皆様こんにちは。隔月になりましたので毎回お久しぶりです。11月もあっという間に終わりに近づき、年の瀬がチラチラし始めました。私は12月から個人的に始めるアドベントカレンダー(みんなで集まって毎日コラムを書く方ではなく、毎日日付が書かれた窓を開けて中のお菓子を取る方)をどうしようか、考えています。
キーボードとのお付き合い
さて、パソコンに向かって物を書く人にとって、無くてはならない物と言えば、何でしょうか。最近はスマートフォンや音声認識システムなどもテキスト入力装置として使えるレベルになってきましたが、まだまだ現役なのはキーボードではないでしょうか。私ももちろんこの原稿をキーボードを使って書いています(たまにスマホで書いていたりもします)。なるべく速く正確に、自分が思い描く文章を入力したいという思いは誰しも共通かと思いますが、キーボードが壊れてしまうと、この入力作業に多大な影響が発生します。
実は仕事で使っているキーボードを数ヶ月前に入れ替えたのですが、安いキーボードにしてしまったせいか、最近「R」のキーの入力がうまくできなくなってしまいました。押せなくはないのですが、他のキーよりも心持ち強めにしっかり押し込まないと、表示されなくなってしまったのです。そのせいで「よおしくお願いいたします」や「お世話になっておいます」などのタイポが頻出することになり、結構困っていたのです。
そもそも、なぜキーボードを変えようと思ったのかというと、私自身が結構なハードタイパー(そんなことばがあるのかは分かりませんが、キーボードの打鍵が結構強い人、という意味合いです)で、高速で打とうとするとどうしてもカチャカチャうるさくなってしまうんですね。さすがに「ッターン」はしませんが、メールとかをガシガシ打っていると、うるさいよなぁと自分でも思っておりました。そういうわけで、とりあえずメカニカルキーボード(キーが高いタイプ)からメンブレン(キーが低く、薄いタイプ)に切り替えてみました。が、そのメンブレンキーボードが壊れてしまい、今に至るというわけです。ちなみに音自体はあまり変わらなかったような気がします。
静かなキーボードを求めて
そんな経緯で、静かなキーボード、できれば壊れにくい、ある程度評判の高いものを求めて情報を集めておりました。やはり同じようにオフィスでの打鍵音に悩む方は多いようで、比較サイトがいくつかありました。そして、打鍵音を比較する際に使用されていたのは、まさしくオノマトペでした。また、実際の打鍵の様子を動画撮影しているページもありました。
では、キーボードのタイプ音を示すオノマトペを順番に見ていきましょう。
・カチャカチャ
これは、何も音対策をしていない、通常のメカニカルキーボードですね。プラスチック同士がぶつかって起こる音が、高めの「カチカチ」という音表現に繋がっているものと考えられます。断続的に高い音が聞こえるのは、ノイズとしては結構気になるものです。
・タンタン
こちらは「サンワサプライ SKB-SL19BK」の打鍵音表現で使われていました。こちらのキーボードはパンタグラフ方式(内部構造が電車のパンタグラフのようになっており、薄型であるのが特徴)のため、メカニカル方式よりも押し込みきるまでの時間が短く、またキーがどこかにぶつかることないため短い音表現となっている、と考えられます。ただ、通常のパンダグラフ方式だと「カシャカシャ」音が出るところが、こちらの機種では出ていないので、静音加工がされていると考えられます。
・コトコト
こちらの音は「ジョイアクセス(JOYACCESS) / B06XC2DTY8」の打鍵音表現として使用されていました。先ほどの「タンタン」と使用されている音は似ているのですが、母音がo音になっていることもあり、少し低めの抑えた音がする印象を受けます。
・カシャカシャ
こちらは「富士通コンポーネント / Libertouch Black」の音とされています。最も音の構成が似ている「カチャカチャ」と比較すると、やや軽いタッチであることが音から推測できます。なお、こちらのキーボードは入力負荷(キーボード入力の際に加えなければならない圧力)がやや軽めとなっており、あまり強く押さなくても入力ができるところが利点なのだそうです。
・トストス
「エレコム(ELECOM)/ TK-FCP080BK」の打鍵音はトストス、なのだそうです。こちらのキーボードはパンタグラフ方式でありながらとても薄いのが特徴で、そのため音表現自体も「タンタン・コトコト」同様短めになっています。また「短く低めの音」であることは、母音にoが使用されていることからも見て取れますし、「ス」という摩擦音で終わるということは、どこかにぶつかるような音は出ない仕様になっているように思えますね。
・スコッ、スコスコ
この音は「バッファロー(BUFFALO)/ BSKBC16BK」の音とされています。「力を掛けても大きな音が出にくい」という感想があり、音の表現としては空振りをしているような、押し甲斐の無さそうな印象があります。音としては一般的なキーボードからかなり離れてしまっていますが、それだけ特殊なキーボードということでしょうか?(説明書きには「ゲーミングキーボード」である旨が書かれていました)。
・ポフポフ
もはやキーボードの音なのか?という疑問が生じますが、こちらの音は「東プレ REALFORCE SA R2SA-JP3-BK」の打鍵音の表現です。表現だけだとキーボードとは思えない、綿をつついているような音の表現ですが、それだけ静かだということですね。こちらのキーボードは「静電容量無接点方式」という物理的な接点を必要としない方式を採用しているそうで、途中まで押し込むだけで入力ができてしまうそうです。接点が必要ないということは、接触音を立てなくても入力が可能ですので、確かにこのような表現になるのもおかしくはないのかもしれません。
新しいキーボードの音
というわけで、新しいキーボードを探しがてら、静音タイプのキーボードの打鍵音はオノマトペでどのように表現されているのかをハントしてみました。3パターンくらいかな、と思っていましたが、以外に様々な表現が出てきていて、比較の際に参考になりました。なお、これらは「音を音声で表すタイプ」のオノマトペですので、擬音語というくくりになります。
なお、これ以外にも全面シリコン製のキーボードも静音キーボードとして紹介されていましたが、シリコン製だとほぼ無音になりますので(強いて表現するなら「ムニムニ」)、ここでは挙げませんでした。シリコン製は押しにくいので、オフィス使いには不向きですし…
そして、私は上で紹介したメーカーの型番違いを購入して、今この原稿を打っています(家で試し打ちがてら使っているところです)。せっかく入力負荷が軽くて済む仕様にしてあっても、元々の入力負荷が強いとあまり意味が無く、結局音が出てしまうことになっていそうです。入力のやり方から改善しなければならないようです。
ちなみに、タイプ音と筆圧って関係あるのでは、と考えています(私は筆圧も高いので)。不必要なところで無駄に力んでしまうという点では一緒ですし。
【参考サイト】
「静音キーボード打ち比べ! タイピング音の大きい価格.com社員が徹底検証」
https://kakakumag.com/pc-smartphone/?id=12640
「集中できる!人気の静音キーボードおすすめランキング」
https://life.pintoru.com/computer-keyboard/top-picks-of-silent-keyboard/