全国調査による言語行動の方言学 小林隆編 ひつじ書房 全国調査による言語行動の方言学 小林隆編 ひつじ書房
2021年3月刊行

全国調査による言語行動の方言学

小林隆編

定価5,000円+税

A5判並製カバー装 356頁

ISBN 978-4-8234-1071-0

装丁 大崎善治

Dialectology of Language Behavior by National Survey
Edited by Takashi Kobayashi

ひつじ書房



【内容】
荷物運びを手伝ってもらいたいとしたら、どのような頼み方をするだろうか。おつりが間違っていることを注意するときはどうだろう。本書は、そうした言語行動の地域差を全国1000地点規模の調査によって明らかにする。目的別に分類されたさまざまな言語行動のデータを分析することで、この分野の方言学の基盤づくりをしようというのが本書のねらいである。
執筆者:井上文子、尾崎喜光、櫛引祐希子、熊谷智子、小林隆、佐藤亜実、椎名渉子、篠崎晃一、竹田晃子、津田智史、中西太郎、松田美香



【目次】

まえがき 


 I 概説編

言語行動の全国調査
小林 隆   


 Ⅱ 分析編

依頼・受託の言語行動
―配慮性と主観性の観点から―
小林 隆
  
買い物場面における言語行動の地域差 ―レジでの声かけ・少額の会計への高額紙幣支払い―
篠崎晃一  

はがきを買うときの言語行動 ―頼む・礼を言う―
井上文子  

「申し出る」と「受け入れる」 ―恩恵表現と機能的要素から見る分布の特徴―
松田美香  

勧めの言語表現にみる地域差
竹田晃子  

おつりが足りないとき、何と言うか ―近畿の言語行動についての仮説―
熊谷智子  

不利益を被る場面における非難の言語行動の地域差 ―東北と近畿に注目して―
椎名渉子  

相手に寄り添う言語態度 ―のど自慢をめぐる言語行動の地域差を追う―
津田智史  

喜び・落胆の地域傾向
佐藤亜実  

連絡を伝える言語行動の地域差 ―話し手と聞き手の関係性に注目して―
櫛引祐希子  

忘れ物を注意する場面における言語行動と言語表現
尾崎喜光  

新年のあいさつ・不祝儀のあいさつの定型性
中西太郎  


 Ⅲ 総合編

言語行動の地理的傾向 ―本書のまとめとして―
小林 隆  


索引
執筆者紹介



【編者紹介】
小林隆(こばやし たかし)
東北大学大学院文学研究科教授
出身地は新潟県。専門分野は方言学、日本語史。
主な著書に『ものの言いかた西東』(岩波書店2014、共著)、『コミュニケーションの方言学』(ひつじ書房 2018、編著)等がある。




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