1998.2.2.
version 0.92

執筆要項、最新版、2007年11月をご覧下さい。

執筆要項


データ版

以下の説明で分からない点があれば、ご遠慮無くお問い合わせ下さい。
また、よくご存知の方には、いわずもがなのことだと思いますが、おわかりにならない方のためですので、お許し下さい。

A 文字数と文体
1 文字数 1ページあたり、34字×27行

2 表現 である体
簡潔にして要をえた表現で、できるだけ漢字や専門用語を用いず、可能な限り、平易な表現に努める。


B 入力方法と原稿の渡し方
1 入力方法
例文・引用の入力の仕方
インデント(字下げ)と改行の入れ方だけ、注意してください。例文が、2行以上にわたり、2行目以降、字下げ(インデント)を行う場合、ワープロソフトの機能でインデントを行って下さい。returnキーやenterによる改行を入れて、2行目以降にスペースを入れるのはおやめ下さい。

(1) あいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねのはひふへほまみむめもやゆえよわいうえお

引用の場合 おかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねのはひふへほまみむめもやゆえよわいうえお

上の文では、からの間に改行やスペースは全く入っていません。ワープロソフトの設定で2行目の字下げを行っています

ワープロソフトの機能でインデントを行うということが、ご理解できない方は2行目も字下げをしないで、結構です。以下のようにお打ち下さればいいということです。

(1) あいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねのはひふへほまみむめもやゆえよわいうえお

引用の場合 おかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねのはひふへほまみむめもやゆえよわいうえお

欧文の例文が数行にわたって続く場合、ハイフンの位置で強制改行(returnキーやenterキーによる改行)はしないで下さい。

本文中に欧文と和文が混じる場合、和欧文間に半角スペースを入れないで下さい。

半角スペースを2つ打つことによって全角分のスペースとみなすことはおやめ下さい。半角スペースを2つ打って全角1文字分になるのは、一部のワープロ専用機だけです。

2 原稿の受け渡し方

データをいただく時、テキストファイルも一緒にお渡し下さい。元ファイルもワープロもある場合もありますので、オリジナルのファイルも入れて置いて下さい。なお、注が通常のテキスト書き出しでは、テキストファイルの中に出されないワープロもあります。一太郎、マックライトなど。一度、テキスト書き出しをされた後で、注のテキストが含まれているか、ご確認下さい。書き出されたファイルに注が含まれていない場合、注を別に書き出す方法があるはずです。詳細はそれぞれのワープロのマニュアルをお読み下さい。

フロッピィーディスクは、原則的にMS-DOSの1.4Mか720Kのフォーマットでお願いします。NEC専用ののフォーマット、1.2Mと640Kは、出来るだけお避け下さい。比較的新しいNECのパソコンなら、1.4Mでも可能です。マックでも構いません。

フロッピィーディスクに加えて、紙に打ち出したものもお送り下さい。作字などを行った場合は、ラインマーカーなどで印を付けて置いて下さい。ラインマーカーは、目に優しい緑か青でお願いします。蛍光の黄色とピンクはやめて下さい。

用紙に打ち出しをされるときは、割り付けが可能な程度の余白をもって打ち出して下さい。

一般的な注意事項として、紙に打ち出した後で、データを変更した場合は、紙に赤字を入れて置いて下さい。また、データの保存をされるときは、それが最新版であるか、つまりバージョンの管理をしっかりとして下さい。

なお、フロッピィーディスクは返却しませんので、オリジナルのフロッピィーディスクをお手元に置いておいて下さい。

電子メールによる原稿の送稿もお受けしますが、かならず打ち出た原稿のコピーをお送り下さい。ファックスでも構いません。要は、機種依存の文字や特殊な文字、レイアウトなどをみたいと言うことです。


C 見出しなどレイアウトの方法
(3頁以降執筆用スタイルシート案参照)

電子メールの受け口
isao@hituzi.co.jp
jbc03436@niftyserve.or.jp

郵便の場合
101 東京都千代田区猿楽町2-2-5 興新ビル206
ひつじ書房
電話 03-3296-0687 fax03-5281-0178

申し訳ありませんが、原稿の受取は出しませんので、必要な方は書留郵便か、ヤマト便をご利用下さい。また、原稿も特にご要望がなければ、ご返却いたしませんので、お必要な方は、お手元にコピーをお取りください。ご要望があれば、ご返却します。

1998.2.2.

執筆用スタイルシート案

はじめに

1 見出し1*平成角ゴシック12p*
 本は、今、危機に瀕している。本当だろうか。*本文平成明朝10p*
 日曜日、事務所と三省堂神田本店は近いので、立ちよって見ると平日にまして、混雑している。新しい本もあふれているし、本を買もとめる人で込み合っている。三省堂の全フロアーには、本と人があふれている。今、本はいよいよたくさん刊行され、本に何の問題があるのだろうか。業界紙『新文化』の97年の記事で、返品率がこの夏50パーセントを越えたと書かれていたのは、どこの話だろう。こんなに本があふれるばかりに刊行されていることを見ると、本というものには何の問題もないかのようだ。
 私の義父母が、神奈川県の川崎市に住んでいるが、その家から歩いて3分くらいのところに本屋さんがある。あたらしくできた本屋で、150坪はあるだろう。90年代のはじめなら、大型店と呼ばれた規模の店である。ここは、神奈川県にあるチェーン店の一つである。駅前の小さな本屋さんなんかにくらべるとかなり大きい部類にはいる。休日に2才に満たない私の娘を抱いて訪れたことが、数度あるのだが、お客は、いつも多い。子供づれや、休日をすごす人たちが立ちより、にぎわっている。ここでも、本屋は盛況で、本というものが、今後、将来も何の問題もなく、繁栄できるかのようだ。

1.1 見出し2*平成角ゴシック10p*
 しかし、この一見盛況に見える中に危機があるのだと私は思う。
 なぜ日曜日にわざわざ三省堂に多くの人々が来ているのだろうか? 近所の本屋で、本を買えばいいのではないのか? なぜ彼らは電車賃を払い、わざわざ自宅から休日の貴重な時間を使ってやってきているのだろうか。住んでいる町の駅前にも、通勤途中にも本屋さんはあり、最近では車ですぐにいけるところや幹線の道路沿いに最近できたような店もあるだろうに、探し求めている本はないのだろうか。義父母の近所本屋はどうだっただろう。150坪もありながら、小説以外の単行本はほとんどない。雑誌と文庫と新書、コミックスと学参で、ほとんどが占められている。お客のほとんどは、雑誌を立ち読みしていて、あとは児童書のあたりに子供づれがいるくらいだ。文庫のところにさえ、人はほとんどいない。数少ない人文書の棚には大手出版社のシリーズものなどがあるくらいで、雑然としていて整理されていないし、棚によっているお客も私だけだ。ここでは、雑誌しか売れていないようにみえる。しかも、雑誌も買っているのだろうか。長い間立ち読みしている人が多い。コミックのコーナーは、ビニールかけされていて、子どもも大人も一人もいない。

1.1.1 見出し3*平成角ゴシック9p*
 簡単に現状を考えて見ると、150坪もあるようなちょっと大きな郊外店であっても、新しく刊行されている単行本は大きな出版社の本のそれも一部しか、置いていない。特に人文書は、壊滅的状況だ。感覚的に言うと文庫本の種類が増えたことも原因だと思うが、10 年前の書店で言うと50坪規模の書店程度のバリエーション、品揃えしかないようだ。それは、チェーン店のマーケティングによって導き出された正当なものであろうし、効率や回転率からはじき出された根拠のある営業政策だと思われる。また、実際に、そのマーケットティングが少なくとも今までは成功していることは、店舗を増やしていることでもわかる。そのことをとやかくいう筋合いのものでもない。だが、駅前の50坪くらいの自営の書店で本を注文すると言うことは、あったが、私の住んでいるところにも別のチェーン店があるが、そこで注文しようと考えたこともないのは、どういうことだろうか。店長と言っても、どうも単なるアルバイトとかわらないようだし、そういえば、地元の書店の親父は、神田の本の問屋で見かけたことがある。あの親父は、仕入れにわざわざ都心にまで来ていたのだ。でも、チェーン店の店長はそういうことをしているのだろうか。推測だが、店長が直接仕入れにいくということはないだろう。だが、チェーン店の本部がそれに対応しているとも聞いたことがない。
(5) (見出し3*平成角ゴシック9p*)
 チェーン店に満足していない証拠に、休日にわざわざ自分で交通費を払って超大型店に足を運んでいる人がたくさんいるということがある。しかも、三省堂の場合、特に専門書のコーナーというより一般的な本の売り場であるところが、特に込んでいるということを重く見る必要があるのではないだろうか? 特殊な本ではない本を探す人が、休日に訪れているのだ。「探せる」かどうか、ということが重要なような気がする。
*例文*
 (10) 私は、中小規模の本屋さんが、専門的な本を揃えろというつもりはない。
 (11) 何らかの検索機能と本を取り寄せる方法が、もっと充実してほしいと思っているだけだ。ただ、その中には、大量生産の本をうまくさばく能力と少部数の本を求める読者=消費者にも満足度の高い斬新な書店を切望しているのだ。
 (11)a ベストセラーも2年もあってば、マイナーな本になる。売れ筋であった本でも、数年後には入手が難しくなってしまうのである。だから、部数の少ない本をうまくさばく能力があれば、ちょっと前の本を死なせないですむ。大量のものは大量に扱い、少量のものは切り捨てるのではなく、大量のものも少ないものもそれなりにきちんと取り扱えるというシステムが求められているのだと思う。
 (12) 本というものの問題は、深くて広いので、一般的な問題として追及することはここでは断念する。数万部も売れるベストセラーの事情など、全く知識もないし、わからない。私は専門学術書出版の立場から、この本の発端になることだけを述べる。新書の類は、今ではたくさん刊行されている。それらの本は、例の150坪の書店にも並べられていた。それらの本には、普通、参考文献が上げられている。著者のもう少し専門的に書いた本であったり、その本を書くときに参考にした過去の本が上げられているだろう。だが、それらの本はどこにあるのだろうか? あなたが、もし、そのトピックについてもう少し知りたいと思った時、その本はどこにあるのだろう?

*例文は、例文というスタイルを入れるともに、以下のような構成となる。なお、()と数字は、半角<1バイト>のものを使用する。abcなども同様で、半角<1バイト>のものを使用する。*
全角スペース+(+数字+)+タブ+文章


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