ひつじ書房 質的言語教育研究を考えよう リフレクシブに他者と自己を理解するために 八木真奈美・中山亜紀子・中井好男編 ひつじ書房 質的言語教育研究を考えよう リフレクシブに他者と自己を理解するために 八木真奈美・中山亜紀子・中井好男編
2021年11月刊行

質的言語教育研究を考えよう

リフレクシブに他者と自己を理解するために

八木真奈美・中山亜紀子・中井好男編

定価2200円+税 A5判並製 196頁

ISBN978-4-8234-1042-0

ブックデザイン 三好誠(ジャンボスペシャル)

ひつじ書房

Doing Qualitative Research in Language Education: Others, self and reflexivity
Edited by YAGI Manami, NAKAYAMA Akiko, NAKAI Yoshio




【内容】

言語教育の分野でも広がる「質的研究」。興味があるけど、どうやるの? インタビューをすれば質的研究? 結果は一般化しないの? 様々な疑問に、言語教育の実践者である執筆者が、それぞれの研究とその裏側を明かし、新たな概念の提唱を試みた渾身の書。初心者も経験者も質的研究の真髄を知りたいなら、この1冊。
執筆者:八木真奈美、中山亜紀子、中井好男、李暁博、脇坂真彩子、欧麗賢、大河内瞳、サマンティカ・ロクガマゲ、嶋本圭子、瀬尾悠希子

【目次】


まえがき
はじめに

第1部 質的研究を考える
第1章 質的研究への熱いまなざし
1.1 言語教育におけるコミュニケーション観
1.2 学習観、学習者観、教育観の転換
1.3 政治性の発見

第2章 質的研究における「意味」
2.1 研究のパラダイム
2.2 意味の理解
2.3 研究のゴール

第3章 リフレクシビティ
3.1 リフレクシビティとは
3.1.1 研究者とリフレクシビティ
3.1.2 研究プロセスにおけるリフレクシビティ
3.2 言語教育研究におけるリフレクティブな質的研究の必要
第2部 言語教育における5つの質的研究法
第4章 ナラティブ・インクワイアリ
4.1 ナラティブ・インクワイアリの定義
4.1.1 研究内容としてのナラティブ・インクワイアリ
4.1.2 思考方法としてのナラティブ・インクワイアリ
4.1.3 研究方法としてのナラティブ・インクワイアリ
4.1.3.1 フィールドノーツの書き方
4.1.3.2 研究テーマを決めることの難しさ
4.1.3.3 「三次元」の中でのデータ分析
4.1.3.4 リサーチテキストの作成
4.2 そもそも何のためにナラティブ・インクワイアリをするのか?
column「学習者の声を聞く」こと

第5章 エスノグラフィー
5.1 エスノグラフィーという研究方法
5.2 エスノグラフィーの広がり:どのような考え方から、その研究方法が生まれたか
5.3 エスノグラフィーの特徴:どのようなことを明らかにするための研究方法か
5.3.1 「自然の場の直接的な参与」
5.3.2 「何を見るのか」
5.3.3 「理解する」こと
5.4 エスノグラフィーを選ぶ理由
5.5 スノグラフィーの研究方法

5.5.2 フィールドエントリー
5.5.3 調査法:参与観察
5.5.4 データ分析と執筆
5.5.4.1 分析はデータ収集と同時に進む
5.5.4.2 解釈は意味世界の渦の中に巻き込まれること
5.5.4.3 エスノグラフィーの記述
column 質的研究、私の経験

第6章 ライフストーリー
6.1 はじめに
6.2 ライフストーリーの定義:実は難しい
6.3 ライフストーリーをめぐる3つの論点
6.3.1 (論点1)ある体験についての話は、いつも同じように語られるのか、それとも変わるのか
6.3.2 (論点2)どのように(how)語られたのかに注目するのか、何が(what)語られたのかに注目するのか
6.3.3 (論点3)語られたものをどのように分析するのか
6.4 ライフストーリーを聞く手順
6.4.1 リサーチデザイン
6.4.2 リサーチクエスチョン
6.4.3 研究協力者を決める
6.4.4 インタビューする
6.4.5 フィールドノーツを書く
6.4.6 文字化する
6.4.7 ストーリー化する
6.4.8 ストーリーを返す
6.4.9 論文化する
column 調査協力者を仮名にするか、実名にするか

第7章 M-GTA(修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ)
7.1 はじめに
7.2 リサーチデザイン
7.3 M-GTAを用いた学習動機研究
7.3.1 TAの背景にある理論的背景
7.3.2 なぜGTAではなくM-GTAを用いたのか
7.3.3 M-GTAの特徴と研究の全体像
7.3.4 調査方法のデザイン
7.3.5 具体的な分析方法
7.4 M-GTAを用いて他者理解を目指す研究とは?
7.4.1 他者を理解するとは?
7.4.2 他者の経験を記述するとは?
7.4.3 M-GTAで作られる理論とは?
7.5 おわりに
column 参与観察をしたりフィールドノーツを書いたりしたときの悩みや気をつけたこと

第8章 ケーススタディー
8.1 はじめに
8.2 ケーススタディーとは
8.2.1 ケーススタディーの特徴
8.2.2 ケーススタディーの種類
8.2.3 ケーススタディーを選択した理由
8.3 研究のプロセス
8.3.1 リサーチクエスチョンを立てる
8.3.2 ケースを選択する
8.3.3 データを収集する
8.3.4 データを分析する
8.3.5 最終産物を記述する
8.4 おわりに
column 外国語の質的データの翻訳


【編者紹介】

八木真奈美(やぎまなみ) 駿河台大学教授
中山亜紀子(なかやまあきこ) 広島大学准教授
中井好男(なかいよしお) 大阪大学特任助教


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