土日の日本語教育学会に出店した。土曜日は、公共施設とのことで、書籍の販売ができないということだったが、それでも、へこたれず、ひつじ新聞を300枚近く、会場の入り口で手渡しで、参加者の方にお渡しした。(日本の公共施設で、本を売れるようにすることは、ひつじ書房のテーマの一つ。)日曜日は、横浜国立大学での開催であったので、その場で書籍を展示し、販売することができた。
日本語教育学会にお店を出すのは、昨年の秋の新潟大学に引き続き、2回目であった。これまで、日本語教育学会に適した売るものも少なかったので秋もそんなに売れなかったが、今回はとてもよく売れた。お客様ありがとう!『日本語の文法』(高橋太郎他)や『ピアで学ぶ大学生の日本語表現』もよく出た。窪田光男先生の『第二言語習得とアイデンティティ』はみなさんよく手に取ってくれた。特にこの機会に合わせて刊行した『成長する教師のための日本語教育ガイドブック』は、多くの方が手にとって見てくれて、多くの方が買ってくれた。とてもありがたいことだ。担当した松原の編集の努力は、多大なものがある。
ひつじ書房は、これまで主に「文法研究」というジャンルで日本語教育に関わってきたが、今回の本は教育法についてのものであり、日本語教育の世界に正面切って参入したということがいえると思う。ある意味でデビュー戦であったが、かなり健闘したといっていいのではないだろうか。売れてくれたことは、正直、かなりうれしい。
これから日本語教師になる人、教え始めた初心者、それから中堅、ベテランまでこのガイドブックは役に立つ内容になっている。著者の川口義一先生と横溝紳一郎先生はこれまでの、日本語教育、英語教育、国語教育などの幅広い言語教育の過去の成果をレビューし、紹介している。言葉の教育のさまざまな成果を紹介している。コーティングやファシリテーターというところまでまで、話は及んでいて、ことばにかかわる広い分野の方々に役に立つ優れものになっている。どうぞ、書店で学会で手にとってご覧下さい。書店でご注文下さい!川口義一先生と横溝紳一郎先生に御礼を申し上げるとともに、これまでの言語教育の知見に敬意を払いたい。多くの知見を引用することで、本書は成り立っている。(引用・掲載を許可してくれた先生方、ありがとう。先生方の研究の上に本書は成り立っている。)言語教育の可能性を感じさせてくれる本。ということで、みなさまどうぞよろしくお願いします。
追伸
「成長する教師」というのはなかなか重要なことばだ。化石化しないで、学びつづけることのできる教師。ひるがえって、成長する編集者といえるのかを自分で問い続けたい、と思う。
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