サイエンスコミュニケーションとアートを融合する奥本素子編 定価5000円+税 A5判上製カバー装 272頁 ISBN978-4-8234-1175-5 ブックデザイン 三好誠(ジャンボスペシャル) Art Integrated with Science Communication |
https://www.museology-lab.com/onlinebook/
【目次】
序章 奥本素子
はじめに
サイエンスコミュニケーションの機能
議論の前提と展開について
1 サイエンスコミュニケーションにおけるアート 奥本素子
1.1 サイエンスコミュニケーションとは何か?
社会に埋め込まれている科学技術
サイエンスコミュニケーションの本格化
知識を超えるサイエンスコミュニケーション
サイエンスコミュニケーションの現代的展開
1.2 アートを用いたサイエンスコミュニケーションの拡張
社会における科学とアートの捉え方
自律と依存のパラドックス
参加者の拡張
内容の拡張
主体性の拡張
Column 伝統芸能と科学:タルチュム 朴炫貞
2 科学技術とアートとの接点 奥本素子
2.1 科学技術とアート
3つの動機
研究開発を動機とした科学技術とアートの接近
アートにとっての科学技術
サイエンスコミュニケーションを動機としたアートとのコラボレーション
2.2 科学をアートで伝える試みを評価する―Resonance
アートを通して何が伝わる?
アートのコミュニケーション機能を検証する
実験1 アートがもたらす印象
実験2 アートの伝達効果の検証
実験によって検証する取り組みとその限界
Column テオ・ヤンセンプロジェクト 朴炫貞
3 バイオテクノロジーとアート 室井宏仁
3.1 バイオ・アートとは
バイオテクノロジーの歴史
DNAを「読む」―DNAシーケンシング
細胞培養の研究史
バイオテクノロジーを利用したアートの誕生
3.2 DIY バイオとバイオ・アート
バイオテクノロジーを「ハック」する
ロブ・カールソンと「ガレージ生物学」の勃興
オープン・バイオラボとアーティスト
現在のバイオ・アート最前線
3.3 バイオ・アートと社会システム
バイオテクノロジーをめぐる法律―カルタヘナ議定書以前まで
新たな問題―生命を「創ること」
「カーツ事件」とその前日譚「Gene(sis)」展
バイオアーティストを育てる試み
Column バイオ・テクノロジーに触れる3日間から:YCAM InterLab Camp vol.3 Personal biotechnology 朴炫貞
4 社会に埋め込まれたアート 奥本素子・仲居玲美
4.1 アートから考える社会的課題への取り組み
ソーシャリー・エンゲイジド・アートとは
アートが向き合う社会課題
何をもって参加というのか、という議論
参加のきっかけをどう生み出すのか
4.2 地域の中でのアートの役割
アートプロジェクトとは、芸術祭とは
都市型芸術祭と地方型芸術祭
芸術祭に関わる人
芸術祭の構造的な問題と持続可能な取り組み
地域×アートから見る、地域×科学に対する示唆
4.3 アートの空間における科学的対話―差の湯の会が明らかにしたもの
アート空間で引き出される双方向の対話
茶室空間でのサイエンスコミュニケーション
差室でのコミュニケーションの分析
アートの空間はどのように市民の発話を引き出したのか
市民の見方が変わる瞬間
サイエンスコミュニケーションの対話におけるアート空間の意義とは
Column 地域をつなげる、世界を育てる:ドキュメンタ(documenta)15から見る現代アートと連帯 朴炫貞
5 アートをサイエンスコミュニケーション教育につなげる 奥本素子
5.1 STEAM:アートを用いた理系教育
STEAM 教育とは
アーティストの思考プロセスを活用したSTEAM 教育
アーティストと研究者が実施したSTEAM 教育の実践
5.2 サイエンスコミュニケーター養成講座におけるアートの導入
可視化を学ぶ
展示を通した学び
作品批評を通した学び
Column あいちトリエンナーレ2019の作品批評① それは革命か? 分断か?:バイオテクノロジーの民主化がもたらすもの 室井宏仁
Column あいちトリエンナーレ2019の作品批評② しなやかに問いかける 仲居玲美
6 これからのサイエンスコミュニケーションとアート 奥本素子
6.1 変革期における
サイエンスコミュニケーション
科学と社会の大きな変化
フォーラムとしての展示
ライフスタイルの変化を支援するデザイン
6.2 コミュニケーションを終わらせない
問いとしてのアート
未来のためのアート
これからの共創
終わらないコミュニケーション、解決しない対話
Column 科学技術コミュニケーション教育で紹介した作家リスト 朴炫貞
結び:道具的な関係を超えるために 奥本素子
謝辞 奥本素子
参考文献
索引
執筆者紹介