くりりんのツアーレポート

「これのどこが不景気だ?
 サンクトペテルブルグ・ウィーン・プラハ三都市を巡る 豪華100万円ツアー!
 ヨーロッパの各都市を、日本のじじばば駆けめぐる!!!」

4/26〜5/6、GWのまっただ中、11日間の日程でツアーに出ました。
なお、己の保身のため、ツアー主催会社及び一部実名を伏せての報道になります。
あしからずご了承下さい。

正直言って、アサインされてびびりました。
お一人の旅行代金が、エコノミークラス利用で80万円。ビジネスクラスだと100万円強!!
今回の参加者16名様の内、なんと14名がビジネスクラスでした。
ロシアの税関申告書も、「この宝石はどう書いたらいいかしら?」という質問がバンバン。
ほーほーほー。 さすがデパート系のツアーです。
私ごときイ○ーヨー○ドー系の人間が、入り込んで良い世界なのでしょうか???
どんな魑魅魍魎がお出でになるかと、もう胃はキリキリ状態。
まぁ、蓋を開けたら人類は皆兄弟。皆様お優しい方々でした。(これはホント)

さて、そんな方々を引き連れて最初に行ったのが、ロシア共和国。
かつて赤いカーテンで隠されていた神秘の国。
しかしまぁ、皆様、この国に対して様々な幻想をお持ちのようでして。
結構暑かったんですね。気温も25度も上がったりして。
まぁ、春から一気に夏かな? って感じだったんですけど、あるお客様は
「ほぉー、ロシアなのに雪が無いとはのぉ。ほぉー。こりゃまたいい土産話じゃ。」と感心しきり。
・・・あのー、もう5月なんですけど? いくらロシアでも夏になったら雪は無い!
はたまた「ねぇ、写真撮ってていきなり銃で撃たれたりしないわよね?」
これは、もう大丈夫です。かつてのように橋や建物など撮っててKGBに捕まるということはありません。

今回は、何と言っても100万円ですから、ホテルも当然超一流。うふ。
グランドホテル・ヨーロッパというロシアで最初の5ツ星のホテルです。
ま、逆に団体客の取り扱いに慣れてないのか、ミスは多かったです。
部屋にバスタオルが入って無かったり、バゲージダウンを忘れたり。
おいおいおい・・・と冷や汗たらりということはしばしばありました。

そして、やっぱり100万円だから(しつこいかなぁ?)バレエなんかも見ちゃったりして。
マリインスキー劇場というボリショイ劇場に次ぐ素晴らしい劇場に行きました。
チケットをお渡しして「さぁ、皆様どぉぞ〜」とご案内したら、チケットおばさんから
「このチケットは使えない。ダメ!」と入れてもらえない。
「・・・えっ?」この瞬間私頭真っ白。 
「外国人のチケットは値上がりした。これは使えない。追加料金を払え」
「いつ?」「一週間前」 現地の手配会社も知りませんでした。何にも通達が無かったそうです。
私たち以外にも前売り券を持っていた外国人グループは同じ目にあっていたそうです。
日本では、前売り券はそのまま有効ですよね。
いきなり値上げすんなぁ!!! この○○ババァ!!!(あっスイマセン。興奮してしまいました)

何カ国か巡るツアーでは、その都度お金が変わります。 これは、当然のこと。
チップももちろん現地のお金でお願いします。
なのに、なぜ皆様「ねぇねぇ、100円玉でいいかしら?」と聞く!?
100円玉は外国では使えないっちゅうの!
今回のヒットは、ウィーンのANA GRAND HOTELで、ロシアのルーブルを枕銭においた方です。
そのせいでしょうか?彼女は2日間お部屋の掃除をしてもらえなかったそうです。

思ったよりトラブルはありませんでした。
それより、自分の一挙一動がお客様にどう見られているかと思うと・・・。
というのは、今回の会社はアンケートを後日お客様から会社に直接郵送していただくんですね。
そして、普通のツアーではクレームにならないようなこともクレームになるというのです。

 例:添乗員がお客様より先に食事を始めた。

   添乗員が買い物をいっぱいしていた。

   添乗員の服装が派手だ。 etc. etc.

いやいや、私も「酒をよく飲んでいた」とあったそうです。
いーじゃないですか、飲まないとやっていられないっすよー。    
別に、どう取られたっていいですけどね。私のようなフリーの場合、クレーム一つで進退問題ですからね。
それに私小心者ですから・・・。  
もう、100万円のDXツアーはイヤじゃ〜と心に誓いました。

  教訓:慣れないことはするもんじゃない。

次回は、格安ツアーの実態編。

(98.5.27 さすらいの添乗員K)

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