和書のさまざま
先日、国文学研究資料館で開催されていた「和書のさまざま―書誌学入門―」に行ってまいりました。装丁や綴じ方などの本の作りから写本や木版本といった本の種類を、実際の例をもとに学ぶことができました。
興味深かったことは和書に使われていた紙の種類です。主に使用されていた紙は斐紙(ひしと読み、雁皮紙とも呼ばれます)と楮紙(こうぞがみ)です。斐紙は、楮紙よりも繊維が細かくなめらかな印象を与えます。それらを薄くしたり土などを混ぜるなどしてさまざまな種類を作り、用途に合わせ使用していたとのことです。
現在は紙の種類や原料の種類がたくさんあるので、2種類の紙をおもな原料とする作り方はシンプルであるなと思いましたが、展示されていた和書に使用されている紙は見た目がおおきく異なっていたため、さまざまな種類の紙があるように思いました。
また、展示されていた本の挿絵に使われていた、多色摺のカラーの色みが(ただ、色あせてしまっただけかもしれませんが)やさしい色味をだしているように思いました。
和書の魅力を感じることができたと思います。
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