新刊たくさん出ています
2月からたくさんの新刊が出ています。
2018年度は日本学術振興会の助成(研究成果公開促進費〈学術図書〉)で、6冊の本を刊行しました。
〇海老原志穂著 『アムド・チベット語文法』
〇吉岡佳子著 『ろう理容師たちのライフストーリー』
〇安本博司著 『コリア系移住者の民族継承をめぐって—教育戦略と文化伝達』
〇エリザベス・C・トラウゴット、リチャード・B・ダッシャー著 日野資成訳 『意味変化の規則性』
〇今村圭介、ダニエル・ロング著 『パラオにおける日本語の諸相』
〇庵功雄著 『日本語指示表現の文脈指示用法の研究』
オープンオフィスなど研究書出版のご相談にいらっしゃる方に言っていることですが、新書などと比べて経済規模が小さく、売っていく期間が長い研究書にとって、助成金はとても重要です。
上記の中で、わたしは『ろう理容師たちのライフストーリー』と『コリア系移住者の民族継承をめぐって—教育戦略と文化伝達』を担当しました。
ひつじ書房ではこれまであまり刊行してこなかった、ライフストーリー研究系の書籍です。それぞれ、ろう理容師たちとコリア系移住者(韓国人ニューカマー、朝鮮族、在日コリアン)のインタビュー調査を中心に考察をおこなっています。さまざまな「語り」から彼らの生き方や取り巻く世界を知っていただければと思います。
また、3月末にもライフストーリー系の書籍が出る予定です。
〇澤邉裕子著 『隣国の言語を学び、教えるということ—日韓の高校で教える言語教師のライフストーリー』
本書では、日本にとっての韓国語、韓国にとっての日本語という、「隣国の言語」を教える在日コリアン、韓国人、日本人高校教師たちの語りと授業事例の分析をおこなっています。
東アジアにおける複言語・複文化主義の可能性を考えるという点で、非常に重要な書籍です。刊行を楽しみにお待ちいただければと思います。
そのほか、3月にはこんな書籍が刊行予定です。
〇桒原丈和著 『小説を読むための、そして小説を書くための小説集—読み方・書き方実習講義』
〇高田博行・山下仁編 『断絶のコミュニケーション』(シリーズ ドイツ語が拓く地平 1)
〇藤巻光浩・宮崎新編 『グローバル社会のコミュニケーション学入門』
〇三上直之・立川雅司著 『「ゲノム編集作物」を話し合う』
〇千野拓政編 『越境する東アジアの文化を問う—新世紀の文化研究』(ポストコロニアル時代の人文学と東アジア文化圏 1)
〇郡伸哉・都築雅子編 『語りの言語学的/文学的分析—内の視点と外の視点』(中京大学文化科学研究所叢書20)
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