ひつじ書房 フィールドワークではじめる言語学 なじみのない言語から考える 古閑恭子著 フィールドワークではじめる言語学 なじみのない言語から考える 古閑恭子著
2022年3月刊行

フィールドワークではじめる言語学

なじみのない言語から考える

古閑恭子著

定価2200円+税 A5判並製カバー装 192頁

装丁 大崎善治

ISBN978-4-8234-1139-7

ひつじ書房

Studying Unwritten Languages: An Introduction to Linguistics
KOGA Kyoko


【内容】
言語学入門書にこそ、なじみのない言語を——! 言語学テキストのほとんどは、最もなじみのある言語を中心に作られている。しかし、既存の枠組みを取っ払って考えるという言語学の基本を実践するのに、なじみのない言語こそ格好の素材である。日本語や英語とは違ったことばの世界があることを知り、なじみのある言語を見つめ直すことにもつながる。筆者の研究対象であるガーナの言語を主に取り上げ言語のしくみを紐解いていく、一味違った言語学入門書。

【目次】
はじめに

第1章 言語の多様性と危機言語—アフリカで話されるのは「アフリカ語」?
1.1 世界にはいくつの言語があるのか
1.2 話者数による分布
1.3 話者数の多い言語
1.4 地域による分布
1.5 言語数の多い国家
1.6 危機言語

第2章 言語の系統と類型—対象言語を俯瞰的にみる
2.1 系統的分類
2.2 類型的分類
2.3 基本語順
2.4 母音
2.5 譲渡可能性

コラム1 アカン語のあいさつ
第3章 音声学—言語音をつかまえる
3.1 音声学とは
3.2 発音のしくみと音声器官
3.3 国際音声字母
3.4 子音
3.5 母音
3.6 超分節音

第4章 音韻論—音のしくみ
4.1 音韻論とは
4.2 音素の設定
4.3 音節とモーラ
4.4 さまざまな音韻現象
4.4.1 同化
4.4.2 中和
4.4.3 母音調和
4.4.4 声調
4.4.5 アクセント

コラム2 アカン語の名前

第5章 形態論—語のしくみ
5.1 形態素
5.2 語形変化
5.3 語形成
5.3.1 派生
5.3.2 重複
5.3.3 複合
5.4 異形態
5.5 語とは

第6章 統語論—文のしくみ
6.1 文法とは
6.2 語順
6.3 格標示
6.4 一致
6.5 動詞連続構文
6.6 主題化

コラム3 アカン語のことわざ

第7章 言語をフィールドワークする
7.1 未調査言語の調査
7.2 フィールドワークによる言語調査
7.3 対象言語を決める
7.4 インフォーマントを決める
7.5 基礎語彙調査
7.6 文法調査
7.7 基礎調査の先へ

第8章 言語の変種—言語内の多様性
8.1 言語変種
8.2 言語と地域差
8.3 言語と階級差
8.4 言語と性差
8.5 言語と年齢差
8.6 言語と場面、状況
8.7 言語意識と変種

コラム4 アフリカと「文字」

第9章 言語の変化—言語の通時的多様性
9.1 言語は変化する
9.2 音の変化
9.3 語彙の変化
9.4 文法の変化
9.5 文法化

第10章 一つの言語とは何か
10.1 ガーナの言語状況
10.2 言語学的にみた「アカン語」
10.3 「アカン語」という言語名称
10.4 アカン語の標準化、書記化
10.5 メディアにおけるアカン語
10.6 おわりに

コラム5 シンボル・模様が伝えるメッセージ

索引

   


【著者】
[略歴]
熊本県生まれ。東京外国語大学外国語学部卒業。一橋大学大学院言語社会研究科修士課程修了。東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程修了(博士(学術))。現在高知大学人文社会科学部教授。
[主な業績]
『事典 世界のことば141』(分担執筆、大修館書店、2009年)、『アフリカのことばと社会―多言語状況を生きるということ』(分担執筆、三元社、2009年)



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