ひつじ書房 文学研究の扉をひらく 石川巧・飯田祐子・小平麻衣子・金子明雄・日比嘉高編 ひつじ書房 文学研究の扉をひらく 石川巧・飯田祐子・小平麻衣子・金子明雄・日比嘉高編
2023年2月刊行

文学研究の扉をひらく

基礎と発展

石川巧・飯田祐子・小平麻衣子・金子明雄・日比嘉高編

定価2200円+税 A5判並製カバー装 360頁

ISBN978-4-8234-1136-6

ひつじ書房

Gateway to Modern Japanese Literary Studies: Basic and Advanced
Edited by Ishikawa Takumi, Iida Yuko, Odaira Maiko, Kaneko Akio and Hibi Yoshitaka


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【内容】
本書は、作品を〈読む〉というのはどのような行為なのかという問いから出発し、精緻に読解する方法と技術を習得するとともに、文学研究の知識、資料の集め方、分析の視点を習得するためのテキストである。基礎編「研究へのアプローチ」、実践編「批評理論を用いた分析」の全15章からなり、オンライン授業にも活用できる工夫を凝らした。執筆者:飯田祐子、石川巧、大木志門、大島丈志、小平麻衣子、金子明雄、川崎賢子、久米依子、高榮蘭、斎藤理生、佐藤泉、出口智之、内藤千珠子、日比嘉高、山口直孝

【目次】

序 本書の狙いとコンセプト


第Ⅰ部 研究へのアプローチ

第一章 事実と虚構 ほんとうの事のように読ませる技術
 志賀直哉「晩秋」 
山口直孝

第二章 描写と比喩 レトリックの挑戦 
宮沢賢治「小岩井農場」 
大島丈志

第三章 作家研究の⽅法 なぜ作家を問題にするのか? 
徳田秋聲『縮図』 
大木志門

第四章 同時代評、批評の役割 作品を位置づける
中村光夫『風俗小説論』、柄谷行人『日本近代文学の起源』 
佐藤泉

第五章 ⽣成と校異 テキストは変容する
織田作之助「人情噺」 
斎藤理生

第六章 テクストの外に出る 境界への疑い
松浦理英子『裏ヴァージョン』 内藤千珠子

第七章 ⼝絵・挿絵 もう一つの〈本文〉
尾崎紅葉「多情多恨」 
出口智之

第八章 インターテクスチュアリティとアダプテーション ⾔説のネットワーク
大岡昇平『武蔵野夫人』 
川崎賢子

第九章 掲載媒体 メディアの中の文学、メディアとしての⽂学
室生犀星「性に眼覚める頃」 
日比嘉高

第一〇章 検閲 テキストの傷痕
江戸川乱歩「悪夢」(のち「芋虫」) 
石川巧  


第Ⅱ部 批評理論を用いた分析

第一一章 ナラトロジー どのように語られているかという問い
太宰治「饗応夫人」 
飯田祐子

第一二章 読書⾏為論 コミュニケーションの空白を読む
芥川龍之介「開化の殺人」
金子明雄

第一三章 ポストコロニアリズム 翻訳という植民地
中野重治「雨の降る品川駅」 
高榮蘭

第一四章 ジェンダーとクィア 〈女性ならではの文学〉を疑う
田村俊子「女作者」 
小平麻衣子

第一五章 ⽂化研究 カルチュラル・スタディーズの冒険
高橋源一郎「ダン吉の戦争」 
久米依子


第Ⅱ部作品集
太宰治「饗応夫人」
芥川龍之介「開化の殺人」
中野重治「雨の降る品川駅」
林和「雨傘さす横浜の埠頭」
田村俊子「女作者」
高橋源一郎「ダン吉の戦争」

近現代文学研究 調査のために 渡部裕太

執筆者紹介


【編者紹介】
石川巧(いしかわ たくみ)立教大学。専門は日本近代文学・出版文化研究。主な著書に『 読む戯曲レ ーゼ・ドラマ の読み方―久保田万太郎の台詞・ト書き・間』(慶應義塾大学出版会、二〇二二)、『幻の雑誌が語る戦争―『月刊毎日』『国際女性』『新生活』『想苑』』(青土社、二〇一七)、編著に『幻の戦時下文学―『月刊毎日』傑作選』(青土社、二〇一九)など。
飯田祐子(いいだ ゆうこ)名古屋大学。専門は日本近現代文学・ジェンダー批評。主な著書に『彼らの物語―日本近代文学とジェンダー』(名古屋大学出版会、一九九八)、『彼女たちの文学―語りにくさと読まれること』(名古屋大学出版会、二〇一六)、共編著に『プロレタリア文学とジェンダー―階級・ナラティブ・インターセクショナリティ』(青弓社、二〇二二)など。
小平麻衣子(おだいら まいこ)慶應義塾大学。専門は日本近現代文学・ジェンダー批評。主な著書に『女が女を演じる―文学・欲望・消費』(新曜社、二〇〇八)、『夢みる教養―文系女性のための知的生き方史』(河出書房新社、二〇一六)、『小説は、わかってくればおもしろい―文学研究の基本15講』(慶應義塾大学出版会、二〇一九)など。
金子明雄(かねこ あきお)立教大学。専門は日本近現代文学・物語論・文学理論。主な論文に「「文学史」はいつ書かれるのか」(『日本近代文学』 二〇二二・五)、共編著に『ディスクールの帝国―明治三〇年代の文化研究』(新曜社、二〇〇〇)、『江戸川乱歩新世紀』(ひつじ書房、二〇一九)など。
日比嘉高(ひび よしたか)名古屋大学。専門は日本近現代文学・移民文学・出版文化史。主な著書に『〈自己表象〉の文学史』(翰林書房、二〇〇二)、『ジャパニーズ・アメリカ―移民文学・出版文化・収容所』(新曜社、二〇一四)、『プライヴァシーの誕生―モデル小説のトラブル史』(新曜社、二〇二〇)など。


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