M. K. ガンディーの真理と非暴力をめぐる言説史 ヘンリー・ソロー、R. K. ナラヤン、V. S. ナイポール、映画『ガンジー』を通して 加瀬佳代子 著 ひつじ書房
2010年9月(2月)
シリーズ文化研究 2
M. K. ガンディーの真理と非暴力をめぐる言説史
ヘンリー・ソロー、R. K. ナラヤン、V. S. ナイポール、映画『ガンジー』を通して
加瀬佳代子 著
装丁者 広田稔(エディア)
A5判上製 定価6,400円+税
ISBN 978-4-89476-461-3
ひつじ書房
【要約】
本書は「M. K. ガンディーの非暴力」から「現代の非暴力」に至るまでの変化の過程を追跡し、非暴力をめぐる言説分析を通して、非暴力という思想について批判的に考察したものである。ガンディーの非暴力には支配的側面があったこと、非暴力は社会に広がるにつれて形を変えたが、その支配性の影響は現代に及んでいることを明らかにしている。
★日本比較文学会(JCLA)第16回学会賞受賞しました。
【目次】
はじめに
第1部 モーハンダース・カラムチャンド・ガンディーのサッティヤーグラハ
第1章 サッティヤーグラハとガンディーの視座
1.1 サッティヤーグラハの位置づけ
1.2 西洋近代文明を批判するガンディーの視座
1.3 ガンディーの西洋近代文明批判
1.4 サッティヤーグラハの理念と実践
第2章 西洋市民社会ではないところへ
2.1 英領インドの少年ガンディー
2.2 ロンドンでの青年時代
2.3 南アフリカに渡ったバリスター
2.4 英国臣民としての抗議活動
2.5 法的秩序からの自己排除
第3章 サッティヤーグラハと暴力
3.1 法と暴力、手段と目的
3.2 サッティヤーグラハの非暴力は神的暴力か?
3.3 たんなる生命
3.4 サッティヤーグラハの陥穽
3.5 アシュラムとアサイラム
第2部 マハトマ・ガンディーの非暴力
第4章 ガンディーとソローの接合
4.1 ガンディーはソローを模倣したのか?
4.2 植民地支配と言説空間と抵抗運動
4.3 ソローの『市民的不服従』とガンディーの不服従
第5章 サッティヤーグラハの「ずれ」
5.1 R. K. ナラヤンと『マハトマを待ちながら』
5.2 物語の背景─クイット・インディア運動
5.3 インド独立運動期の感情構造とスリラム
5.4 広がっていくサッティヤーグラハの「ずれ」
第6章 サッティヤーグラハの余波
6.1 ナイポールのガンディー主義批判
6.2 サイードによるナイポール批判
6.3 聖性への懐疑
6.4 ナイポールの視座とサッティヤーグラハの否定的影響
第7章 被3 暴力を謳う世界のマハトマ
7.1 「マハトマ」前夜
7.2 映画『ガンジー』
7.3 ガンディーの模倣─ベン・ガンディー
7.4 サッティヤーグラハの解体
7.5 非暴力と被暴力
おわりに
あとがき
参考文献
索引
【著者紹介】
加瀬佳代子(かせ かよこ) 大阪大学、近畿大学非常勤講師
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