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2022.9.20(火)

重版ぞくぞく

8月末に新刊が5点刊行され、9月は新刊はありませんが、秋の学会シーズンに向けての助走期間となっており追い込み段階の書籍も多く、また、年度末刊行の書籍も本格的に動き出し編集部は忙しそうです。
特に今週は三連休に挟まれ、営業日が3日しかないので慌ただしく感じます。

今月は新刊はありませんでしたが、重版した書籍がありますのでご紹介させていただきます。

『自然な日本語を教えるために 認知言語学をふまえて』(池上嘉彦・守屋三千代編著)は今回で3刷となりました。
2009年の初版以来、日本語教育、日本語学に携わる方々に広く読んでいただいている書籍です。

『日本語・国語の話題ネタ 実は知りたかった日本語のあれこれ』(森山卓郎編)も3刷となりました。
国語に関わる全ての先生、日本語の先生、大学生の参考図書などに役立つ一冊で、楽しくことばの豆知識を知ることができます。


10月には以下の書籍が重版予定です。

『「問う力」を育てる理論と実践 問い・質問・発問の活用の仕方を探る』(小山義徳・道田泰司編)は刊行から1年半で重版となります。
質問が学びをつくる。では、良い質問はどうしたら生まれるのか。小学校から大学まで、教育に携わる方に読んで頂きたい1冊です。


どの書籍も、もっと多くの方に読んでいただけたらと思い、重版の際には書店店頭に置いてもらえるように営業をするのですが、限られたスペースで新刊のほかに場所を作って頂くのはなかなか難しいことであります。

ひつじ書房を知らない方にも目に留めてもらえるような方法はどのようなものがあるのか、雑誌なのかSNSなのか。たとえば教師の方が情報収集にどのようなものを利用しているのか、などなど模索を続けています。




2022.9.7(水)

『一語から始める小さな日本語学』刊行

夜間の涼しさを感じつつも、日中の日差しには秋を信じきれない、半信半疑の今日この頃です。
夏の盛りの8月に刊行したばかりの新刊をご紹介します。

『一語から始める小さな日本語学』
金澤裕之・山内博之編
https://www.hituzi.co.jp/hituzibooks/ISBN978-4-8234-1148-9.htm

「小さな日本語学」とはなんぞやと思われた方も多いと思います。これは、発想・着想を大事に、1つの実質語に着目するという研究方法の提案です。文法研究や語彙研究は、大きな骨組みがすでに出来上がっているために、あるいは計量的手法の必要性から、研究の初心者にとっては敷居の高いものかもしれません。しかし、1つの語についてを考えるということからなら、研究がしやすいのではないか、そういった積み重ねをすることで、次の研究にもつながるのではないか、という提案です。山内博之先生による本書の「はじめに」に、詳しい解説があります。上記のURLで公開していますので、ぜひご覧ください。

もう一つご覧いただきたいのは、目次です。
この本は、注目した1語を論文のタイトルにしています。中には、目次だけ見てもどの語についての研究なのかが予想できない論文もあるのではないでしょうか。どこに注目しているのかを予想しつつ、本書を手に取っていただければと思います。読みやすく簡潔な論文ばかりですので、あまり論文を読み慣れない学生さんでも読みやすいはずです。

いろいろな意味で、これからの日本語学の足掛かりになるような本だと思います。近々、イベントも企画しています。ぜひご覧ください。


☆執筆者のひとり、中俣尚己先生が、論文紹介の動画を作ってくださいました!
https://youtube.com/shorts/cByJKeCzC_s?feature=share
中俣先生の論文は「「ヘイトを稼ぐ」から「ヘイトを買う」へ」、ヘイトという言葉の興味深い変遷を明らかにしています。










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