本の作り方でわからないとシカゴマニュアルを引いてきた。執筆要項でいうと文献表記がわからないことが多い。英語の本である(ヒー)。日本語で書かれているこの手のものだと日本エディタースクールの『新編出版編集技術』があるが、製本や紙の発注のことまで書いてあり本作りの全体的なものなので、文献表記については4ページ強しかない。シカゴマニュアルとは全然比較にならない。
『MLA英語論文の手引き』、『英語で書く論文・レポート』を購入。MLA方式は人文系だそうなのだが、『英語で書く論文・レポート』を読んで、ひつじのルールはMLA系ではなく、APA式に近いことを知って驚いた。生成文法が理系指向の学問だからだろうか。APA式はアメリカ心理学会のスタイルだそうが、そんなことも知らなかった!ここはとことんやろうということで、APAはもちろん、Oxfordスタイルを書いている本も紀伊國屋書店のWEBで購入した。
ざっとであるが見てみるとそれぞれのスタイルにはいろいろな違いがある。たとえば、雑誌と雑誌の巻数の間にコンマを入れる方法と入れない方法があり、雑誌の巻数までイタリックにする方法とそうではない方法がある。ルールは本当に多数あり、そのどれを基準と選ぶかというのはなかなか難しい。ここで頑張って、しっかりしたハウスルールを作りたい。途中で息切れしないようにしよう。たぶん、落としどころとしては言語学会と社会言語学会と日本語学会のルールの折衷的なものになりそうだが、この機会なのでしっかりと勉強しよう。
以前も述べたが、アメリカには学術出版協会というものがあるが、日本にはない。当然、アカデミックエディティングの公開されたルールもないし、研修もない。有料でもちろんかまわないのでアカデミックエディティングの講習会のようなものはないのだろうか。英語で書かれる研究書についてもきちんとアカデミックエディティングできるようになりたい。現状は、シカゴマニュアルを一生懸命に引いて調べたり、洋書を見て、見よう見まねでやっている段階だ。できあがった研究書は、ある程度の水準以上のものを作っていると自負はしているが、はっきりした裏付けのある知識と遂行能力があるかというとまだまだ学ぶ点は多いことを自覚している。現状は、わからないことは、先輩たちにいろいろとお問い合わせさせていただいてご教示いただいている。ありがとうございます!
日本で一流であることは当然として、海外の学術書出版社と対等になれるような水準を目指したい。学術書で、世界的な学術出版社になること。John Benjaminsに追つこう。(本気)
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