方言を救う、方言で救う 3.11被災地からの提言 東北大学方言研究センター著
2012年10月
方言を救う、方言で救う
3.11被災地からの提言
東北大学方言研究センター著
四六判並製 定価1,600円+税
ISBN 978-4-89476-640-2
ひつじ書房
東日本大震災は、方言にどのような影響を与えるのだろうか。また、方言は、地域の復興にいかなる役割を果たし得るのだろうか。そして、この震災を機に、今後方言をどうしていくべきであろうか。本書はこのような問いのもと、危機的な方言の把握と記録・継承に向けた提言、支援者のための方言パンフレットの作成、被災者と支援者・研究者をつなぐ「方言ネット」の構築など、さまざまな課題に取り組んできた東北大学方言研究センターの活動をまとめたものである。
目次
まえがき
なぜ、今、方言なのか
第1章 貴重な方言が消えていく
一 地域コミュニティの崩壊と、それに伴う方言の危機
二 危機にある方言を把握するために
三 方言地図と被災地域
四 全国の方言分布から見た危機的方言
五 地域別に見た危機的方言
六 課題と今後への提言
第2章 方言のこれからの記録に向けて
一 記録のための基礎作業
二 調査の方法
三 どんな分野の記録が足りないか?
四 どこの地域の記録が乏しいか?
五 方言集における編纂主体の偏り
六 課題と今後への提言
第3章 方言は被災者を支えることができるか
一 被災地における方言の役割
二 いくつかの事例三 復興スローガンにおける方言の使用
四 方言スローガンに対する人々の意識
五 課題と今後への提言
第4章 支援者と被災者を結ぶ方言パンフレット
一 被災地におけるコミュニケーション
二 方言をめぐる社会的問題とは
三 方言パンフレットを作る
四 「支援者のための気仙沼方言入門」
五 課題と今後への提言
第5章 人々をつなぐ方言情報ネットワーク
一 Web サイトによる情報発信
二 各学術分野の大震災特設Web サイト
三 被災地での学術的調査の管理体制作り
四 「東日本大震災と方言ネット」構築
五 課題と今後への提言
第6章 次世代に方言を伝えるために
一 消滅の危機に瀕する被災地方言
二 方言の記録方法
三 記録に取り組むために
四 記録から継承へ
五 課題と今後への提言
コラム 被災地の方言を知ろう!
1 方言の位置づけ
2 発音①「知事」と「地図」
3 発音②「開ける」と「上げる」
4 発音③「機械」と「近いとアクセント
5 文法①「サ」
6 文法②「ベ」
7 語彙①「唾」
8 語彙②「オチル・ナゲル」
震災を体験して―執筆者から一言―
あとがき
【著者紹介】
東北大学方言研究センター 小林隆(東北大学教授)ほか。
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