HOMEへ過去の日誌6月の日誌スタッフ紹介

7月

2009.7.24(金)

フィルム引きとり

昨日、かつてひつじ書房で主に印刷をお願いしていた印刷会社Mさんへ、預かっていただいていたフィルムを引き取りに行きました。

印刷の方法としては色々ありますが、活版印刷という言葉ははほとんどの人が知っていると思います。現在はDTP(デスクトップパブリッシング)に移行していて、パソコン上で組み版を行い、データから直接刷版を作って印刷することができる時代になっており、DTPということばは聞いたことがなくても、パソコンで作って印刷というのはイメージできるのではないかと思います。刷版すら作らずデータから直接印刷してしまうのがオンデマンド印刷というものです。

刷版というのは、印刷をする版です。アルミ製で組み版で作成したページを焼き付けて、そこにインクが乗ることで転写され紙に印刷されます。

上で書いたとおり、現在はパソコン上で作成した版面を(間に細かな行程はありますが)直接刷版に焼くことができます。活版印刷は、ご存知の通り活字を組み合わせてインクを塗って紙に押しつけるので、仕組みが分かりやすいと思います。

しかし、活版時代とDTP時代には間があり、写真植字というものが長らく使われていました。一字ずつ活字を拾っていた活版時代から、組み版専用の写植機という機械が開発され、機械上で文字組みを行って印画紙に感光させ、それからフィルム製版し刷版に焼く、というようなことができるようになりました。(写植にも手動写植から電算写植という移行があります)

刷版はアルミの板なので印刷が終われば捨てられます。しかし、書籍は重版ということがあるので、一回きりでおしまいというわけにはいきません。フィルムをとっておいて、重版の際にはまた刷版を作成します。つまり、今のようにデータで簡単に保存できるものではなく、フィルムというブツとして、きちんと保存しておかないといけないもので、フィルムは非常に重要な物。

さて、回り道が過ぎましたが、今回Mさんからフィルムを引き取りにいったのは、時代の流れで時代はDTPとなり、現在ひつじ書房ではS美印刷さんにメインで組版、印刷をお願いしているので、Mさんにはほとんど仕事をお願いしていない状況でした。研究書の重版は5年に一回あるかないかのような数少ないものなので、たまに少しだけ印刷をお願いするというのは効率が悪く、フィルムも奥の方に眠ってしまいます。

そうしたことから、社長と二人ででかけ、預かっていただいていたフィルムの書名を確認し、事務所の方へ持って帰りました。一つずつ確認していくのは結構な作業です。更に、あると思っていたフィルムが無かったりと、ひとまずチェックはしましたが、後々まで確認作業は続きそうです。

しかし、私が入社した頃にはすでにDTPの時代になっていたので、フィルムというのは物珍しいものです。といっても重版の時にはまだまだ現役で使用されているわけですけど。カメラと違って、フィルムに味わいがあるというわけでも無いので、これからはどんどん少なくなって行くのでしょう。活版には味わいがあるんですけどね。



2009.7.24(金)

もうすぐ出ます

「わたし出します」という映画が公開になるそうです。
語呂がよくて、なんだかいいネーミングだなと思ったのですが、
さて一体何を出すのでしょう。
図らずも劇場へ足を運んでしまいそうです。


ところで、私がいいたいのは「もうすぐ出ます」。
アシスタントとして初めて携わった書籍
『グローバル化社会の日本語教育と日本文化』が、
7月29日(水)に刊行されます。

書籍を作っていくこと自体が初めてで、
色々なことを学びながら、一歩ずつ進めてきたという感がありますが
今回の書籍も、一つひとつの論文が密接に関わりあって、
「多文化共生のための日本語教育・日本研究」という大きなテーマに迫ったものです。

外国文化が身近にあって当たり前な生活をしていますが
(事務所の近くには中華料理店がたくさんあります。それを差しおいて、最近はインドカレーにはまっています)、
他の文化圏から来た方には、日本語や日本文化はどう映っているのでしょう。 本書では、ポピュラー音楽・マンガ・映画といったサブカルチャーを取りあげて, 異文化圏の人々の感じ方と、そこから見える日本語教育について考えています。

新しい日本語教育への視点を描いた一冊です。



2009.7.22(水)

2010年問題

8月末はひつじ書房の常備の入れ替え月です。10日に発送した注文書が次々と郵便やFAXで戻ってきております。営業担当のわたしにとっては年に一度の大イベントです。

その事務処理をしていてふと気づきました。

西暦の4ケタを下二桁のみで表記することがよくあります。1999年なら「99年」、今年2009年なら「09年」とします。私はこの表記を毎日のように使っています。書籍をお送りする宅配便の日付記入や、FAXのやりとりなどなどあらゆる日常の場面で登場します。

さて、来年は2010年です。2010年を「10年」と書くとどうも据わりが悪いように感じます。元号の「平成10年」との区別に支障が出てくるのではないかと心配になります。これってわたしだけなのでしょうか? (もちろん、公的な書類などには西暦を4ケタで明記したり、元号を合わせて表記するので問題はないのですが)

気になって「2010年問題」としてググってみたところ、わたしの心配とは違ったさまざまな問題が懸念されているようです。医薬品業界、暗号の2010年問題、海運業界の2010年問題、時計業界の2010年問題・・・

あれ、わたしの心配はだれも問題視していないんですね。

2010年、ひつじ書房にとっては創立20周年を迎える大事な年です。2009年も半分を終えたところ、後半に向けて気持ちを新たにしたいと思います。



2009.7.21(火)

「生CD」

この三連休は、現在鋭意編集中の『「大学生」になるための日本語1』の聴解用CDの録音に立ち会ってきました。

俳優さんたちのすてきな声と息の合った演技、さらにはアドリブでの会話シーンなども交え、より自然な会話を目指した聴解用CDが出来そうであります。
アドリブ演技後に、ライブで問題をつくって録音、なんてこともしました。 まさに「生教材」であります。

さらに、もしかするとボーナストラックとして、関西弁バージョンの会話も収録されるかもしれません。「一聴」の価値あり、のもりだくさんなCDとなっております。

『「大学生」になるための日本語1』、もうすぐ刊行いたしますので、どうかたのしみにお待ちください!



房主の日誌でもこの興奮冷めやらぬ収録模様が書かれていますので、合わせてご覧ください。



2009.7.16(木)

太陽のありがたみ


今週、気象庁が関東甲信地方の梅雨明けを発表したそうです。

梅雨どきのいやな点のひとつに、天気が不安定なため、洗濯物がかわきにくいということがあります。 6月のあいだは、せっかくの休日に洗濯ができない日が多くあり、休日に天気がいい日は、すばらしい日でした。最近の週末は天気がいいのでうれしく思っていたら、実はもう梅雨ではなく夏を迎えようとしていたようです。

梅雨だと思っていたうちは、天気のいい日が「ありがたい日」だったのですが、梅雨が終わって夏だとわかった瞬間に、天気のいい日のありがたみが一気になくなってしまいました。不思議です。

もちろん夏になっても、洗濯物にとって、雨の日よりも天気のいい日はありがたい日にかわりないですが、これからしばらくは、お日様には気の毒ですが、お日様のかんかん照りはみなさんに少しウンザリされてしまうのかもしれません。




2009.7.7(火)

手紙

メールや手紙を書くのに、とても時間がかかります。
丁寧に、誤解のない文章を作るのは、面白いことでもあるのですが
ビジネス文書に不慣れであること、
基本的にすごく焦って書いている(1つの仕事に時間がかかるので、短縮しようと している)ことが災いしてか、
よく、ブロークンな日本語を書いている自分に気付きます。

意味がたくさんある単語は便利なのですが、使い方によっては 違う意味にも取れる文ができてしまいます。

特に、手紙には誤解がひそんでいます。


「早く手紙をください」

というと、私たちは
まあ数日中かな、メールなら今日かな、くらいに思いますが、

中国語で「手紙」は
トイレットペーパーのことなので、
これはもう大変なことになっています。一刻を争う事態です。




手紙には気をつけようと思います(二重の意味で)。



HOMEへ

過去の日誌

6月の日誌

スタッフ紹介