第47回メディアとことば研究会 日時:2016年9月2日(金)13:30-15:30(13:00受付開始) 場所:大阪大学大学院言語文化研究科 A棟2階大会議室(豊中キャンパス) ゲスト:金水 敏(大阪大学大学院文学研究科 教授) 題目:「フィクションにおける話し言葉―役割語とキャラクター言語―」 プログラム: 13:30-13:35 会の紹介 13:35-13:40 ゲストご紹介 13:40-14:40 ゲストトーク 14:40-14:50 休憩 14:50-15:20 質疑応答 15:20-15:30 お知らせ(今後の日程、研究会発表者、企画募集など) 概要: 2003年の『ヴァーチャル日本語 役割語の謎』以来、「役割語」の概念は他の研究者や創作者や学生らとの対話を重ねるなかで、どのように修正されてきただろうか。 発表者は、2003年の役割語の定義のなかで漠然と捉えられてきた「主体」や「属性」の問題をより精緻化し、「言語コミュニティーの大多数が共有する、社会的・文化的ステレオタイプを反映した言葉づかい」と定義し直すことを考えている。その結果として、実際のフィクションに現れるキャラクターの話し方は、しばしば典型的な役割語からずれていたり、一見、まったく既存のどの類型とも関わらないように見えたりするという現象が逆に照らし出されることとなった。 筆者は、学部生の演習を重ねるなかで、役割語を補助線として使いながら、キャラクターの言語を分析することによってフィクションを内側から読み解く技術について構想している。その一環としての「村上春樹翻訳調査プロジェクト」を中心に、現在進行中の仕事についてお話しさせていただきたい。 発表の資料は、以下のブログで公開されています。 SKの役割語研究所 村上春樹翻訳調査プロジェクト http://skinsui.cocolog-nifty.com/sklab/ |