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6月

2018.6.18(月)

ELANを使ってみよう



最近仕事で、テープ起こしをした原稿のチェックをしました。音源からのテープ起こし自体は外部に発注したのですが、きちんと発言の内容が書き起こしされているか、座談会の原稿だったので発言者が間違っていないかなど、音源を頭から聞いてチェックする必要がありまして、その作業をELANを使ってやってみました。

ELANは、マックス・プランク心理言語学研究所で開発され、無料で公開されている、音声・映像の分析に役立つソフトです。
これまではこういったことに疎いのでiTunes等で再生していたのですが、今回ELANを使ってみてなにが良かったかというと…。

1. 再生、停止が楽!
再生、停止はもちろんキーボードでできます。
再生、停止は、ctrl+スペースキー(※macの場合は、Spotlightの検索のショートカットキーの設定と重複する場合があります。)
ショートカットキーを覚えれば楽ちんですね。

2. 容易に再生スピードの調整ができる!
テープ起こしの原稿をチェックをしていると、話し手が早口だったりノイズがはいったりと、聞き取りにくい箇所が出てきます。その時は、音声スピードをゆっくりにして聞きたいですね。
ELANでは、音声スピードを調整するツールがあり、直感で音声を遅くしたり早くしたりする作業が容易にできます。

ここまで、わたくしにとってはこれだけで充分「ELAN便利だな〜」と思えるのですが、「他のソフトやアプリでもできるよ」という声が聞こえてきそうなので、3つ目です。

3. なんと、音声にメモができる!
ELANは、音声や映像にメモができます。
たとえば紙の本の気になるところにメモをするのはとても簡単ですが、それが映像や音声となるといきなり難しいですね。「あの発言もう一回聞きたいな」となったら、何分何秒○○、とメモをしていない限りまた頭から再生となる事もあります。
ELANは、音声・映像を聞きながら、波形をみながら、メモを入れることができます。実際には当該の箇所に印をつけ、メモを書き入れる作業になります。
メモをしたところだけでも再生ができるので、気になるところは何度でも聞くことができて、映像でしたら観ることができます。
(メモを入れた箇所が何カ所かあった場合、その再生、次のメモへの移動もショートカットキーでできます)
わたしもこの機能を使って、あとからもう一度聞きたいところを再生していました。

3つ、ELANを使ってみて良かったところを書いてきましたが、実はこれはELANの基本中の基本の操作でして、ELANはもっとたくさんできることがあります。
詳しくは、今秋刊行予定の『ELAN入門(仮)』(細馬宏通・菊地浩平編)をぜひとも読んでいただければと思います。
本邦初の日本語によるELANの扱い方の本で、ELANの基本から、音声・映像・言語の分析といった応用まで、スペシャリストの先生方が書かれます。これからELANを使ってみようという方も、使っているけどもっと詳しく知りたいという方も満足していただける内容となっています。

最後は本の宣伝をさせていただきましたが、ELANほんとうに便利で、オススメです! 






2018.6.5(火)

オリジナルグッズを作りました



学会シーズンが始まり、毎週のように週末はどこかの学会で書籍展示をおこなっています。ひつじ書房の出展ブースにぜひ立ち寄っていただきたいという思いを込めて、ちょっとしたグッズを作りました。本に挟む「しおり」です。




今回は5種類のしおりを作りました。
おもて面のデザインは、ひつじ書房の本の装丁デザインを踏まえたものになっています。


元の書籍はこちら。(しおりのうら面に書名があります。)




左から、

『限界芸術「面白い話」による音声言語・オラリティの研究』

『新ここからはじまる日本語学』

「真田信治著作選集 シリーズ日本語の動態」〈全4巻〉

『日本語教育のためのはじめての統計分析』

『今どきの日本語』


初めての試みだったので、「ぜひこの本をしおりにしたい!」と社内で張り切って作ったのですが、ちょっと色が黄色系に偏ってしまった感じがします。
(『今どきの日本語』は現在、印刷・製本中で、書籍は来週できる予定です。しおりの方が先にできあがりました。)

このしおりは、5月末の学会から、ひつじ書房の出展ブースにお立ち寄りくださった方に配布しています。ご購入いただいた書籍におそろいで挟むのもよし、学会の予稿集に挟むのもよし。学会のお土産にぜひどうぞ。






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