先週の12日、日本語句読法研究会、始動しました。

2008年1月16日(水)

先週の12日、日本語句読法研究会、始動しました。

先週の12日、日本語句読法研究会、始動しました。はじめての発表者は、境田さんでした。明治期の国語辞書に現れた句読法について、辞書のページを見せてもらいながら、解説されました。

私が面白いと思ったのは、白点です。たまたま、その週に読んだButcher Copy-Editingで、コロンの使い方は難しいので注意するようにと書いてあったことを思い出しました。つまり、英語話者にとっても、コロンの使い方は難しいということのようです。

白点は山田美妙などが、欧文のコロン、セミコロンを和文に当てはめようとして作ったもののようです。しかしながら、白点は結局定着しませんでした。

それは、何故か?日本語の正書法の問題?日本語の文法の問題?コロンは必要としないのにカッコ類が発達したのはどういうこと?ここらへん、結束性の問題かも知れません。北村透谷の圏点で、白点なのかの黒点なのかの校訂で苦労したことがある。川上未映子も、コロンの代わりに中黒を使っている。印刷で重版したら、白点なのか黒い句点なのか分からなくなってしまうから、などなど。いまのこの並列のさいにコロンがつかいたくなりました。言語研究者から近代文学研究者、デザイン・印刷の現場の人、編集者と校正者など、多士済々ならではの活気のある議論が行われたことです。

課題は言いっぱなしにならないこと。そのためには研究者の方々に頑張っていただくこと、と思います。次回は3月末に荒尾先生が発表をされる予定です。夏は、エジプト、ヒエログラフにおける句読法になるやもしれません。たのしみ。


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