失意の12月

今日は、特に大きな出来事もなかったので、あたしの好きなマンガの話をします。
先日、あたしはある本がどうしてもほしくなり、神保町の某書店へと足を運びました。
その本のタイトルは「伝説の少女マンガシリ−ズ@ 森由岐子の世界」。
森由岐子は、かなり昔の貸本屋専門のマンガ家で、一応ホラ−作品を描いていたようです。
友人が、偶然、古本屋さんで彼女の作品を買ってきたのが、あたしと森由岐子の出会いでした。
彼女の作品について、ちょっと書いてみます。

作品その@「闇の中のエンジェル」。この話では、いきなり冒頭から女の子が憧れていたスタ-の運転する車に轢かれます。
スタ-は責任をとると言ったものの、結局は女の子をうち捨てておいたので、女の子は絶望のあまり自殺してしまい、
夜な夜なスタ-のもとに亡霊となって現れるようになります。
ここで、少女の亡霊をおそれるあまり、スタ-のとった行動があたしには忘れられません。
ガ−ルフレンドと部屋にいたスタ-は、少女の亡霊が現れると怖いので、 「賑やかにしていれば、きっと来ないよ!」「踊ろうよ!ゴ−ゴ−!」と言いながら、夜中に突然踊り出します。
踊るスタ-のバックには、五線と音符が描かれているのですが、よく注意して見てみると、五線はなんと6本あります。さらに枠線が手書きです。

作品そのA「トイレがない!」。この話の主人公の女の子は、宗教の勧誘員です。
ある日、彼女は勧誘先の家で突然トイレに行きたくなり、「トイレを貸してください」とお願いしたのですが、
「う、うちにはトイレなんてありませんっ!」と断られてしまいます。
錯乱した彼女は「嘘よ!トイレがない家なんてあるはずないわ!トイレはどこなのよ-!!」と家中を勝手に探し回ります。
しかし、結局トイレは見つからず、彼女は草むらで用を足すのでした。
あくる日、「やっぱりトイレがないなんて、おかしいわ。人間なんだもの。そんなことあり得ないわ。」
と妄信的に思い詰めた主人公は、再び例の家を訪ね、住人の制止をふりきって、またトイレを探しまわるのです。
そしてついに、彼女はみてしまったのです。その家の地下室に、たくさんの人間たちが閉じこめられているのを。
そして、それを二人の子供が食べているのを。その家の住人たちの正体は宇宙人。主人公は、ひとときの恐怖を味わったのでした。

そんな森由岐子のマンガに魅せられたあたしは、ぜひ「森由岐子の世界」を手に入れたかったのですが、
書店で「森由岐子の世界、ありますか」と聞くと、無情にも「もう、絶版です。」との答えが!
きっと売れていなかったのでしょう。結局、その本を手に入れることはできませんでした。かなし-。

またしても下らない話で終わってしまいました。か●ちさんの「そんなの、いつものことじゃん!」というお言葉が聞こえてきそうです。
‥ところで、「絶版」って、どういうことですか?
絵は関係ないのだけど、つけてみました。


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