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2025.2.26(水)

『日中対訳オノマトペ例解辞典』3月刊行予定


「今日は少し暖かい…?いややっぱり寒いな」と思うことを繰り返している今日この頃です。三寒四温とはこのことでしょうか。週末には東京の最高気温が20度を超えるぽかぽか陽気との予報が出ており、ぎょっとしています。
2月も終わりに近づき、続々と新刊がどんどん出来てきています。例年だと2月刊行の書籍が多いのですが、今年は3月刊行のほうが多そうで、予定表上で10冊を超えています。助成金を受けていて年度内が刊行締め切り、4月からの教科書採用予定、3月のご退職に合わせて…など事情は様々。本当にそんなに出るのかと思いつつ、それぞれきちんと予定を組んでいますので、本当に出ます。

3月刊行予定の書籍から1点、ご紹介します
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『日中対訳オノマトペ例解辞典』
https://www.hituzi.co.jp/hituzibooks/ISBN978-4-8234-1272-1.htm
張新力著
定価9600円+税
初の日中対訳オノマトペ辞典。中国語のオノマトペは日本語に比べてはるかに少なく、日本語学習者の壁となっている。本辞典では、日本語のオノマトペに丁寧な中国語訳を付けて、意味・用法をわかりやすく説明。また、実際に見聞きするような用例を豊富に収録した。1700語以上を掲載し、現在使われている語はほぼカバー。普遍的に使用されている語が中心ではあるが、定着すると考えた新語も掲載した。学習者の即戦力となる辞典である。
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「ぽかぽか」「ぎょっ」「どんどん」。このスタッフ日誌の前半で使ったこの3語も、この辞典で立項されています。意識しなくても日本語の文章にはオノマトペが自然と使われています。この本の帯文を考えるとき、「せっかくなのでオノマトペを盛り込んだ惹句にしよう!」と思って考えたのですが、案外すんなり文が出てきて驚きました。
しかしながら、その日本語のオノマトペが非母語話者には理解しづらい、というのはよくわかる感覚です。まえがきによると、とくに中国語母語話者にとって、「漢字がわかる」という要素が、オノマトペの理解につながることもあれば誤解をする元になってもいるようです。
この辞典は、見出し語、中国語での語意説明、日本語用例、用例の中国語訳で構成されています。用例は日常的な言葉で、意味ごとに豊富に掲載しました。学習者が知らないオノマトペに出会ったときの道標になればと思います。

ひつじ書房はいままで「事典」は出版したことはありますが、「辞典」は初めてです。本書は非常にシンプルなつくりですが、索引などで凝ろうと思えばどこまでも凝ることができるのが辞典/事典だと思います。実際に使うときにどんな機能があるのが望ましいか。それを作る手間に見合うだけの機能かどうか。全体の分量が多いと一つの要素を足すのも大変です。そのバランスを考えなければならないと思いました。
3月下旬に刊行予定です。ぜひご覧ください。






2025.2.12(水)

森脇20年目


先月末、ひつじ書房の新年会と、それにあわせて私の入社20年のお祝いをしていただきました。
お店は大塚にあるビストロで、おいしいワインをいただきつつ、20年のことを思い出していました。

私は大学まで大阪に住んでいて、就職で東京に出てきました。
大学4年生の夏の終わり頃、求人を見つけてひつじ書房の面接を受けた後、一回どんな雰囲気か味わってみますかということで、秋の京都の関西言語学会(当時は秋の開催でした)にバイトとして参加させてもらって、それで採用が決定しひつじ書房で働くこととなりました。東京での住まい探しを兼ねて卒論を提出してすぐ12月から東京に来て、社長の松本宅に住まわせてもらいながら部屋探しをし、晴れて東京住まいが始まりました。

就職活動の時は志望を出版社一本に絞り、何度も色々な会社を受けに夜行バスで大阪-東京間を行ったり来たり、色々な情報を見たりしていました。「出版社への入り方」のような本の中に、出版社の人間が来る飲み屋に通ってそこで出版社の人間と知り合いになろうというようなことが書いてあって、最終手段はそれか…、と思っていたので、実行することにならなくてよかったです。当時はだいぶ疲れていたのでしょう。

ひつじ書房で担当した書籍の数は、300冊近くになるようです。
入社した頃の、はじめて担当した本や、どんな本を読んで勉強したか、どんな失敗をしたかなど、いまでも思ったより鮮明に覚えています。いつもバタバタしていますが、先生方に支えていただいているおかげで、なんとか少しずつ仕事を積み上げてこれたのだと思っています。

まだまだ力が足りないことも多いですが、次の20年を目指して、また仕事を積み上げていきたく思っています。
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。






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