2004年9月1日(日)の日誌 増資+夏の合宿
9月1日(日)の日誌

増資+夏の合宿

資本金を300万円から1000万円に増資した。この資金の元手は私と妻(専務)の預金である。最初に設立したとき、それから、商法が変わって300万円必要になったとき、これで3回目の出資である。今回は一番金額が大きい。刊行点数が増え、印刷所への支払いも増えており、本は売れているので支払いは問題はないが、資金繰り的に一時的に不足するというようなことをさける必要があるからである。

14年目にして、はじめて予算というものを作くろうとしている。出版社は仕入れが不安定であり(原稿が予定の通りには入らないということ)、予算を組んでも、空論になってしまいかねないという危険性とむなしさがあるのだけれども、事業として運営していくためには、仮説であっても予算計画は必要だ。あたりまえのことだろう。出版社には仕入れの不安定さと販売も基本的に全て一人一人の読者にそのつど買ってもらうと言うことから、予測が付きにくいため、事業計画・事業予算を作るのが難しい。売れなければ在庫の評価も変わってしまう。小さい出版社で、事業予算案を作っているのは少ないかもしれない。

計画を作るとなると不確定な要素をどのくらい組み込むのか、予定以外のものが途中で入ってきた場合をどのように換算するのか、初歩的な疑問がわいてくる。一方、予算は、事業を遂行するためのものだから、縛られ過ぎないようにもしなければならない。

今期の収支予測は、3年ぶりに単期黒字となり、私たち夫婦の虎の子と親からの借金によって出資したその増資分と含めて債務の超過が消えることになる。昨年は、単期で500万以上の赤字であったことからすると、急速な業績の改善である。助成金のおかげもあるが、本の売上もこの一年間、前年比でだいたい20パーセント増になっている。この改善は、社員たちが、がんばってくれて研究書の刊行冊数を増やすことができたことによる。(ありがとう!感謝しています。マチネの二人にも)


8月末に昨年の夏から恒例のスタッフ合宿を行った。群馬県の桐生市にあるキノコの森というところで。収支や来年の予算の基礎資料などを説明し、来期への刊行予定や学会予定、役割分担などについて話し合った。浅草で倉庫の整理をしてから、特急りょうもう号にのっての強行軍であったが、やはり空気はきれいだし、会社の経営をオープンにするという意味でも、成果はあったのだろうと思う。社長の自己満足?

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