爆笑!ブダペスト・ウィーン・チェコ紀行
先月、中欧8日間の旅に出てました。
お客様は7人! たったの7人 ホントに7人 赤字覚悟の7人(?)。添乗員としては、このうえない極上の幸せでした。
飛行機の中や観光地で他のツアーと会うでしょ。添乗員同志で「そちら何人?」と必ず聞きます。貴重な情報なんですけどね。人数が多い団体とぶつかったときは、何かと混み合って行程に支障もでますしね。でも、自分のツアーのほうが少ないときは、何故か「勝った!」と思っちゃいます。
しかも今回は、一昨年、北欧のツアーでご一緒して意気投合した方々が、また行きましょう!と行って実現したツアーなので、みんな顔見知り。さらに女性だけだったのでバスの中もお菓子が飛び交い、すでにお茶の間状態。
一番見事だったのは、お買いものに賭ける情熱でしたね。75才くらいの奥様なんて、自由行動の途中で疲れてきて「私先にホテルに戻っているわー」なんて言いながら、「あら、この指輪すてき」「ボヘミアグラスがお安いわ〜」と、またしっかりパワーを取り返しておりました。
なんていうんですか?
他人様の持っているものが、欲しくなるんですね。バーゲンの時の心理効果って奴でしょうか?すごかったですよー。「7人のお財布軍団」のパワーは。
恐いもの知らずの面々でしたが、ただ一つ弱点がありました。このツアーでは、ハンガリー・オーストリア・チェコの3ヶ国を廻ったので次の国に移動すると、お金がごっちゃになるんですよね。特に硬貨が大変。私にお財布を出して「この国のお金はどれ?」と半べそになる方もいます。「国が変わったら、前の国のお金は別の財布に分けちゃってくださいねー」というのですがねぇ。
そういえば、以前ロシアからウィーンに行ったとき、ウィーンのホテルの枕チップにロシアのルーブルをおいてしまった方がいて、2日間部屋の掃除がなかったそうです。ヨーロッパは金がモノを言う社会だということですね。
でも、この7名様はとても気がいい方たちで楽しかったですよ。ブダペストからウィーンに入った日、プラーター公園で映画「第三の男」で有名な大観覧車に乗りに行きました。夜の12時まで動いているので、夕食後に地下鉄に乗って繰り出しました。観覧車の車両は、ゴンドラのようにしっかりとした箱形で全く怖くありません。順番を待っていると、誰も乗っていない、乗せない車両が幾つかあるのです。何だろう…と見ていると、共通した特徴に気づきました。白いカーテンがかかっていて、テーブルらしきものがあり、その上にロウソクが灯るようになっているのです。おそらく、特別席・予約車両でしょう。この中でデートするのでしょうか? ディナーを取ったりワイングラスを傾けながら…でも、グルグル回って気持ち悪くならないのでしょうか?
乗っている時間は15分くらいかなぁ。思ったより短かったです。遊園地には他にもいろんな乗り物があって(主に回りモノ)、その中でちょっと楽そうな急流下り(DONAU
JANP)に乗ってきました。平均年齢60才くらいのメンバー全員がチャレンジし、びしょぬれになっておりました。皆様には、旅行中一番の思い出とおっしゃっていただきました。
来年は、スイスだそうです。アルプスの山々でも、はじけてくれるのでしょうか?
(1998.7.10 K)