引用は、正確に
ホームページのトップを見てもらえば分かるように、2月、3月はたくさん新刊を刊行しました。(そして4月もたくさん刊行する予定です)
本ごとに折々の苦労があるわけですが、私は今回文学系の書籍を多く担当し、共通して大変だったのが、資料の引用箇所の訂正の多さでした。
あらためて言うことでは無いのかもしれません。あまりに当たり前の事過ぎて。
原稿を書く際に、文章を引用するときは一字一句間違いなく、確実にしてください。
その論文がいつか書籍に収録する時が来るかもしれません。
引用したときに間違いなく書き写していれば、特に問題はありません。
しかし、間違いがあるなら、何年も前に書いたその論文の、まず元の資料を探すところから始まり(時には遠い図書館や資料館に赴き)、該当箇所を探し、一字ずつ照合しないといけません。そしてそれは赤字を入れるという作業になり、組版所で手作業で修正をし、今度はその赤字が修正されているのかを一字ずつ照合しないといけません。
ただ、原稿を書くときに、少し気を付けて、正確に書き写すだけで、よいのです。とりあえずメモ的に書き写しておこう、と思ったら、ジ・エンド。
もちろんあらためての校正は必要です。しかし、引用がまったく正確でなかった際の赤字は大変残念としか言えない気持ちになります。
著者・編集者双方で効率的に仕事をすすめるために、ぜひ原稿を書く際には頭の隅に留めておいていただければと思います。
釈迦に説法のことと思います。それでも、赤字が入る限り、僕は決め顔で何度でもこう言います。
引用は、正確に
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