英語教材の最前線 一般社団法人大学英語教育学会(JACET) 原隆幸・渡辺敦子・村上裕美・石川友和編 英語教材の最前線 一般社団法人大学英語教育学会(JACET) 原隆幸・渡辺敦子・村上裕美・石川友和編
2024年8月刊行

JACET応用言語学研究シリーズ 第2巻

英語教材の最前線

一般社団法人大学英語教育学会(JACET)
原隆幸・渡辺敦子・村上裕美・石川友和編

装丁 三好誠(ジャンボスペシャル)

A5判並製 定価2,200円+税 184頁

ISBN 978-4-8234-1235-6

ひつじ書房
JACET Applied Linguistics Research Serials, Vol. 2
New Frontiers in ELT Materials
The Japan Association of College English Teachers
Edited by HARA Takayuki, WATANABE Atsuko, MURAKAMI Hiromi, and ISHIKAWA Tomokazu


JACETが、1962年の創立以来行ってきた応用言語学研究の理論と実践を形として残すためにスタートしたのが本JACET応用言語学研究シリーズである。第2巻の本書は、英語教材をテーマに開催された「ジョイントセミナー」「英語教育セミナー」(2019〜2021年度)を総括した内容の2部で構成され、英語教材の第一線で活躍する研究者達による珠玉の1冊である。
執筆者:小田眞幸、キップ・A・ケイツ(訳:村上裕美)、ライアン・W・スミザース(訳:渡辺敦子)、金丸敏幸、木村松雄、佐々木顕彦、加藤由崇、吉原学



【目次】

はしがき


PART I これからの英語教材の開発と活用
(2019・2020 ジョイントセミナー)

英語教材の政治文化的側面
通時的考察
小田眞幸
1 はじめに
2 「世界への窓」としての英語教材
3 教師教育と教員の英語教育観の形成
4 「よい」教材の幻想
5 英語教材の政治性
6 「オーセンティック」な教材
7 おわりに


言語教材デザインのアプローチとしてのグローバル教育の概要
キップ・A ケイツ(村上裕美訳)
はじめに
1 筆者の経歴
1.1 英語に対する6つの見方
1.2 グローバル教育の分野
1.3 グローバル教育へのアプローチ
1.3.1 主なユネスコ関連文書
1.3.2 グローバル教育の内容領域
1.3.3 グローバルな教師になるために
2 グローバルな側面を取り入れる3つのアプローチ
2.1 コンテンツ統合の4つのレベル
2.2 グローバルテーマの教材となる資料
3 グローバル教育の分野の探求
3.1 教科書の内容、イメージ、価値観についての批判的思考
3.1.1 問題のある内容
3.1.2 グローバル教育チェックリスト
3.1.3 教科書にみるステレオタイプ
3.1.4 外部からの圧力
4 グローバル教育とEFL 教材:なすべき6 つの課題
むすび


日本のEFL 学習者向けの教材開発
改善のための留意点
ライアン・W・スミザース(渡辺敦子訳)
はじめに
1 教材開発の発展の歴史
1.1 19 世紀と20 世紀前半の教材開発
1.2 1960 年代の教材開発
1.3 1970 年代と1980 年代の教材開発
1.4 1990 年代の教材開発
1.5 2000 年から現在までの教材開発
2 教材開発の基盤となる理念
2.1 ニーズ分析
2.2 コミュニケーション能力
2.3 学習者の自律性と積極的なエンゲージメント
2.4 柔軟性と適応性
2.5 最近の研究
3 語学教育への実践的な示唆
3.1 カリキュラム設計
3.2 ニーズ分析
3.3 評価
4 文化的な内容と学習者にとって関連性のある教材開発
5 結論


オンライン教材ことはじめ
企画から開発、運用に求められること
金丸敏幸
1 はじめに
2 教育の環境変化とデジタル化
2.1 教育環境のデジタル化
2.2 オンライン教材を取り巻く社会情勢の変化
3 ソフトシステムズ方法論
3.1 What を考えるための組織づくり
3.2 What を考えるための調査
3.3 システム思考と定義の明確化
4 オンライン教材構築の実際
4.1 オンライン教材の導入に必要な予算と期間
4.2 オンライン教材の構築から運用へのプロセス
4.3 オンライン教材における三要素
4.4 各要素に必要な専門知識
4.5 要素間の連携
4.6 導入における優先順位づけ
5 運用後の評価
5.1 指標による評価
5.2 適切なKPI の設定
5.3 KPI が達成できない場合
6 まとめに代えて


PART II 時代が変わる、指導が変わる、教材が変わる
(2021 英語教育セミナー)

VUCA 時代を迎えて
VUCA 時代における課題解決能力育成に資する英語学習システムの検討
木村松雄
1  21 世紀後半へ向けての日本の英語教育の課題 VUCA 時代を迎えて(参:Fadel & Trilling 2015)
2  応用言語学(Applied Linguistics)としての外国語(英語)教育の必要性
3 「 学習中心主義(Learning-centered)」における教師と学習者の役割
4 コンピューター教育2つの流れ
5  共通言語としての英語(English as a Lingua Franca: ELF)と国際基準(CEFR, FREPA)
6 CLIL とEMI による小中高大一貫制英語教育モデル
7 「学習中心主義」における「学材」への期待


ポスト・コロナ時代のICT英語教育について考える
パンデミックがもたらした新しい形
佐々木顕彦
1 はじめに
2 コロナ禍のICT 教育
2.1 オンライン授業の実践
2.2 オンライン授業の実践で分かったこと
2.3 ポスト・コロナのnew normal
3 ポスト・コロナのICT 英語教育
3.1 授業
3.2 学材
3.3 留学
4 おわりに


英語の教科書は誰のものか
「材」の作成と使用に関わる主体の再定義
加藤由崇
1 今なぜ、「材」なのか
2 「材」とは
3 教科書使用の利点・欠点
4 教材・学材の融合へ—「DIY 教科書」という考え方
4.1 DIY 教科書とは
4.2 現代版DIY 教科書の4形態
4.3 DIY 教科書の実現可能性
4.4 DIY 教科書の意義
5 学習者とともに「材」を考える
6 結論—議論の活性化を願って


授業から生まれるアイデアを成果物へ
吉原学
1  教材を作成するにはどのようなプロセスがあり、そしてどのようにそのプロセスを進めていくべきか
2 魅力的な教材を作成するには
3 まとめ


資料


あとがき
執筆者紹介

【編者】
一般社団法人大学英語教育学会(JACET)
石川友和(いしかわともかず)北海道国立大学機構小樽商科大学准教授
原隆幸(はらたかゆき)鹿児島大学総合教育機構共通教育センター准教授
村上裕美(むらかみひろみ)関西外国語大学短期大学部教授
渡辺敦子(わたなべあつこ)文教大学文学部教授


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