書籍などのコンテンツ系を指向する人間はたぶんどちらかというとあたらしもの好きであるし、クレジットカード決済にも抵抗感のないオンラインストアにとってはいい客であったろう。だから、新しもの好きで、新しい情報や情報自体を指向している人々のためにアマゾンはあるのだろうと思ってきた。そうであるからこそ、本好きから、期待もされ、批判もされ、注目されてきたのだ。そしてそういう人々が口コミで広めた力は大きいだろう。
でもまあ、マーケティング用語で言うと顧客の中でも先物買いの人々、イノベーターと呼ばれる人々の役割は終焉し、一般顧客の時代に突入したということだろうか。そういう判断は判断として面白いが、アマゾンにとってよいことなのか。
21世紀人のための情報インフラであり、その線で成長し、進化してきたと思ってきたのに、そうではないのか。生活インフラなら、もっともっと便利で使えるものがあるだろう。この変更はアマゾン革命の終焉を意味しているように思えるのだが…
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