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2020.12.28(月)

2020年もありがとうございました



今年は人々の生活が大きく変わった1年でしたが、個人的にも様々な変化のあった1年でした。
コロナ禍の中でテレワークをしようということも言われていますが、わたしの場合はコロナの前から生活の変化のために、東京を離れて仕事を続けることになっていました。
緊急事態宣言が出ていた時期にちょうど引っ越しを予定していたため、出発は散々でしたが、徐々に慣れていきました。

現在は滋賀県の自宅で編集業務を行わせていただいています。
このような仕事の仕方を許してくれた松本社長と会社のみんなにはとても感謝しています。
今年はイレギュラーな年で、進めるのが難しかった本も多かったのですが、会社としても個人としても、来年はもっとたくさんの本を刊行していきたいと思います。

今年担当した本は、以下の8冊です。

1  共同注意場面による日本語指示詞の研究
2  Tag Questions and Their Intersubjectivity:
   A Cognitive Linguistic Approach
3  学際的科学としての言語学研究
4  中国現代文学 22
5  日本語と世界の言語の名詞修飾表現
6  ベトナム人に日本語を教えるための発音ふしぎ大百科
7  方言の研究 6
8  ナラティブ研究の可能性

日本語以外のさまざまな言語を扱うことも多かったので、勉強になりました。
学会で出展したかったというのが心残りではあります。来年は状況が良くなることを願っています。

本年もお世話になりましてありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。







2020.12.30(水)

2020年の振り返り



今年はインプットの多い年となったように思います。

4月から在宅勤務が始まりましたが、自宅から社内のデータベースにアクセスする必要がありました。

そのため、これまで文字面だけは見たことがあるけど気にしないようにしていた、IT関連の用語を色々と勉強する必要がありました。
無事に外部からアクセスする仕組みをつくることができましたが、当時の記憶がほとんど無いくらいトライ&エラーの繰り返しで大変でした。パソコンの操作で上手くいかないときのストレスは辛いものですね。

在宅勤務中は、普段より時間が出来たので、パソコン関連の他にも、デザイン書を読んで本の装幀や広告に活かせないかと勉強したり、企画に繋がる種はないかと色々な本を読みました。

気分は晴れない時期でしたが、久しぶりに色々な勉強をすることができた時間であったと思います。

夜な夜な色々な映画を見たりしたのも、普段ならなかなか出来ないことです。

さて、今年私が担当した本は以下の11冊でした。

1 文脈情報を用いた文章理解過程の実証的研究
2 ビジネス文書の応用言語学的研究
3 近現代日本語の「誤用」と言語規範意識の研究
4 英語中間構文の研究
5 言語と慣習性
6 漫画に見られる話しことばの研究
7 講座 言語研究の革新と継承4 認知言語学I
8 講座 言語研究の革新と継承5 認知言語学II
9 女性作家は捉え返す 女性たちの物語
10 ゼロからはじめる哲学対話 哲学プラクティス・ハンドブック
11 日本語文法史キーワード事典

今年は執筆者の多い本の割合が高かった年でした。

先日刊行した『日本語文法史キーワード事典』は執筆者数40名以上ながら、コンパクトに可愛くまとまった本です。ぜひ御覧いただければと思います。

来年は、すでに刊行予定の本がたくさんありますので、刊行情報もどうぞお見逃し無く! ご期待下さい。

来年もどうぞよろしくお願いいたします。







2020.12.28(月)

2020年の振り返り



今年を振り返ったとき、「今年は大変な年だった」という感想は皆様と変わらないと思いますが、自分の場合はこの実感がコロナによるものなのか、それとも社会人として働き始めて生活が変わったことによるものなのか、判別が付きにくいところです。
もちろん、その両方が重なっての実感なのだと思います。入社して1週間もせずに緊急事態宣言が発令され、突然リモートワークが始まることになったときは、驚きと戸惑いを隠せませんでした。学会などの出張もいまだに一度も行っておりません。

ひつじ書房で働き始めて、あと3ヶ月で1年が経ちます。自分のこの1年の仕事を振り返ってみたいと思います。入社したての春ごろの主な自分の仕事は、セールでご注文いただいた書籍を段ボールに詰めてお送りしたり、電話で書店からの注文を受け付けたりと注文・出荷関係のものが多かったです。それと平行して校正の基礎などを教えていただきました。夏には自分の担当する書籍が決まり、原稿の割付や初校チェックなどの仕方を学びました。秋頃にはオンライン学会が開催され、Zoomなどを使って書籍を展示するかを試行錯誤したりもしました。この十二月には担当する書籍の装丁を考えたりなどもしました。
仕事にはだいぶ慣れてきましたが、まだまだ知らないことも多く、毎日学ぶことが多いです。それでも、先日やっとはじめて校了し、来年の1〜3月には続々と自分が担当した書籍が刊行する予定です。まだまだ一人前にはほど遠いですが、来年も着実に歩みを進めていきたいと思います。

本年はお世話になりました。
よい年をお迎えください。





2020.12.28(月)

2020年の振り返り



こんなに大きく生活習慣に変動を迫られた年はなかったのではないでしょうか。
現在の習慣、価値観がどこまで継続を強いられることになるのか、気になるところです。

今年担当した本は以下の11冊です。

1 蚕と戦争と日本語
2 A Descriptive Study of the Modern Wolaytta Language
3 近代芸能文化史における『壺坂霊験記』
4 言語の能格性
5 そのまんまの日本語
6 An Affect-Oriented English Pronunciation Instructional Design for Japanese University Students
7 日本語語用論フォーラム 3
8 ドイツ語と向き合う
9 メディアとことば 5 特集:政治とメディア
10 発話の権利
11 認知言語学と談話機能言語学の有機的接点 

冊数的には例年と変わらないように見えますが、刊行まで年単位で時間がかかってしまった本がいくつか含まれていますので、仕事のペースとしてはゆっくりめになっています。

今年は初めて、1冊まるごと自分で組版するということをしました(普段は組版所に外注していることが多いのです)。自分でやってみると、いままで曖昧でも使えていた組版ソフトの使い方も、学び直さなければいけないことがでてきます。今後の赤字の入れ方などにも経験を活かしていきたいです。

そのほかの特出した点として、帯をつけた本が多いということがあります。例年は担当した本の中で1冊あるかないかというところなのですが、今年は3冊です。帯の文句を考えるのは面白くも難しい仕事です。皆さんが手に取るきっかけになればうれしいです。

お世話になりましたみなさま、ありがとうございました。
よいお年をお迎えください。






2020.12.28(月)

2020年の振り返り



今年はたいへんな一年でしたね。
いつもなら、刊行した書籍を学会で並べて販売するのですが、今年はそれがかないませんでした。学会にともなう出張もありませんでした。ウィルスは空気をよんでくれませんので、しばらくこの状況が続くのだと思います。

緊急事態宣言の時には、半休お休みをいただいたり、保育園が休園になった子どもをみながら在宅で仕事をしたりしていました。そんな中、オンライン授業のために用意された動画やパワーポイントを公開されている先生がいらっしゃいましたので、それらを拝見しておりました。「オンライン授業はたいへん」という声をあちらこちらからききました。

先日、お話しをする機会があった先生は遠隔で方言調査を開始した、とおっしゃっていました。先生が話者のもとに行き、学生が大学からリモートで話者に質問するという形式だそうです。

いろいろなことが変わりましたが、歩みを止めるわけにはいけないですね。

今年担当した本は以下の7冊です。

1  三重県尾鷲方言のアクセント研究
2  日本語教育におけるメタ言語表現の研究
3  東北方言における述部文法形式
4  自然会話分析への語用論的アプローチ
5  場とことばの諸相
6  日本語文法史研究 5
7  これからの話し合いを考えよう

お世話になりました先生方、まことにありがとうございました。

本年もたいへんお世話になりました。
皆様、健康で良いお年をお迎えください。






2020.12.28(月)

2020年の振り返り



去年の今頃はきっと「あたりまえ」に2020年を過ごすことになると思っていました。 東京オリンピックが開催されて、お祭りムードでわいわい過ごすことになると思っていました。どこへいっても人が多くてたいへん! というような日々を過ごすのだろうと考えていました。

新型コロナで学校が休校になった3月からの数ヶ月はとにかく今日をどうするか、明日はどうなるのかと不安が大きかったですし、緊急事態宣言が明けたあとも今なお、何が正しいのかわからなくなってしまうこともあります。

そんな中でも営業を続けてくださる書店に支えられ、テキストの発注をいただいたり、新刊書籍の刊行もできたり、出版社としての業務が続けられていることに感謝をしたいと思います。
前半は刊行ペースは少し落ち着いていましたが、年末にかけて、たくさんの新刊がぞくぞく発刊いたしました。ぜひご覧いただければと思います。

今年もお世話になりありがとうございました。
良いお年をお迎えください。





2020.12.23(水)

はじめての校了



先日、自分が担当している書籍をはじめて校了し、印刷所に入稿しました。
今年の7月に自分がこの書籍の編集担当になることが決まってから、気づけば半年近くが経過しており、「ついにここまで来たか」という気持ちでいっぱいです。

印刷所への入稿日が決まってから、心配性の自分は「ちゃんと入稿日に間に合うだろうか」「やり忘れていることはないだろうか」といったことを考えてしまい、ここ数日ずっと緊張していました。今は無事に印刷所へ入稿できて少し解放感を味わっています。しかし、ここまで緊張したのは、おそらく校了するのが自分にとって初めての経験だったからだと思いますが、これからもこうした緊張感を忘れずに、一冊一冊真摯に向き合って編集作業をしていきたいと思います。
それに、校了したからといってこの書籍の担当が終わったわけではありません。白焼きの確認などといった作業が残っていますし、今までは書籍を製作する段階でしたが、次は書籍をより多くの方へ読んでいただくための努力もしていかなければなりません。いつまでも解放感を味わっているわけにもいかないのです。

印刷所の方によると、製本が完了して本として出来上がってくるのは年明けになるそうです。新年を迎えるのが楽しみで仕方ありません。





2020.12.9(水)

オンライン学会での書籍展示いろいろ



12月に入りました。普段だったら、学会がひと段落つきましたというような感想を言いたくなる時期です。今年は参加予定だったすべての学会がオンラインになりましたので、ひと段落ではあるのですが、なんだか物足りないような印象です。

学会発表はZoomを使用している学会が多かったようですが、書籍展示については対応がさまざまでした。ほかの学会での書籍展示の状況(使用システム)をきかれることがしばしばありましたので、今年あったパターンをご紹介します。


(1)リンク集型
予稿集にあたるPDFや発表案内のWebサイトに、出版社各社へのリンクをまとめて掲示する、という方法です。リンク先は出版社ごとに、WebサイトやちらしのPDFなど様々でした。
このリンク集型に関しては、他の方法と併用していることも多くありました。この方法は、当日は人員を割く必要がありませんので、参加しやすいというメリットがあります。ただ、出版社側としては反応がわかりにくいというのが難点です。

(2)Zoom(発表)型
プログラム内に出版社の時間を設けていただいて、そこで本の紹介をする、という方法です。本の著者に自著を紹介してもらうということも行いました。
Zoomはシステムとしては双方向ですが、この方法だとどうしても出版社側が一方的に話す方法になりがちです。質問時間など設ければよいのかもしれませんが、その場では個人的な出版のご相談などを受けることができません。新刊の宣伝や著者にご協力いただいてイベントのようなものはできますが、他の関連する話ができない、というのが難点です。

(3)Zoom(店頭)型
事前に出版社がZoomで部屋を開設しておき、(1)のような方法でIDとパスを学会員に公開しておきます。当日は社員がそこで待機しているという方法です。Zoomを店頭窓口として使うイメージです。
宣伝も相談もできるのが利点です。ただしシステム上複数の人がバッティングすることがあり得ますが、そうしたときにどうするか(時間を決めて出直してもらう?)という問題があります(今年はそういったことは起こりませんでしたが)。
以前からお付き合いのある方だとアクセスしやすいかもしれませんが、全く面識がないようだと、誰がいるかわからないので、敷居が高いということがあるかもしれません。

(4)Remo型
RemoはZoomと同様オンライン用の会議ツールです。アクセスするといくつかのテーブルのあるフロアマップと自分のアイコンが現れます(俯瞰視点のRPGゲームのような感じ)。テーブルにつくとそのテーブルにいる人同士で話ができます。少人数会話に向いたシステムで、1テーブルは6人までのようです。
テーブルに名前を付けることができるので、出版社名をつけておいて、ご用の方はそのテーブルに来てもらう、という方法が可能です。そのほかのテーブルは普通の談話室として利用することができます。
どのテーブルに誰がいるのかは、マップ上のアイコンにマウスを置くと登録者名が表示されます。ですので、「この人と話がしたい」というようなことがあれば出版社側からも話しかけることができます。
また、マップ上にはバナーをおいたりリンクを貼ったりできる場所もあります。
個人的にはこれが一番リアルの学会に近いと感じました。ただ、如何せんまだRemoを使ったことのある人が少ないので、どうしていいかわからずすぐにログアウトしてしまう人もいたようです。また、Remoの使用料がなかなか高いという問題もあります。


Remoのフロアマップ(https://remo.co/guided-tours/のデモ動画より)


複数の方法を組み合わせた学会もありましたが、おおむねこのような方法だったかと思います。
まだまだ慣れないオンライン学会ですが、ご参加の方と話したところ、遠方でも参加しやすい、同日開催の複数学会にも参加可能というのはわかりやすいメリットだったようです。発表者と質問者の距離が近い(のでハードルが高い、あるいは話しやすい)という意見も聞きました。

どの場合も、主催する学会の先生方のおかげで参加することができました。過去にないことを手探りで行うのは、本当に大変だったことと思います。ご尽力くださった皆さま、本当にありがとうございました。






2020.12.4(金)

英語タイトル



現在、ひつじ書房の書籍には日本語で書かれているものにも英語タイトルがつきます。
先日、自分も担当している書籍の英語タイトルについて、著者の先生と相談する機会がありました。そこではじめてこの英語タイトルをつける難しさを初めて知りました。日本語タイトルを直訳しようにも、単語を直訳するとニュアンスが出なかったり、洋書のタイトルでは使わない言い回しになってしまったりと「翻訳」という作業の難しさと奥深さの一端に触れたような気がしました。
たとえば自分が英語タイトルを考えるときに参考にした、遠藤織枝編『そのまんまの日本語 自然な会話で学ぶ』の英語タイトルは“Learning Japanese Through Everyday Conversation”となっています。「そのまんま」という訳しにくい日本語をこのように表現できるのか、と感銘を受けました。

ところで、ひつじ書房以外にも、日本語の書籍に英語タイトルをつけている出版社やレーベルがありますが、その中で自分が思い入れのあるレーベルが東京創元社の創元推理文庫です。
創元推理文庫の英語タイトルでも自分が好きなのは泡坂妻夫の亜愛一郎シリーズ(読み方は「あ・あいいちろう」、「亜」が名字の探偵が主人公のミステリ小説)の三部作です。それぞれ

『亜愛一郎の狼狽』……“A is for Annoyance”
『亜愛一郎の転倒』……“A is for Accident”
『亜愛一郎の逃亡』……“A is for Abandon”

というように探偵の名前に掛けて言葉遊びをしているのです。英語タイトルも面白いですが、中身も日本屈指の短編ミステリ集なので、未読の方は是非読んでみてください。





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