私のメモリーが少ないので、短期的な記憶しか、すぐには思い出せない状態だ。これは、ちょっと疲労が残っている状態なのかもしれない。年末に、帯状疱疹にかかってしまったし。精神的にもう少し余裕をもてる状態にしなければ。ということで、ご恩になった方を無視している内容になっていると思うが、許されたい。
本作りの仕事の方法を、ほぼDTP主体に切り替えた。これには、経済的な理由と将来の本作りをにらんで、デジタル化よる作業方法の見直しと新しい本作りのためとの、2つの理由があった。本という文明が、ここにきて急に加速したかのように変わりはじめている。多くの出版人は、気が付いていないが、ここを誤ると危険である。
我々は、経済的な余裕が、乏しいから、この変革は、失敗が許されないのである。97年を振り返って思うことは、それがどこまで実現でき、出来なかったかということである。やっと、とっかかりを得たというに過ぎないだろう。
一方、日本語研究叢書が望んでいるように順序よく刊行できないという本を刊行するという出版社の機能が十分果たせていないということは、年来のことだが、問題が残っている。このシリーズの第3期を来年スタートさせるのであるが、それに加えて、新しい次の時代をになう刊行物の企画をそろそろ世に問うべきだと思う。ここ2年ほどのじたばたした状態の中では、果たせなかったことだ。現在の苦しい状況を、半年くらいの間で脱出し、その後の企画にも力を、配分しなければならないだろう。そのために動き始めているところだ。
課題は具体的に述べる。順不同。
日本語研究叢書第2期の城田先生の本が遅れているが、索引作成に入ったので、1月後半には刊行する。この本だけでなく、あと2冊は最低、98年中に日本語研究叢書を刊行したい。日本語研究叢書は、われわれの屋台骨であり、また、カンバンでもあるのだから、きちんと刊行したい。
認知科学および情報リテラシー関係の叢書をスタートしたい。
教科書として、日本語文法と日本語教育関係のものを刊行する。
ファックスと手紙、電子メールを連動させて書店さんへの宣伝・営業の体勢を作る
可能であれば、言語学関係の書籍の営業を協力して行える体勢を作りたい。
書評のページの充実。できれば、共同で運営してくれる書店を探したいものだ。
大学の紀要や学位論文などを電子化できる能力を充実させる。できれば、実際に発注してくれる機関を複数見つけたいものだ。
電子化、啓蒙主義の終焉、本の支配の終わりと出版社・出版物・著者の今後のあり方について、提起することを行いたい。私自身も意見を公開したい。
経営的にもう一段階、安定に持っていきたい。これは、借金を減らしたいというのと、スタッフのみんな、執筆者の方々に、お世話をかける度合いを減らしたり、恩に報いたいという気持ちからである。
以上の文章は、元旦にアップしようと用意していたが、パソコンの画面が壊れ、元旦に掲示できなかった。年はじめから、ちょっと困ったものだが、これにこりないでがんばっていこう!