「光る君へ」
2024年のNHK大河ドラマ「光る君へ」が日曜日に最終回を迎えました。
1年間、日曜日が来るのが待ち遠しいほどだったので、終わってしまってさみしいです。
ドラマは映像も音楽も美しく、雅な世界観に浸りながらじっくり鑑賞し、さらにドラマのあとに、Xなどで語られるさまざまな感想や考察を見るのまでをひっくるめて楽しみでした。
これまで『源氏物語』も紫式部も国語の授業や日本文学史で習った以上の知識もなかったのですが、モノクロの文字が彩りをあたえられたようにいきいきと動き出すような、そんな思いがありました。
最終話、まひろ(紫式部)の家にききょう(清少納言)がやってきて、二人で語り合うシーンが印象に残りました。
われわれは政をも動かすような大層なことを成し遂げたと思いません? と話すききょうに、まひろが「米や水のように、書物も人になくてはならないものですよ」と返します。
このような記録はもちろんないので言ってしまえば創作ではあるのですが、史実でなくても作り話だったとしても、「書物はなくてはならないもの」と言って友と笑い合う姿に、私自身が背中を押されたようなうれしい気持ちになりました。
出版社に勤めるものとして、書籍がなくてはならないものと千年後にも思えるようわずかでも貢献していきたいものです。
来年の大河ドラマは「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。江戸のメディア王とも言われている蔦屋重三郎の話ということで、こちらも今から楽しみです。
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