ひつじ書房 イン/ポライトネス 滝浦真人・椎名美智編 ひつじ書房 イン/ポライトネス 滝浦真人・椎名美智編
2023年4月刊行

イン/ポライトネス

からまる善意と悪意

滝浦真人・椎名美智編

定価3400円+税 A5判並製カバー装 272頁

ISBN978-4-8234-1159-5

装丁 坂野公一(welle design)

ひつじ書房

Im/Politeness: A Tangled Web of Good and Ill Will
Edited by TAKIURA Masato and SHIINA Michi



【内容】
ポライトな言葉は予定的に調和するが、インポライトなそれは隠微に絡み合う。21世紀以降、インポライトネスが言語研究者らを惹きつけているが、建前と本音を分ける日本では、未だ数えるほどしか研究がない。待たれていた初のインポライトネス論集として、漱石作品やママ友のバトルを解剖し、悪態・毒舌・ディスりを剔抉、善意が悪意に転じる契機を捉える。
執筆者:阿部公彦、大塚生子、佐藤亜美、椎名美智、滝浦真人、福島佐江子、柳田亮吾

 

【目次】
序論
日本(語)でイン/ポライトネス研究が必要な理由(わけ)
滝浦真人

▷Part 1 善意なのか悪意なのか

ママ友の対立場面におけるイン/ポライトネス分析
感情と品行のフェイスワーク
大塚生子

バラエティ番組における毒舌トーク
擬似インポライトネスの観点から
佐藤亜美

身体の政治・ジェンダー・イン/ポライトネス
柳田亮吾

▷回顧と展望
 気配りから見るイン/ポライトネス研究
福島佐江子

▷Part 2 イン/ポライトネスの宝庫・文学

意地を張りあう人びと
『明暗』におけるイン/ポライトネス
阿部公彦・椎名美智・滝浦真人

悪態をつく人びと
シェイクスピア時代のコメディを分析する
椎名美智

ポライトネス理論と文学研究をつなぐ
志賀直哉「灰色の月」の「無愛想」の戦略
阿部公彦

編者あとがき
索引
執筆者紹介



【編者紹介】
滝浦真人 (たきうら まさと)
放送大学教養学部・大学院文化科学研究科 教授
[主な著書・論文]『ポライトネス入門』(2008、研究社)、『日本語は親しさを伝えられるか』(2013、岩波書店)

椎名美智 (しいな みち)
法政大学文学部 教授
[主な著書・論文]『「させていただく」の語用論―人はなぜ使いたくなるのか』(2021、ひつじ書房)、『「させていただく」の使い方―日本語と敬語のゆくえ』(2022、KADOKAWA)



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