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10月

2011.10.28(金)

さらば浅草倉庫

すっかりご無沙汰してしまいました。前回の日誌は「せみばくだん」でしたが、すっかり季節がかわり、セーターや上着が欲しい気温になりました(ちなみに昨日、路上でいもむしを2回発見しましたが、そういう季節なのでしょうか……)。
さてさて、季節が巡るほどの間に何をしていたかと申しますと、メール通信にご登録いただいている方は何度か話題にのぼっているのでご存知かもしれませんが、ひつじ書房ではこのたび、長年かりていた浅草倉庫を閉めることになり、その引っ越し作業に追われていました。
浅草倉庫に入れていた書籍は、約5万3千冊。書籍はおおむね5冊から15冊程度で1つの梱包になっています。仮に10冊梱包としても、5300梱包。そのすべてを移動させたということは、あらためてことばにすると、よくやったものだと思います。
ちなみに、倉庫にあった本の一部は、事務所で保管しています。そのために事務所内の席替え&レイアウト替え&片付けも行なったのですが、まだまだ雑然としています。
そのようなわけで、ひつじ書房を訪れる方は、少々みぐるしいと思われるかもしれませんが、どうかご寛恕くださいませ。徐々に片付けてまいります……。








すっかり空っぽになった浅草倉庫。
ちなみに以前の写真はこちら(2010年2月3日の三井の日誌)



2011.10.12(火)

シリーズ1冊目がついに刊行しました

ご無沙汰しております…。「せみばくだん」日記のあとに登場しました…。
いま自分が何冊担当しているのか数えるのがおそろしくて、その数はひみつなわけですが、担当しているものが徐々に世に出つつあります。

先週は、ひつじ書房20周年を記念して企画された「21世紀日本文学ガイドブック(*)」の1冊目がようやくできあがってきました。

(*)シリーズ紹介
ケータイ小説やライトノベル、現代的な文芸が勃興する一方で、日本文学研究は困難の中にある。しかし、古典文学を含めて、日本文学を楽しみたい、より深く知りたいという要望は、けっして失われているということはないだろう。新書よりも一段階詳しく、大学生がレポートを書こうと思ったときに読めるもの。あるいは大学生以外でも中学・高校の生徒や教師が、研究の最前線でおこなわれている議論の概略や、作家・作品の魅力を知ることができるものを目指した。 古典文学から現代文学まで、若い読者にとって読み物から日本文学研究への道しるべとなるとともに、「21世紀らしい同時代感覚」の中で、文学作品をより豊かに読むことができるためのガイドブックとなるシリーズである。

記念すべき1冊目は、『松尾芭蕉』です。シリーズで年代順に通し番号を付し、これはシリーズ5巻目です。
「21世紀日本文学ガイドブック5『松尾芭蕉』」
松尾芭蕉の人とその文学を知るための1冊目となるよう、入門的な内容をおさえつつ、最新の研究成果ももりこんだ1冊となっています。編者である佐藤勝明先生の「総論」では、韻文史に芭蕉が登場した意義をわかりやすく解説、芭蕉の魅力を、様々な角度から論じたものになりました。
本書第一部(入門編の部分)の「蕉門を彩る人々」をご執筆いただいた中森康之先生がブログで本書を紹介してくださっています。 中森康之先生のブログ


外見についてもすこし紹介すると、ひつじ書房初の仮フランス装で天はアンカットという装本です。先週、三井・海老澤・三美印刷さんと製本工場におしかけ、できたての見本を持って帰りました。




































※写真は三美印刷さんからいただきました。


担当している本が工場のラインにのっているところを見るのははじめてでした。出産にたちあうことができ、けっこう感動しました。ラインが動いているところをちょこまかとおじゃまして、ご迷惑をおかけしてしまいましたが、田中製本印刷の関さん、工場の方々(とくに私の本を手がけてくださった皆さま)、ありがとうございました!

実は、カバーのイラストは私の大学時代の友人に描いてもらいました。
いつかいっしょに仕事ができたらと思っていたので、夢がかないほんとうにうれしいです。すてきなイラストをどうもありがとう。
これから、シリーズ1冊1冊を描き下ろしてもらう予定です。今後もおたのしみに!
というわけで中身はさることながら、外見についても書店さんでぜひご覧ください。

さて、今後も担当しているものが目白押しです。なかなかさくさくとすすめることができない板東ですが、ひとつひとつ、つくって世に出していきたいと思います。
来週は、ひさしぶりに日本語学会に参加します。
皆さまにお目にかかれることをとてもたのしみにしています。




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