言語学、心理学、工学など、様々な立場からレトリックを研究し、意見交換する場を提供することを目的とした日本語用論学会メタファー研究会の発表を中心としたシリーズ。第2巻では「時間のメタファー」「比喩と隠喩」のテーマを中心に多様な論文を収録。執筆者:宮原勇、一川誠、篠原和子、岩崎真哉、大神雄一郎、本多啓、籾山洋介、笠貫葉子、大田垣仁、岡隆之介・楠見孝、石井康毅、Bipin Indurkhya
鍋島弘治朗・楠見孝・内海彰編『メタファー研究 2』
国際演劇協会日本センター編 林英樹・曽田修司責任編集『紛争地域から生まれた演劇』のちらしを作りました。
PDFは以下にあります。
国際演劇協会日本センター編 林英樹・曽田修司責任編集『紛争地域から生まれた演劇』
現代英語を含む英語の史的変化を、語彙・発音・綴り字・文法・意味などの側面からわかりやすく解説した原著に日本語の注釈をつけたテキスト。原著のエクササイズと注釈で追加された練習問題により、英語史を主体的に学び、現代英語の変化と多様性への感覚を磨くことができるよう工夫されている。比較的容易な英語で書かれている。
R. L. Trask著、家入葉子注釈『Language Change』
『英語教育』2020年1月号(Vol.68 No.11)New Books & DVDs掲載
秋田喜代美・斎藤兆史・藤江康彦編『メタ言語能力を育てる文法授業 英語科と国語科の連携』
評者:臼倉美里
琉球諸島の島の人たちと一緒に、「消滅危機言語」と言われている琉球のことばの復興活動を行っている若手の言語学者を中心とする「言語復興の港」というプロジェクトがあります。島の若い人たちが再び島のことばを話せるようになるために、学習教材としても使える琉球諸語の昔話絵本を出版して島に届けるためのクラウドファンディングを11月27日に立ち上げました。島の若い人たちが再び島のことばを話せるようになるということはかなり大変なことです。ひつじ書房はこのプロジェクトを応援しています。まずは、資金を集めて、4冊の絵本を刊行しようというのです。絵本の絵と原稿はできています。印刷して、製本します。ひつじ書房は、その製作と販売の手伝いもします。1月31日までに、かなりの金額(240万円)を集めなければなりません。私も個人的に参加しました。弊社は、かつて「投げ銭システム」というものを提案したこともあります。その地域で話されていることばを滅びないようにしていくということはかなり困難なことです。もともとは2年前の日本方言研究会で、「言語復興の港」の山田真寛先生にお声掛けいただいたことによります。ことばが失われてしまうことをなんとか食い止めたい、再び島のことばを話せるようになってもらいたいという気持ちに賛同しまして、応援しています。ぜひとも、以下のサイトをご覧下さり、クラウドファウンディングに参加して下さいますよう呼びかけます。その土地のことばを復興するという挑戦の第一歩です。どうぞご賛同下さい。
ひつじ書房 代表取締役 松本功
「いま何もしなければ」なくなってしまう琉球諸語の絵本を出版
言語復興の港
日本近代語の研究者として多くの著作のある杉本つとむ氏の90歳を記念して、ご自身のこれまでに書かれたことばに関わるエッセイを集めたもの。漢字、俗字、辞書と辞書史、長崎通詞、日蓮の言語生活、緒方洪庵と適塾、稲荷山古墳の鉄剣の銘、長谷川伸、川路柳虹、文明開化、女ことば、日本語教育など、テーマは多岐に亘る。杉本氏のことばに関する広い思索の軌跡を知ることができる。
杉本つとむ著『日本語 下手談義』
語彙と文法とのかなめになるのは、単語である。単語の語彙的な意味の体系性を問うのが語彙論であり、単語がくみあわさって、文をつくる文法(形態論と統語論と形態統語論)の体系性を問うのが文法論である。昨今の日本語研究では、「文法と意味」「シンタクスと意味」という姿勢が主流にみえる。そこでは、単語が等閑視され、形態論が軽視されている。本書は、日本語の単語と形態論をめぐる諸問題をあつかう。言語間の対照にもいいおよぶ。
村木新次郎著『語彙論と文法論と』
『西日本ドイツ文学』31(2019、日本独文学会西日本支部)掲載
ヤーコプ・グリム、ヴィルヘルム・グリム著 千石喬、高田博行編『グリム兄弟言語論集 言葉の泉』
評者:大野寿子
実際の大学授業事例から英語教育における文学教材の意義を再検討した研究書。本書では、日本の英語教育における文学教材の立ち位置を歴史的に確認し、英米での歴史や理論を踏まえた上で、これまで余り明らかにされてこなかった授業展開や学習者の反応を分析しデータとして示している。コミュニケーション能力育成やESP(English for specific purposes)を重視した授業での文学教材利用の可能性も追究する。
久世恭子著『文学教材を用いた英語授業の事例研究』
本書は方言の日常会話を記録し公開した資料編と、それを多角的に分析した分析編からなる。これまで主流だった自由会話に対して、ここでは言語行動の枠組みに基づいて体系的に設定した約150場面の会話を収録し、地域の言語生活を全体的に記録している。会話データ作成の新しい方法論を提案するとともに、資料の特徴を生かした分析をおこなう。
分析編執筆者:太田有紀、大橋純一、川﨑めぐみ、櫛引祐希子、甲田直美、小林隆、作田将三郎、櫻井真美、佐藤亜実、澤村美幸、椎名渉子、竹田晃子、田附敏尚、玉懸元、津田智史、中西太郎、吉田雅昭
★会話資料CD-ROM付き(会話音声、テキストデータ)
東北大学方言研究センター編『生活を伝える方言会話[資料編・分析編]—宮城県気仙沼市・名取市方言』
『しんぶん赤旗』2019年11月3日掲載
国際演劇協会日本センター編 林英樹・曽田修司責任編集『紛争地域から生まれた演劇』
評者:福山啓子
近現代日本文学の書き手たちは、同時代の理論物理学やその周辺領域の学知に、どのような思考の可能性を見いだしていたのか。「合理」的なものの見方を突き詰めていたはずの作家たちの方法意識が、時として「非合理」的な情念へと転化するのはどうしてなのか。本書は、その総合的な表現営為のありようを検討することを通じて、モダニズムの文芸思潮から今日のサイエンス・フィクションにいたるまでの芸術様式の系譜を再考することを試みたものである。
加藤夢三著『合理的なものの詩学—近現代日本文学と理論物理学の邂逅』
シリーズ『日本語のテンス・アスペクト研究を問い直す』(シリーズ編集 庵功雄)の第1巻。本巻では、「する」(ル形)に関する研究を集めた。「する」が未来を表す条件、心理動詞における「する」と「している」、「する・した・している」の意味論、形態論から見た「する」、他言語における未来と接続法の関係および「する」と「している」の関係など、テンス・アスペクト・ムードに関わる「する」の特徴を多面的に捉える。執筆者:有田節子、庵功雄、伊藤龍太郎、井上優、高恩淑、田川拓海、仁田義雄、和佐敦子
庵功雄・田川拓海編『日本語のテンス・アスペクト研究を問い直す 第1巻 「する」の世界』
『社会言語科学』第22巻1号(2019年9月)掲載
小野寺典子編『発話のはじめと終わり』
評者:堀江薫
真田信治監修『関西弁事典』
評者:大島中正
新刊・近刊のご案内の冊子『未発ジュニア版』を発送しました。
今回から判型を小さくし、A5判サイズになりました。
『未発ジュニア版』をご覧になりたい方がいらっしゃいましたら、ひつじ書房までどうぞご連絡下さい。
連絡先は、toiawase(アットマーク)hituzi.co.jpです。どうぞよろしくお願いいたします。
本書は、私たちが持つ言語知識は抽象性や複雑性が異なる様々なタイプの構文のネットワークからなると考える構文文法の考え方を紹介する。言語経験から抽出された構文が私たちの言語活動を支えると考えることで、言語知識を文法と辞書に大別する伝統的な言語観とは異なる言語の姿がみえてくる。「構文」という概念を理解することで、英文法の知識が深まるとともに、認知言語学、談話・機能言語学、コーパス言語学、定型表現の研究等にも大いに役立つであろう。
大谷直輝著『ベーシック英語構文文法』
本書は「民主的シティズンシップ」を広めよう育てようと意図して編まれた。まずドイツにおける民主的シティズンシップ教育の歴史と理念を確認し現地の学校の授業について報告する。続けて日本語教育における実践とドイツ語教育における実践の報告を行う。最後は語学教育や教育機関を超えたアジアにおける若者の国際共修実践を報告する。本書は、理念と実践、言語教育と国際共修、ドイツ欧州・日本・アジアといった「異なるもの」が境界を超えて融合したハイブリッドな「複数性」を重視した書籍である。
執筆者:中川慎二、名嶋義直、野呂香代子、三輪聖、室田元美
名嶋義直編『民主的シティズンシップの育て方』
英語コーパス学会20周年を記念した網羅的なコーパス研究シリーズ「英語コーパス研究」第1巻。本巻は日本における英語コーパス研究の始まりと現状についての詳細な資料に基づいた分析と「私のコーパス利用」において様々な英語研究の方法を提示した論考からなっている。英語コーパス研究の過去・現在・未来について概観することができる。シリーズ総索引付。
執筆者:赤野一郎、新井洋一、石川保茂、井上永幸、岡田毅、小島ますみ、齊藤俊雄、椎名美智、園田勝英、高橋薫、滝沢直宏、投野由紀夫、中村純作、野口ジュディ、深谷輝彦、堀正広、山﨑俊次
堀正広・赤野一郎監修・編『英語コーパス研究シリーズ 第1巻 コーパスと英語研究』
文中に登場する名詞句の意味解釈の問題を、とくに指示性・非指示性という観点から考察する。まず、先行研究の問題点を指摘した上で、「変項名詞句」という概念の導入が必要であることを論じる。この概念を用いて、「は」と「が」の区別に関する重要な側面を指摘する。そして、日本語のコピュラ文にたいする意味解釈、「変わる」「分かる」「知る」「ある」「いる」などを含む文にたいする意味分析を行い、名詞句と疑問文構造とのあいだの意味論的・語用論的関わりを論じる。
西山佑司著『日本語名詞句の意味論と語用論』
「真田信治著作選集 シリーズ日本語の動態」第4巻である。本書では、ことばと文化の相関、第1言語の習得、母語への態度、理解語彙の習得過程、個人語彙の基底層と年齢的推移、ことばの喪失などをめぐって、著者の既発表の研究論稿をセレクトし集成した。記述の内容はいずれも国語教育、日本語教育に当たって基本的に踏まえておくべき事柄である。国語教育、日本語教育に携わる人だけでなく、一般の方々にも是非とも読んでいただきたい
真田信治著『ことばの習得と意識』
今起きつつある進行中の言語変化をとらえ、未来の方言の姿を考える。今まで報告されていない思いもよらない変化の指摘、若い世代で起こる改新とその言語的要因・社会的動機の解明、言語変化の分析に用いる新しい方法の提示等、新鮮な観点からのアプローチを展開する。
執筆者:阿部貴人、岩崎志真子、岡野かおり、籠宮隆之、狩俣繁久、坂井美日、佐藤和之、佐藤?司、佐藤亮一、沢木幹栄、白田理人、杉村孝夫、高木千恵、田中リディア、津田智史、友定賢治、中井幸比古、中川寛之、中根育子、林直樹、松田美香、マリィ・クレア、水野義道、村中淑子、山本友美、横山晶子、米田正人
日本方言研究会『方言の研究 5 特集 移りゆく現代方言』
本書は1983年4月に発足し、1999年からは正式に学会組織として活動してきた朝鮮語研究会の不定期刊学会誌『朝鮮語研究』の第8号である。本書には、発音の変化に関する論文、現代朝鮮語文法に関する論文、日朝対照言語学に関する論文、日朝対照文法論に関する論文、副詞の機能に関する論文、方言に関する論文が収められている。
朝鮮語研究会編『朝鮮語研究 8』
『英語教育』2019年9月号(Vol.68 No.6)BOOKSHELF掲載
玉井健・渡辺敦子・浅岡千利世著『リフレクティブ・プラクティス入門』
評者:山辺恵理子
英語を教えるには、授業は英語で行うことが本当に効果的なのか? 本書は、日本の言語教育の現場においては、むしろ母語を用いて高次元から文法を分析・理解する「メタ文法能力」を育成することが学習者の国語力、英語力、さらには他の外国語能力の向上につながることを、東京大学教育学部と同学部附属中等教育学校の共同研究を元に論じるものである。
執筆者:斎藤兆史、柾木貴之、王林鋒、越智豊、沖濱真治、大井和彦、藤江康彦、藤森千尋、三瓶ゆき、大津由紀雄、秋田喜代美
秋田喜代美・斎藤兆史・藤江康彦編『メタ言語能力を育てる文法授業 英語科と国語科の連携』
シリア、パレスチナ、イランなど世界の「紛争地域」で、なぜ演劇は創られ、どのように演じられているのか。本書により、私たちは未知の紛争について知り、それが自分たちと直接関わりのある出来事であることを発見し驚愕する。欧米、アフリカ、そしてアジアの各地で。本書は、世界の歴史・文化・宗教・政治が、語り手・演じ手・観客という個人の視点を介して交錯し共鳴する、圧巻の「現代・世界・演劇」探究の書である。
国際演劇協会日本センター編 林英樹・曽田修司責任編集『紛争地域から生まれた演劇』
アメリカ合衆国を発祥の地とし、発展してきた言語人類学を、学部生、大学院生、また言語人類学に馴染みのない研究者に紹介する概説書。言語と文化の密接かつ不可分な関係性を代表的エスノグラフィ研究の紹介を通して紐解きつつ、ことばの使用実践からうかびあがる多様な言語観・世界観を明らかにする。その上で、言語人類学が問い続けてきた解放的ことば観を論じ、変わりゆく文化社会を捉えるための視座を提供する。
井出里咲子・砂川千穂・山口征孝著『言語人類学への招待 ディスコースから文化を読む』
学習者同士の協働学習で学ぶ英語リーディングのテキスト。各章にはさまざまなメディアから厳選した英文記事を収録。生活や文化、言語など、学習者が身近に感じられる話題をとおして英語によるアクティブラーニング型授業を提案する1冊。(全4ユニット構成。収録記事例:Unit3-Reading2「Could the Lingua Franca Approach to Learning Break Japan’s English Curse?」(The Japan Times)、Unit4-Reading1「To Help Students Learn, Engage the Emotion」(The New York Times)など)
舘岡洋子監修 津田ひろみ・大須賀直子・小松千明・Alison Stewart著『Critical Reading through Collaborative Learning』
言語は、誰かが(主体、話し手)、誰かに(場面、聞き手)、何かを(素材)を語るところに成立する。言語の背後に在って言語形式を支えている、場面(コンテクスト)、主体・主観、視点、推意、前提、(素材の)概念化などを考慮に入れない限り、言語の本質に迫ることはできない。本書は、こうしたテーゼに基づいて言語研究をいっそう深化させるべく、30余名の国内外の第一線の研究者が寄稿した本格的な研究書である。澤田治美教授古稀記念論文集をも兼ねる。
執筆者:阿部宏、飯田隆、井上優、今仁生美、岡本芳和、加藤重広、久保進、佐藤恵、澤田治、澤田淳、澤田治美、杉村泰、高見健一、高山善行、長友俊一郎、仁田義雄、野田尚史、林宅男、半藤英明、藤井聖子、堀江薫、益岡隆志、宮崎和人、宮下博幸、森山卓郎、山梨正明、和佐敦子、Karin Aijmer、Lars Larm、Candida de Sousa Melo、Daniel Vanderveken
澤田治美・仁田義雄・山梨正明編『場面と主体性・主観性』
人間が日常的にもっとも頻繁に用いるジェスチャーの一つ、指さし(ポインティング)に焦点を当て、会話分析の手法から、その多様な相互行為上のプラクティスを詳らかにすることを試みた国内外初の論文集。
執筆者:遠藤智子、城綾実、杉浦秀行、高田明、高梨克也、森本郁代、安井永子
安井永子・杉浦秀行・高梨克也編『指さしと相互行為』
日本読書学会設立60周年を記念して企画された「読書」にかかわる研究・実践の集大成。読書と発達、読むことの科学、読書と教育、社会生活と読書など、これまで教育心理学、国語科教育等の分野で示されてきた「読書」に関連する研究・実践の成果を幅ひろく取り上げるとともに、未来に向けて最新の研究動向や教育実践を様々な視点・論点から考察している。研究者、教員、学生、図書館や自治体、出版関係者はもとより、読書に関心を持つすべての人に価値ある情報を提供する。
日本読書学会編『読書教育の未来』
現代中国の文学作品を翻訳・紹介する『中国現代文学』の第21号。張抗抗「もっと明るく?明光書店奮闘記?」(地方都市で小さな書店の経営に工夫を凝らしてきた店主)、李小琳「狐村滞在記」(高給に惹かれて見知らぬ村の小さな診療所にやって来た医師)、鄭小驢「井戸を掘る人を待つ」(井戸掘り隊の到来を待つ日照りに見舞われた村)の三篇を掲載する。
中国現代文学翻訳会編『中国現代文学 21』
言語学における実験研究の重要性は近年ますます増しているが、実験の方法論は個人で身につけるには敷居が高いという側面もある。本書は「興味はあるけどやり方がわからない」という人に向けて、パソコンでできる実験研究の実践方法(容認性調査、自己ペース読文課題、語彙性判断課題、言語産出課題、コーパス調査、CHILDES検索法)を紹介する。
執筆者:青木奈律乃、浅原正幸、木戸康人、田中幹大、中谷健太郎、中野陽子
中谷健太郎編『パソコンがあればできる! ことばの実験研究の方法 容認性調査、読文・産出実験からコーパスまで』
『週刊 読書人』第3296号(2019年7月5日)掲載
?原丈和著『小説を読むための、そして小説を書くための小説集 読み方・書き方実習講義』
評者:江波亜美子
『アスペクト論』(ユーリー・S・マスロフ著 林田理惠・金子百合子訳)
「AD ALTIORA SEMPER 神戸市外国語大学図書館報/学術情報センターだより」第50号(2019/6)に訳者の金子百合子先生による紹介が掲載されました。
ユーリー・S・マスロフ著 林田理惠・金子百合子訳『アスペクト論』
造本装丁コンクールは、日本書籍出版協会・日本印刷産業連合会が主催する「造本装幀にたずさわる人々(出版、印刷、製本、装幀、デザイン)の成果を総合的に評価する出版業界で唯一の賞」です(ウェブサイトより)。
このたび、真田信治監修『関西弁事典』(2018年刊行)が日本図書館協会賞を受賞しました。
第53回造本装幀コンクール 入賞作品一覧(造本装丁コンクール ホームページより)
音声、動作、視線変化など、複数のできごとの時間変化を、映像と音声波形を見ながら自在に分析する強力なツールが、マックス・プランク心理言語学研究所で開発された「ELAN」。いまや、会話分析、マルチモダリティ研究、映画分析、演奏分析からインタビューおこしにいたるまで、さまざまな分野で用いられているELANの最初の一歩から応用までを、わかりやすく解説する。
執筆者:榎本美香、菊地浩平、木本幸憲、伝康晴、細馬宏通
細馬宏通・菊地浩平編『ELAN入門 言語学・行動学からメディア研究まで』
ひつじ書房は、社員を募集中です。詳細は以下をご覧ください。
2020年春・2019秋卒予定の方、既卒の方へ 正社員の募集・求人・採用(編集+出版業務)ページ
『会話分析の広がり』(平本毅・横森大輔・増田将伸・戸江哲理・城綾実編)
日本語用論学会『Newsletter』No.41にて紹介が掲載されました。
平本毅・横森大輔・増田将伸・戸江哲理・城綾実編『会話分析の広がり』
今年も研究書出版についての相談のためのオープンオフィスを行います。
出版社から研究書を出すというのはどうすればいいのか、から、
刊行助成金に応募する方法など、入り口から実践まで。
日本語学、言語学から、文学研究をはじめ、文理を問わず、
ことばの研究に関わる方のご相談にのります。
*ポスターを作成しました。大学・研究機関等で掲示して下さる方がいらっしゃいましたらお送りします。toiawaseアットマークhituzi.co.jpまでご連絡ください。
オープンオフィス詳細
英語コーパス学会20周年を記念した網羅的なコーパス研究シリーズ「英語コーパス研究」第6巻。本巻は、英語史研究におけるコーパス利用の歴史と利用可能なコーパスについて概観した後、コーパスに基づいた事例研究として、double objectの生起位置、認識動詞witの衰退、OEDのデータ、現在完了形の発達、世紀末の「嫌われ表現」等について論じられている。
執筆者:家入葉子、内田充美、大津智彦、谷明信、塚本聡、西村秀夫、水野和穂
堀正広・赤野一郎監修 西村秀夫編『コーパスと英語史』
2019年6月19日に生誕110年を迎える、小説家・太宰治(1909-1948)。その創作期は、満州事変から、日中戦争、太平洋戦争を経て、戦後占領期に重なる。本書は、戦争から太宰治の生きた時代と作品を捉え直すことを目指し、共同研究「クロニクル・太宰治と戦争1937?1945」、「太宰治と戦争」の関係を多角的に再考する研究論文11本とコラム2本を収録、新たな研究の視界を切り拓く。執筆者:滝口明祥、野口尚志、井原あや、松本和也、吉岡真?、斎藤理生、大國眞希、内海紀子、長原しのぶ、小澤純、平浩一、五味渕典嗣、若松伸哉
内海紀子・小澤純・平浩一編『太宰治と戦争』
江利川春雄先生が『日本の外国語教育政策史』にて、日本英語教育史学会著作賞を受賞されました。
おめでとうございます!
江利川春雄著『日本の外国語教育政策史』
古い文献に残された過去のことばを調査し、日本語の歴史を明らかにするための技法を解説する日本語史研究の調査法マニュアル。古い文献とはどのようなものか、そこに書かれた内容をどう読み取るか、そこからどのように証拠を集め、日本語の歴史として組み立てるか、その手続きを具体的に説明する。日本語史の演習・ゼミや日本語史の卒業論文に最適。
執筆者:大木一夫、勝田耕起、後藤英次、佐藤志帆子、マシュー・ジスク、鳴海伸一、百留康晴、松崎安子、安本真弓
大木一夫編『ガイドブック日本語史調査法』
ICTを利用した日本語教育の研究と実践の事例を紹介。研究編、実践編、ツール・コンテンツ編の3つの柱で構成。研究編ではウェブツールを利用した日本語教育の全体図を示す論考を収録。実践編では反転授業や仮想現実を取り入れた授業実践の具体例を紹介。ツール・コンテンツ編ではICTを利用した日本語テスト、学習支援アプリ、eラーニングの開発プロセスを紹介。理論と実践の両面から情報通信技術を利用した新しい日本語教育を提案する。
當作靖彦監修 李在鎬編『ICT×日本語教育 情報通信技術を利用した日本語教育の理論と実践』
新刊・近刊のご案内の冊子『未発ジュニア版』を発送しました。近々みなさまのお手元に届く予定です。
今季の『未発ジュニア版』は可愛らしいピンクです。
『未発ジュニア版』をご覧になりたい方がいらっしゃいましたら、ひつじ書房までどうぞご連絡下さい。連絡先は、toiawase(アットマーク)hituzi.co.jpです。どうぞよろしくお願いいたします。
現代の否定研究への最も重要な貢献は、ローレンス・ホーンのA Natural History of Negation(1989初版、2001 増補再版; 邦訳『否定の博物誌』2018)である。本書は、そこでの基礎的なトピックに関する、七篇の論考からなる。原著への入門となるとともに、今後の研究方向への手がかりを提示する。否定研究の意義、原著者の研究全体の紹介の後、「説明の探求」「尺度含意の計算」「メタ言語否定」「経済性効果」「経済性と均衡」をとりあげている。
加藤泰彦著『ホーン『否定の博物誌』の論理』詳細
大学初年次を対象とした、レポート作成法のテキスト。学生が失敗しがちな例をあげながら、レポートの書き方を学ぶ。レポートにふさわしい表現や引用ルールなどの解説と、練習問題も収載。多くの実例とともに、レポート作成プロセス(問い立て、マッピング、アウトライン、推敲など)を詳しく解説しながら、無理なくレポートを完成へと導く。レポートのサンプルも掲載。網羅的にレポートの書き方を身につけられる1冊。
近藤裕子・由井恭子・春日美穂著『失敗から学ぶ大学生のレポート作成法』詳細
『日本語の研究』第15巻1号(2019年4月1日)掲載
・ダニエル・ロング著
『小笠原諸島の混合言語の歴史と構造』
評者:永田高志
本書は、著者の長年の教師経験と研究とから得た日本語論ともいうべき内容である。そこには教育の場から得た貴重な実例と、文系理系にまたがる豊富な用例を駆使した、著者の目指す、日本語の新しい見方が平易に解説されている。人間の視点中心に表現・理解行為の諸相を見直せば、これまでと違った日本語の姿が読み取れることを、楽しい読み物として読者に語りかける。著者の文法・意味に関する諸著作の集成ともいうべき、著者の日本語観の集約された貴重な1 冊である。
初版刊行から12年、このたびめでたく重版となりました!
森田良行著『話者の視点がつくる日本語』詳細
★重版に際し、ISBNコードを変更し、軽装版にしまして、値下げしました★
研究書の重版は希有なことです。この機会にぜひお求めください。
日本語学会2013年度春季大会(大阪大学)において行われた学会シンポジウムをもとにした論文集である。シンポジウムのパネリストに本テーマに関わる第一線の研究者を加えた、計13名による考察。フィクションの言葉やヴァーチャル方言、語用論的視点やコーパスによる視点をとりあげた共時的研究から、古代語や鎌倉時代、明治時代の言葉などをテーマとする通時的研究まで、言語研究の各方面から書き言葉・話し言葉へ迫る。
執筆者:石黒圭、乾善彦、金水敏、今野真二、定延利之、滝浦真人、田中ゆかり、野田春美、野村剛史、橋本行洋、丸山岳彦、屋名池誠、山本真吾
石黒圭・橋本行洋編『話し言葉と書き言葉の接点』詳細
小説の語りへの言語学と文学研究の共同アプローチ。第1部で事態把握の類型論的考察(日本語・英語・ロシア語対照)、言語進化の考察、語りと声をめぐる文学理論的考察を行ったのち、第2部でモンゴメリー、ブルガーコフ、夏目漱石の作品の原文と翻訳のテクストを分析する。日本語・英語・ロシア語を比較しながら、「内の視点と外の視点」という切り口から語りに迫る。
執筆者:都築雅子、ペトリシェヴァ・ニーナ、中村芳久、郡伸哉
郡伸哉・都築雅子編『語りの言語学的/文学的分析 内の視点と外の視点』詳細
シリーズ「ポストコロニアル時代の人文学と東アジア文化圏」の第1巻。
2010年代後半を迎え、貧富の差の拡大、民族紛争や難民の激増など世界で混迷が深まり、精神的危機が広がる。今日の問題に人文学は切り込むことができるのか。シリーズ1冊目の本書はサブカルチャーを中心に文化研究の最前線を取り上げる。若い読者の間でテクストの読み方が変化し作品と読者・視聴者の関係も変わりつつある。背後に東アジア全域の都市に広がりつつある若者の閉塞感や絶望がある。研究者、作家、音楽家、マンガ家が集い、あらためて問い直す。
執筆者:上田岳弘、小沼純一、鈴木惣一朗、千野拓政、チャ・ウジン、陳栢青、とり・みき、林ひふみ、藤本一勇、賀照田、牧村憲一、ミーガン・モリス、宮沢章夫、毛利嘉孝、李南周、王暁明
千野拓政編『越境する東アジアの文化を問う 新世紀の文化研究』詳細
小説を読むというのはどういうことなのか、小説を書くというのはどういうことなのか。語り論・読者論・インターテクスチュアリティなどの文学理論の基礎をふまえて、実際に短篇小説を読み、またそのパロディを書くことを通して学んでいく。小説を論じたいけれども、その糸口がわからない人や、小説を書きたいけれども、自分のアイディアをどう形にしたらいいのかわからない人に向けた小説アンソロジーと解説からなる小説指南本。
?原丈和著『小説を読むための、そして小説を書くための小説集』詳細
生物の遺伝子を自在に改変できるゲノム編集技術が農作物の品種改良にも導入されつつある。ゲノム編集作物は農業や自然環境、人の健康への光明か、脅威か。遺伝子組換え作物との違いは何か。栽培や流通にルールを設けるべきか。先端科学技術と生活との接点で生じるこうした疑問や論点について、専門家任せにせず市民が話し合い、考えていく可能性を探る。ゲノム編集技術の社会的意味や、科学技術に関する市民の参加と熟議に関心を持つ人に読んでほしい。BR>
三上直之・立川雅司著『「ゲノム編集作物」を話し合う』詳細
ドイツ語という言語を切り口に、社会、歴史、文化の問題を論じる新シリーズ、「シリーズ ドイツ語が拓く地平」の第1巻。
第1部「ナチズムと言語」では、言語学史、メディア学、芸術論の観点からナチズムを分析。現代に至るナチズムの言説を再検討する。第2部「現代社会と言語」では、報道文や移民の言語、ヘイトスピーチ、また現代社会でそもそもコミュニケーションは可能かという問題に切り込む。
執筆者:大宮勘一郎、川島隆、佐藤卓己、高田博行、田中克彦、田中翔太、田中愼、田野大輔、野呂香代子、初見基、山下仁
高田博行・山下仁編『断絶のコミュニケーション』詳細
英語教育が最も重要視される日本と韓国の学校教育において、韓国語や日本語を学び、教えることにはどのような意味や価値があるのだろうか。本書は隣国の言語の教育に携わってきた在日コリアン、韓国人、日本人高校教師たちの語りと授業事例の分析から、日韓の社会的文脈の中で教師たちが形成していった教育観、その表出としての教育実践、複言語・複文化の素養を生かすロールモデルとしての教師の存在意義と可能性を論じている。
澤邉裕子著『隣国の言語を学び、教えるということ 日韓の高校で教える言語教師のライフストーリー』詳細
グローバル社会はコミュニケーションによって成り立っている。本書はこれまであまり教科書で扱われなかった、SNSによる対人関係やヘルス・コミュニケーションなどを網羅した初学者向けの教科書である。学習者の置かれた立場に対して問いかける数々のエピソードを使い、コミュニケーションを批判的に学ぶ楽しさを習得できるようにしている。執筆者:佐藤良子、田島慎朗、平田亜紀、福本明子、藤巻光浩、宮崎新、宮脇かおり、森泉哲
藤巻光浩・宮崎新編『グローバル社会のコミュニケーション学入門』詳細
リフレクティブ・プラクティスとは何か、また何をどのようにふり返ればよいかに答えるべく、本書はリフレクティブ・プラクティスの理論的背景、実践方法、研究手法等を紹介している。また、教師教育におけるリフレクティブ・プラクティスに焦点をあて、教員養成段階の学生と現職教師のふり返りの実践方法、さらに教師教育に従事している著者のリフレクティブ・プラクティスとの関わりも述べている。
玉井健・渡辺敦子・浅岡千利世著『リフレクティブ・プラクティス入門』詳細
広東語は中国語の代表的方言の1つであるが、文末助詞(終助詞)という語類の発達が一大特色を成す。本書は、個々の文末助詞の精緻な意味記述、語類全体の体系分析を行い広東語の文末助詞の全体像を明らかにした。さらに、同じく文末助詞が発達した日本語との偶然とは見なしがたい多くの共通点を指摘し、東アジア・東南アジア言語によく見られる文末助詞という言語カテゴリーを言語横断的視点から再考する手掛かりを提供した。
飯田真紀著『広東語文末助詞の言語横断的研究』詳細
日本語初級後半以降の学習者を対象とした発音の自律学習教材。自分に合った持続可能な発音の学習方法が見つかるよう様々な方法を紹介する。例えば、基礎練習ではOJADで発音のルールを調べ、発音練習をしたあと、音声分析ソフトPraatで目標が達成できたかを学習者自身が確認する。発音の基礎だけでなくバリエーションも扱い、これまでの教材では取り上げられてこなかった喜怒哀楽などの感情をもりこむことで、楽しみながら学習ができるよう工夫した。★音源はネットで提供。
木下直子・中川千恵子著『ひとりでも学べる日本語の発音—OJADで調べてPraatで確かめよう』詳細
日本語の指示表現の文脈指示用法で最も多く使われるのは「この」と「その」である。本書では、両者の機能上の異なりをコーパスでの分布を含め多面的に検討する。限定詞という観点からは、「この」「その」は英語やフランス語などの「定冠詞」に対応すると考えられるが、その関係はどのようになっているのか。本書では、名詞句の指示、照応に関する諸概念を一般言語学的比較に耐える形で規定した上で、この課題の解決を試みる。
庵功雄著『日本語指示表現の文脈指示用法の研究』詳細
ミクロネシアの島国パラオでは、戦前の委任統治の影響から様々な形で日本語の影響が残っている。近年メディアで話題となるパラオ語内の日本語借用語をはじめ、アンガウル州憲法における日本語の公用語の地位、戦前の日本語教育経験者が話す残存日本語、戦後生まれの話者による日本語準ピジン、日本語人名 ・地名やパラオ語の書き言葉における片仮名使用が見られる。本書はそのようなパラオにおける日本語の諸相を社会言語学的な背景とともに詳述する。
今村圭介、ダニエル・ロング著『パラオにおける日本語の諸相』詳細
本書は意味変化における体系性について、これまでの比喩や文法化などの観点ではなく、歴史語用論と談話分析の観点から論じている点が斬新的である。データは日本語と英語の一千年以上にわたる広範なコーパスにもとづく。原著者の提示する「推論喚起論」は「意味は、話し手や書き手が聞き手や読み手とやり取りする中から起こる」ことを示している。原著者の注に加えて訳者注を設け、原著の言語学用語を分かりやすく解説した。
エリザベス・C・トラウゴット、リチャード・B・ダッシャー著 日野資成訳『意味変化の規則性』詳細
本書は、日本におけるコリア系移住者(韓国人ニューカマー、朝鮮族、在日コリアン)が、どのような要因の影響を受け、民族継承をしているのかを明らかにすることを目的としている。ここで言う民族継承とは、親が子どもにエスニックアイデンティティを持たせるための方略を意味し、母語継承、学校選択、チェサの継承に着目している。34名のインタビューデータを中心に分析し、コリア系移住者間の民族継承の違いについて考察する。
安本博司著『コリア系移住者の民族継承をめぐって—教育戦略と文化伝達』詳細
江戸川乱歩は欧米においても大衆文化やモダニズムとの関連で再評価がなされつつある。また乱歩の旧蔵資料、草稿・ノート・メモ等の自筆資料はほぼ完全なかたちで保存されており公開への期待も高い。そうした状況を踏まえ、本書では世界文学としての乱歩を再考するとともに旧蔵資料、自筆資料を広く活用したテキストの読み直しを行う。執筆者:Seth Jacobowitz、大森恭子、韓程善、浜田雄介、石川巧、落合教幸、金子明雄、川崎賢子、小松史生子ほか
石川巧・落合教幸・金子明雄・川崎賢子編『江戸川乱歩新世紀—越境する探偵小説』詳細
「耳が聞こえないこと」と「接客を伴う理容業」とは、一見ミスマッチとも捉えられる。本書では、ろう教育界の先人による理容業への優れた着眼を紹介し、高度な技術と強固な結束をもって闊達に生きてきたろう理容師たちの足跡を、当事者による語りを基軸に活写する。また、聴者の客たちとの間で展開される多様な工夫や自然な歩み寄りによるコミュニケーション実践を、日常的な「多言語・多文化共生」の一例として提示する。
吉岡佳子著『ろう理容師たちのライフストーリー』詳細
ちょっとまじめに英語を学ぶシリーズ(シリーズ監修 赤野一郎・内田聖二)第2巻!
日本人は、「彼はいつもテンションが高くて、人気者です。」を He is popular because his tension is always high.という英語にすることがある。しかし、この文は英語として正しいものになっているのだろうか。カタカナ語を英語として使用することで起こる間違い、不自然な言い回し、動詞の使い分けなど、日本人が英語を使うときに注意すべきことを具体例で解説。英語を学ぶ人に無くてはならない一冊。
山根キャサリン著 山根建二訳『Native Speakerにちょっと気になる日本人の英語』詳細
東北チベット(中国青海省など)で話されるアムド・チベット語についての本邦初の文法書。同言語が話されている地域や話者、類型的特徴、周辺諸言語との言語接触に関する概況をはじめ、音韻・音声、形態的・統語的特徴、文法範疇、敬語や民俗語彙などの語彙的特徴を豊富な例文とともに網羅的にまとめ、チベット語に特徴的な文法現象である、証拠性(エヴィデンシャリティ)とウチ・ソトについても詳細に記述された言語学的研究。
海老原志穂著『アムド・チベット語文法』詳細
本書は、現代日本語語彙の「カタカナ語化」の様相を変異研究の視点から解明する社会言語学の研究書である。英語を主とする西欧諸語との言語接触の結果、日本語には和語や漢語と同じ意味を持つカタカナ語(「ケース」・「サポート」など)が多数存在する。意識調査とコーパス調査を通じて、カタカナ語が選択される言語的要因、使用者の社会的属性との相関、場面による既存語との使い分け、見かけ時間と実時間を利用した変化予測モデルなどについて論じる。
久屋愛実著『The Diffusion of Western Loanwords in Contemporary Japanese: A Variationist Approach』詳細
大学を取り巻く環境は年々厳しくなっており、地方にある私立大学は、受験生や在学生のニーズを汲み取りつつ、魅力のある大学づくりをしないと生き残れない。本書では筆者らが勤務する地方私立大学(広島修道大学)学生の入学から卒業までの各種データの報告、そして4学期制対応の英語授業、通訳・翻訳プログラム、グローバル・コースなどの教育実践を紹介し、その成果を検証している。執筆者:市川薫、大澤真也、水野和穂、中西大輔、石塚浩之、戸出朋子、石井善洋、福元広二、高橋洋之、岸本晃治、柴原智幸、田中洋也、Jim Ronald、Keith Barrs
大澤真也・市川薫編『地方私立大学の英語教育への挑戦 -- 地域で活躍できるプロフェッショナル人材の育成を目指して』詳細
日本語学の諸分野を包括的にカバーする入門書。教科書としてはもちろん、日本語学の基礎知識を確認する独習にも。音韻、文法、語彙、表記、文体の共時的・通時的記述とともに、方言やコーパス、日本語学史、理論的研究についても解説。簡潔ながらも要点を押さえた記述で諸分野の導入を図るとともに、読書案内も付し、ますます日本語学が学びたくなる一冊。執筆者:五十嵐陽介、平子達也、衣畑智秀、金愛蘭、橋本行洋、澤田浩子、田中牧郎、平塚雄亮、佐野真一郎、窪田悠介、山東功
以下のウェブページにはまえがき、目次、内容見本として3章のPDFを公開しています。ぜひご覧ください。
衣畑智秀編『基礎日本語学』詳細
「日本語の動態」に関するシリーズの第3巻。かつての日本の統治下で日本語を第二言語として習得した人々の日本語運用に関して、また、台湾の宜蘭県で発見された日本語系クレオール語の実態について、著者の既発表の論稿をセレクトし集成。
真田信治著『アジア太平洋の日本語』詳細
国際交流基金 著『学習を評価する』(国際交流基金 日本語教授法シリーズ 第12巻)
評価は、教師と学習者が学習成果を共有し、今後の方向性を考えるための材料である。また、学習の動機にも大きな影響を及ぼす。この教材では、目的に応じたテストの作り方、テスト結果の分析やフィードバックのしかたなど、評価に関する基本的な理論や方法を実践例とともに解説する。知識を測るだけでなく、技能や運用を評価する方法(インタビュー・テスト、ポートフォリオ評価、Can?Do?Statementsなど)も積極的に紹介する。
今回で6刷になります。
『英語教育』2019年2月号(Vol.67 No.12)BOOKSHELF掲載
堀正広・赤野一郎監修 赤野一郎・井上永幸編『コーパスと辞書』(英語コーパス研究シリーズ 第3巻)
小室夕里先生にご紹介いただきました。
長らく刊行をお待ちいただいておりました『基礎日本語学』ですが、いよいよ今月末に出来上がる予定です! 準備が整い次第本書の詳細ページの情報も更新してまいります。刊行まであと少し、お待ちいただけますと幸いです!
衣畑智秀編『基礎日本語学』詳細
本年もよろしくお願い申し上げます。
ひつじ書房